賢者タイムとは? 彼がしてほしくない「5つの行動」
マイナビウーマン読者のみなさま、はじめまして、森林原人です。
カップル間のすれちがいを少しでも解消するため、1万人近くの男女と体を重ねてきた経験に基づき身体的な差異や植えつけられた思い込みを伝え、相互理解を進めたいと思っています。セックスコミュニケーターとして役に立てたらうれしいです。
今回お伝えするテーマは、女性は理解しがたい「賢者タイム」について。
「賢者タイムとは何か」から「男性が賢者タイム中、何を思っているか」まで、相手の気持ちを理解するヒントをお届けします。
そもそも賢者タイムって何?
男性の多くが射精を境に、興奮状態から冷静状態へ一瞬にして変化します。
冷静で、快感を感じられなくなる状態を「賢者タイム」と呼びます。
「なぜ賢者か」というと、この瞬間は性欲がもっともなくなっており、煩悩に惑わされることはないと男性たちが自覚しているからです。
肉体的には「快感を感じない」
肉体的には、体全体が過敏で快感を感じなくなっており、刺激されてもくすぐったくなるだけです。過敏タイムを過ぎると、どれほどテクニックを駆使しても一切反応しなくなります。
精神的イメージは「無我の境地」
精神状態のイメージは、悟りを開いた修行僧のようで、何者にも心乱されることない無我の境地です。
医学的には「プロラクチンの分泌増加」が関係
医学的には、射精前後でプロラクチンというホルモンの分泌が増加しており、このホルモンによって賢者タイムが引き起こされるといわれています。
賢者タイム中、男性はどんな気持ちになっている?
性欲が0もしくはマイナスになっている状態ですから、賢者タイム中にムラムラしたりは一切しません。
場合によっては、さっきまで自分を突き動かしていた性欲を汚らわしく思ったり、射精したことに罪悪感を抱いたり、自分のした行為を後悔したりします。
好きな相手でも暑苦しく感じるのが賢者タイム
また、それまで欲望の対象であった相手が一瞬にして性的に無価値な存在になります。愛おしく思っていた相手でもそれは同じ。
相手が自分に寄せる好意を暑苦しく感じたりもします。
でもこれは、意思でどうにかできるものではなく、勝手に引き起こされる生理的現象です。
そっけない態度になってしまっても、相手のことを心から疎ましく思っているわけではありません。あくまでも射精に伴い反射的に起こる一時的な現象です。
たいていは1時間もあれば回復する
ほとんどの男性に賢者タイムが訪れます。
大体、1時間もあれば普段の身体感覚や性格に戻ります。ただし、無感覚状態や悟りの境地の具合には個人差があり、一服するだけで賢者タイムが終了する人もいれば、ひと晩寝てもリセットされない人もいます。
まれに射精をしてもプロラクチンが増加しない人がいます。そういった人には賢者タイムがありません。
発射したあともくすぐったくなったりせず気持ちいいままなので、連続射精が可能です。
彼がそっけないのは賢者タイムのせい? 診断でチェックしてみましょう。
賢者タイム中の態度で「相手の好意は量れない」
そういったわけで、賢者タイムの有無や賢者タイムの具合は意思や感情、また持って生まれた体質によって左右されるので、相手の好意をそこから推し量ることは難しいです。
賢者タイムにそっけない態度をとってくる相手だとしたら、自分だけではなく誰に対してもそういう態度なんだと思ったほうがいいでしょう。
寝起きが悪い人がいるのと同じように捉えてください。
賢者タイム中、男性がしてほしくないこと
賢者タイム中の男性は、自分でもコントロールできないほど体の感覚が変わるもの。そばにいる女性は以下のことに気をつけると、コミュニケーションがスムーズになるはずです。
男性がしてほしくない5つのポイント
(1)体をさすったり撫でたり触り続けたりする。もし触れる場合は、手を置くだけにすると◎。
(2)眠くなっているのを怒る。
(3)はじまる前よりむしろ元気になり、そのテンションを彼にも押しつける。
(4)やたらと昔話に花を咲かそうとしたり、「私のこと好き?」と愛情の言葉を強要したりする。
(5)物足りないと自分のペースで2回戦目を要求する。
これらをしつこくしたり、自分が求めるイチャつきに程遠いといじけたり責めたりすると、男性は生理現象としての賢者タイムとは別に、感情として相手のことをめんどくさく感じるようになります。
行為後、彼にかまってほしいときは?
とはいえピロートークなど、行為後のコミュニケーションを重要視する女性は多くいるはずです。
賢者タイムが終わるのを待つのが一番
そんなときは、まったりと添い寝し、腕枕や手を繋ぐ程度の軽いスキンシップにして、ぼーっとしているのが賢明です。
一刻を争ってイチャイチャする必要はないでしょうから、賢者タイムが終わるのを待ってからくっつくくらいが丁度よいのではないでしょうか。
また、一緒にぼーっとすると、同じくらい燃え尽きることができたんだと、男性からポジティブに解釈してもらえるものです。そういった場合、男性心理としてはまた次もしたくなるし、セックスの相性がいいと判断します。
無理に合わせる必要はない
ただし、これっぽっちも満足していない場合は、演技でぼーっとする必要はなく、勘違いさせないよう正直に不満をぶつけましょう。相手の体質を変える特効薬はありませんが、長い時間をかけて、セックスのやり方を変えていく方法があります。
セックスへ突き動かすものが本能としての性欲ではなく、相手を愛おしく思う感情になればいいのです。そうなったときは、くっついて抱き合ってキスできていれば満たされます。
こういったセックスができるようになるには、女性側も考え方を変える努力が必要です。
挿入や射精といった「子作りセックスにのみ必要な条件」を捨てることです。
これらを捨てずに、賢者タイムだけなくそうとするのは現実的ではありません。コミュニケーション目的でのセックスでは、挿入や射精がなくても不安にならないでくださいね。好意とそれらは=(イコール)の関係ではないですから。
今までの価値観を変えていかなければいけないという意味で一番難しいですが、シンプルに、「相手の目を見て、名前を呼んで、抱き合って、好きと言い合う」これだけで満たされるセックスをしてください。穏やかで終わりのないイチャイチャを堪能できます。
実は男も、挿入しなきゃ、イカなきゃ、とプレッシャーに感じている人がけっこういるんです。男女ともにそのプレッシャーから解放されましょうよ。
女性にだって「賢者タイム」はある
最後に、ひとつ追加させていただくと、賢者タイムがあるのは男性だけではありません。
女性にも賢者タイムがある人はいて、自分が達したあとは、早くシャワーを浴びてさっさと寝たいという人もいます。
つまり、男女の身体的な差異はあるにせよ、男、女で区別しすぎると、相手の本当の心を見失ってしまいます。一般論として、男女という属性で考えるのも必要ですが、ひとりひとりちゃんと個として向き合うことが一番の解決策なんです。
(森林原人)
※画像はイメージです
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※この記事は2019年02月06日に公開されたものです