押し付けがましいとは? 押し付けがましい人の特徴5つと対処法

押し付けがましいとはどんな意味? 押し付けがましい人の心理や特徴を解説します。また、そんな相手と関わる時の対処法とは? 相手が上司などの場合も想定しながら、接し方のコツを紹介していきます。

きっと誰の周囲にもいるのが、「押し付けがましい人」です。

「○○がいいって聞いたよ」「これ、あげる」など、その言葉だけを聞いていると「親切」と思えなくもないのですが……。求めていない時のそれほど厄介な厚意はありません。

そして、こんな人の特徴は、「やんわりと断っても、決して諦めないこと」です。今回は、押し付けがましい人の特徴を分析しながら、上手に付き合うための対処法を解説します。

【押し付けがましくなく相手に伝える方法とは?―相手に考えさせる】

押し付けがましいとは?

そもそも押し付けがましいとは、どんな状態を指す言葉なのでしょうか。辞書を引くと、こんな意味が紹介されています。

おしつけ‐がまし・い【押(し)付けがましい】 の解説

[形][文]おしつけがま・し[シク]自分の考え方・感じ方などを、相手に当然のことのように受け入れさせようとする。「―・い親切」

※出典『goo辞書』

押し付けがましいとは、自分の考えの“強要”です。それが最善とでも言うように、自分の考え方を押し通してくる人の性格を表しています。

押し付けがましい人の心理・特徴5つ

では、具体的に押し付けがましい人には、どんな特徴があるのでしょうか。性格や言動の共通点を探っていきましょう。

(1)親切な自分に酔っている

押し付けがましい人は、大抵の場合「他人のため」ではなく、「自分のため」に親切を働こうとします。他人に親切にする自分へ寄っていて、承認欲求を満たしているのです。

そして、押し付けられていると感じる行動の多くは、されている側にとって親切ではありません。厄介なだけです。

つまり親切と感じているのは、している本人だけというわけです。

(2)自分の考え方が正義

押し付けがましい人は自尊心が高く、自分の考えが間違っているという感覚は持ち併せていません。

自分の考えこそ正義。つまり、その考えを他人に伝えることは、彼らにとって親切の範疇なのです。

考え方や価値観は多様であることに気づいておらず、それを勝手に押し付けられた相手がどんな気持ちになるのかまでは推察できていません。

(3)お節介の自覚がない

押し付けがましい人は、お節介という言葉に言い換えて表すこともできます。

お節介とは、不必要に世話を焼くこと。世話を焼いてくれるのはいいですが、必要のないことにまでそれが及ぶと、人は不快に思います。

ですが「必要がない」と思われているなんて想像は、彼らの中にこれっぽっちもないのです。まさか自分がお節介を働いているなんて、気づいていないでしょう。

参考記事はこちら▼

お節介って結局何? 心理や特徴を解説します。

(4)見返りを求める

押し付けがましい人は、見返りを求めます。なぜなら、前述の通り、「自分のため」に親切な行動を見せているから。

自分が相手に対して何かをした分、得をしたいし、それ以上のことを返してほしいと思っていることでしょう。

損得勘定が透けて見えるため、「それなら親切にしてくれなくていいのに……」とされた側は押し付けがましさを感じてしまうのです。

(5)他人から必要とされたい

どうして考えや気持ちを押し付けるのか、それは認めてもらいたい・必要とされたい気持ちの表れでしょう。

自分の存在感を出したいわけです。

本当はどこか寂しがりで、他人に囲まれていたい人なのかもしれません。

参考記事はこちら▼

誰かに必要とされたいのはなぜ? 心理と対処法を化粧心理学者の平松隆円さんが解説します。

▶次のページでは、押し付けがましい人の対処法を解説します。

押し付けがましい人の対処法

自分の考えを人に押し付けがちな人は、自己中心的な人でもあります。

「私がこうしたら、あの人はこんな風に思うかもしれない」という視点が決定的に欠けてしまっています。だからこそ「こうするべきだ」という考えを、押し付けられるのですね。

こんな人に、罪悪感はありません。「押し付けがましい人だな……」なんて迷惑に思われているなんて、夢にも思っていないでしょう。

こう分析してみると、こんな人を変えるのは非常に難しいことが分かるかと思います。

(1)可哀想な人だと受け入れる

もっとも手っ取り早い戦法は、「この人はこういう人なんだ」と受け入れてしまうことです。自己中心的なのは、愛情の飢餓感を抱いているから。

「かわいそうな人なのね」と受け入れることが出来れば一番。そう思うことで、あなたのスルースキルを発動すればいいのです。

ですが……。「それが出来ないから困っている!」という方も多いかものかもしれませんね。受け入れるのが無理なら、次に紹介する方法を試してみてください。

(2)「この人には無駄だ」と思わせる

「押し付け」を避けるためには、「私は押し付けられない人です」というアピールをすることも大切です。

押し付けがましい人は、相手のことを思って行動しているわけではありません。あくまで「親切にしている自分に浸って、気持ちよくなるため」ですから、「この人は親切にしても無駄だ」と思わせれば、こちらの勝ちです。

別のターゲットを見つけるため、離れていくでしょう。

こう理解してもらうためには、キッパリと断ることが重要です。

ただ、自己中心的で押し付けがましい人は、自分の「親切」が受け入れられなかったとき、怒ってしまうことも多いもの。その後の関係がぎくしゃくしても構わないなら、おすすめの戦法です。

上司など関係悪化を避けたい時のコツ

しかし中には「仕事関係の人なので、関係悪化は困る!」という方もいるはずです。こんな方でも実行しやすい戦法を、最後に紹介しましょう。

基本的には、(2)で紹介した「キッパリ断る戦法」と同じですが、その前に一言「ありがとうございます」というクッションを入れてみてください。

押し付けがましい人に対して「ありがとう」と言うのは、かなり苦痛かもしれません。こんな時には「自分とは違う価値観があることを教えてくれて」という言葉を、心の中で付け加えてみてください。きっと心からの「ありがとう」が口に出せるはずです。

そしてその後、やんわりと断りの文句を伝えます。「ありがとうございます。でも……」と繋げることで、相手の気持ちを受け入れつつも、相手の価値観を拒むことができるでしょう。

押し付けがましい人と接するときには、イライラすることも多いものです。自分の立場にあった戦法を使って、上手に対応してみてください。

参考記事はこちら▼

過干渉な上司との関わり方とは? コラムニストのトイアンナさんが解説します。

(マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は2014年11月08日に公開されたものです

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