ネットワークを構成するには、スイッチやハブ、ルータなど多数の機器が必要であり、多くのメーカーが販売しています。たくさんある機器をどのような観点から見定め、選択すればよいのでしょうか。今からネットワーク構築する必要があり、製品選定に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ネットワーク機器について解説し、商品の一例をご紹介します。また、たくさんあるネットワーク機器の中から選ぶ際に見るべきポイントを3つ解説します。
ネットワーク構築のメリット3つ
1 データ、ファイルなど情報の共有ができる
ネットワークを構築すると、ネットワークでつながっているサーバーやPCが公開しているデータやファイルを共有できます。たとえば、インターネット上で公開されているサイトや情報は、ネットワークに接続しなければ参照することができません。また、チャットやメールなどのメッセージのやりとりも、すべてネットワークを経由して行われています。
そのため、ビジネスや生活の中で、ネットワークは欠かせないものとなっています。
2 サーバー、プリンターなど機器の共有ができる
共有できるのはデータやファイルといった情報だけではありません。プリンターやファイルサーバーなど、機器についても共有できます。たとえばプリンターがネットワークにつながっていなければ、各PCすべてにプリンターが必要になります。ネットワークで共有すれば、複数台のPCで1台のプリンターを共有できます。
ネットワークに接続すれば、プリンターやサーバーなどのリソースを有効活用できます。
3 リモートでの操作ができる
新型コロナウイルス感染症の影響で、リモートワークが注目されています。リモートワークの際は、自宅からインターネットを経由して職場のPCを操作するなど遠隔でも仕事を行うことができます。また、PCの操作で困ったことがあったとき、サポートセンターから遠隔操作で確認してもらうことも可能です。
これらは、ネットワークが構築されているからこそできることです。
ネットワーク機器の比較3選
「Cisco Meraki」
シスコシステムズ合同会社
- 対象従業員規模:全規模対応
- 提供形態:クラウド / ハードウェア / アプライアンス
- 価格:別途お問い合わせ
「Cisco Meraki」は、クラウドからネットワーク、デバイス、監視カメラなどを一元管理するクラウド管理型ITソリューションです。
クラウド型であるため、現地に行くことなくリモートでの監視・運用が可能 。また最新のファームウェアに自動でアップデートすることができるため、脆弱性などセキュリティリスクにも対応できます。
機器を使い続ける間は、故障時に無償で交換。サポートも無料で利用できます。また無料トライアルも試すことができる ので、実際につかってみて確かめたいという方は、利用してみるとよいでしょう。
「Avaya Fabric Connect」
- 対象従業員規模:全規模対応
- 提供形態:ハードウェア
- 価格:別途お問い合わせ
「Avaya Fabric Connect」は、新しいネットワーキング技術「Ethernet Fabric」によるAVAYA Virtual Service Platform(VSP)スイッチで構成されたネットワークハードウェアです。
ネットワークを仮想化し、SPB(Shortest Path Bridging)プロトコル1つで制御することでシンプルなネットワーク構成を実現。 従来のネットワークでは構築が困難だったリング構成、メッシュ構成も容易に構築できます。
ネットワーク追加で必要なものはエッジスイッチのみ。 設定ポイントも大幅に削減されているため、設定工数やヒューマンエラーの削減にもつながります。
「ビジネスセキュリティ」
- 対象従業員規模:全規模対応
- 提供形態:オンプレミス / ハードウェア / アプライアンス / サービス
- 価格:初期費用120,000円、月額28,000円~
「ビジネスセキュリティ」は複合機能によりさまざまなインターネットリスクに対応するUTMサービスです。セキュリティ機器(UTM)を利用し、運用・監視・保守業務をアウトソースします。
セキュリティ対策からネットワーク管理まで豊富な機能を搭載。不正アクセスや不正侵入の防御ウイルスメールの検出、拠点間接続でVPN環境の構築といったセキュリティ対策を実施します。また、ネットワーク負荷を軽減するロードバランサ機能やサーバーおよびネットワーク内の機器監視機能も搭載されています。
アプライアンスは自動運用監視により24時間365日サポート。導入から運用まで一括対応でサポートが得られます。
ネットワーク機器を選ぶ時のポイント3つ
1 パフォーマンスが期待通り得られるか
ネットワーク機器が期待通りのパフォーマンスが得られるか確認しましょう。カタログスペックから特に注目すべき値はスループット値およびセッション数です。
スループットが十分な値を確保していても、セッション数の上限で接続できずパフォーマンスが得られないケースもあるため、スループットとセッション数は必ず確認しましょう。
パフォーマンスが十分に得られない場合、その部分がネックとなってシステム全体に影響を及ぼしかねません。
2 ソフトウェアのバージョンは安定したものを選択する
PCもOSやアプリケーションといったソフトウェアが動作しているのと同様、ネットワーク機器もソフトウェアが動作しています。ソフトウェアのバージョンが古いと、動作が不安定になったり、セキュリティの脆弱性が潜んだりする場合もあります。
そのため、安定して動作した実績があるバージョンを選択しましょう。ここで注意すべきところは、必ずしも最新バージョンが安定するとは限らないという点です。最新バージョンでもバグが潜んでいる場合もあるため、動作実績のあるバージョンを選ぶことが重要です。
3 運用・保守が簡単か
ネットワーク機器を選択するときは、運用・保守も考慮が必要です。外部からリモートで管理、監視が可能か、トラブルが発生した時に備えてログ出力や保存が可能か、という点を確認します。
また、ネットワーク機器が故障すると、その部分の通信ができずシステム全体に影響が及んでしまいます。影響を最小限にする工夫がどこまで実装されているか、という点も確認が必要です。
長く使えるネットワーク機器を選ぼう
ネットワーク機器は1度設置してネットワークを構築すると、その後は運用・保守が続きます。故障すると影響が大きいため、長く使えるネットワーク機器を選択しましょう。ネットワーク機器を選択する上で、押さえるべきポイントは以下です。
- パフォーマンスが期待通り得られるか
- ソフトウェアのバージョンは安定したものか
- 運用・保守が簡単か
また、ネットワーク機器の性能や機能を確認するために、カタログスペックを見ておくことがおすすめです。気になるネットワーク機器がある方は、問い合わせや資料請求も併せて検討されるとよいでしょう。