ETLツールの比較5選【2021年最新版】|ETLツールを選ぶポイントも解説

ETL

この記事ではETLの基礎知識と、ETLツールのおすすめ製品について詳しく解説します。ETLを導入するときは製品のどこに注目すればいいのか、どこを比較すればいいのかを理解することで、ETLツール選びに失敗する可能性を減らせます。導入を検討している場合はぜひ参考にしてみてください。

ETLとは

ETLとは、「Extract(抽出)」「Transform(変換)」「Load(格納)」の頭文字を取った言葉です。システムから抽出したデータを変換して、別のシステムに格納するためのツールをETLと呼びます。会社で複数の業務システムを使っている場合、データを有効活用して業務を効率化するためには、必要なデータを1箇所に集約する必要があります。集約するETL(抽出・変換・格納)をスムーズに行えるのが、今回紹介するETLツールです。

モバイル機器の普及とクラウドの発達によって、内部だけでなく外部のデータも扱うことが多い現代のビジネスシーンにおいて、ETLツールは企業にとって重要なデータ統合基盤と言えます。

ETLツールおすすめ5選を徹底比較!

優れたシステム連携ツールでありデータ連携機能も高い「ASTERIA Warp」
アステリア株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:オンプレミス/クラウド/SaaS
  • 参考価格:30,000円~/月(ASTERIA Warp Core)

アステリア株式会社の「ASTERIA Warp」は、企業のあらゆるシステムを連携させるEAI(Enterprise Application Integration=企業内アプリケーション統合)ツールですが、データ連携の基盤となるETLツールとしても高いポテンシャルを秘めています。

古いシステムを継続して使いながら新しいシステムを導入する場合、新旧システム間のデータ連携は避けて通れない課題です。「ASTERIA Warp」はデータ連携や変換に関する機能を豊富に揃えており、対応するシステムやファイルの種類も幅広く、あらゆる業種や職種のデータをカバーしています。

ASTERIA Warpにおけるデータ連携の開発設計はドラッグ&ドロップ操作で直感的に行えるため、プログラミングの知識がなくても扱えます。また、導入時に設計と開発の工程にかかる時間を圧縮できる効果もあります。


プログラミングの知識がなくても機能を開発できる「ASTERIA Warp Core」株式会社アイ・エス・アイソフトウェアー

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:パッケージソフト

株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーの「ASTERIA Warp Core」は、プログラミングなしでシステムを連携できるETLツールです。異なるシステム間の違いをASTERIA Warp Coreが吸収して内部で処理するため、システム毎に連携機能を開発する必要がありません。

データ連携機能は、ドラッグ&ドロップで操作するフローサービス機能で開発します。システム同士のつながりやデータの処理プロセスがフローチャートで把握できる設計になっていることが、プログラミングの知識がなくても使える理由です。

開発したフローは自動化されるので業務の時間短縮になることに加えて、ヒューマンエラーのリスクをゼロにする効果もあります。作成したフローを他の業務に流用することもできるため、ASTERIA Warp Coreを使うほど開発成果が蓄積していくことにつながります。


20年の実績がある高性能・簡単操作な「Waha! Transformer」
株式会社ユニリタ

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:パッケージソフト/オンプレミス/クラウド
  • 参考価格:450万円~

「Waha! Transformer」は、株式会社ユニリタによるETLツールです。リリースされた1999年以来、国産のETLツールとして民間企業のほか、公共団体や医療・教育機関など、多彩な顧客に貢献してきた実績を備えています。

大量のデータであっても高速処理が可能な点が魅力で、より多くのデータを扱う大企業からも選ばれてきました。

操作方法の習得とメンテナンスがユーザーフレンドリーな点も、Waha! Transformerの特徴です。操作はシンプルで直感的なインターフェースによって1日あれば習得可能なので、導入後すぐに誰でも使うことが可能です。メンテナンス性能は一部だけの作り直しに対応したり、復元できたりと柔軟性が高く、保守の工数を50%削減しています。


直感的でわかりやすい操作方法を備えた「Qanat2.0」
JBアドバンスト・テクノロジー株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:パッケージソフト/オンプレミス/クラウド
  • 参考価格:別途お問い合わせ

JBアドバンスト・テクノロジー株式会社の「Qanat2.0」は、プログラミングの知識がなくてもアプリケーションやシステム間のデータ連携を設定できるツールです。システム間の仕様をQanat2.0に吸収させることで、直感的でわかりやすい操作方法を実現しています。

連携させたいシステムをドラッグ&ドロップでマッピングすることで、連携をグラフィカルに確認可能。プログラムやコードを読めなくても、視覚的に連携の様子を把握できます。連携の設定も、データの計算や処理ルールのアイコンをクリックするだけの簡単操作。本来なら大きくなりやすい開発と運用のコストを大幅に減らせます。

システム間の連携を可能にするQanat2.0は、情報を集約するETLツールの他に、業務システムを統合するEAIツールとしての側面も備えています。


レガシーなシステムも統合するクラウドベースプラットフォーム「Boomi」
デル・テクノロジーズ株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 提供形態:クラウド
  • 参考価格:別途お問い合わせ

「Boomi」はデル・テクノロジーズ株式会社製のクラウドベース統合プラットフォームです。システムを繋げてデータを同期し、プロセスを自動化することでワークフローの高速化・効率化を実現します。

長年使っているレガシーシステムや、異なる組織のシステムを連携させる場合は難易度が高く、断念するケースも多く見られます。Boomiはシステム統合に注力したソリューションとして、オンプレミスとクラウドが混在する環境でも統合に対応し、同じBoomiを導入しているユーザーの事例を参考にできるなど、幅広いケースに対応可能です。

Boomiはワークフローの高速化・効率化を通してユーザーのオペレーション負荷を減らし、本来の業務に充てる時間を増やすことが狙いです。高度なシステム統合によってチーム間の連携が高度なものになれば、大幅な業績アップが見込めるでしょう。

ETLツールの基本的な機能

ETLの基本的な機能は、異なるシステム同士でもデータを連携できることです。それぞれの業務システムには、在庫や売上、財務や人事など異なるデータが保存されています。そのままでは互換性がなく、システムをバラバラに運用する必要がありますが、非常に効率が悪く業務がスムーズに進みません。

ETLはそれぞれのシステムからデータを抽出し、共通して使えるフォーマットに変換・加工することができます。片方のシステムでデータを更新して書き出すと、他のシステムでも更新したデータをそのまま扱えるため、スムーズな連携が可能になるのです。

ETLツール選定のポイント3つ

1、システムの知識がなくても直感的に操作できるか

ETLの大きなメリットのひとつは、システムに関する専門的な知識がなくてもシステム間の連携操作が行えることです。多くのETLツールはドラッグ&ドロップ操作やアイコンのクリックといった直感的な操作方法を採用しているので、その中からいちばん理解しやすいと感じた製品を選びましょう。

2、新しいデータ連携機能を開発しやすいか

会社によって使っているシステムや運用方法は異なるので、ETLツールを最大限活用するには、自社の業務フローに合った連携機能を開発する必要があります。本来、データ連携機能の開発は高度なプログラミング知識が必要ですが、ETLツールは開発を容易にするコネクタやアダプタという機能を取りそろえています。

コネクタやアダプタは決められた処理を行うための部品で、組み合わせることで独自の処理フローを構築可能。プログラミング知識がなくても、新しいデータ連携機能を短時間で開発できます。コネクタやアダプタの種類が豊富で、自社のフローに必要な機能が揃っているETL機能を選びましょう。

3、連携データの品質は高いか

ETLツールはデータを連携して書き出すときに、重複部分を解消したり表記揺れを揃えてくれたりといった、データの体裁を整えて品質を高めてくれる機能も備えています。この機能が高いとデータ訂正や修正の手間が軽減され、さらなる業務効率アップに繋がります。自社のデータチェック作業で重要なポイントをETLツールに任せられないかも、選定時にチェックしておきましょう。

ETLツール導入のメリット

複数のシステムに分散されたデータを統合するETLツールは、導入することで多くのメリットが得られます。ここでは、特に大きなメリットを3つご紹介します。

1、データの有効活用

複数の業務システムでそれぞれデータの持ち方が異なる場合、そのままでは連携することができません。そのため、必要なデータをファイルに出力し、連携先に転送後取り込むといった処理を作りこんだり、手作業で各システムからデータをまとめる、といった作業が必要でした。ETLツールを使えば、プログラムで作りこむことなく、ツールの設定だけでデータを抽出・変換して連携できます。これにより、複数の業務システムのデータの有効活用が可能です。

2、データ誤変換・損失の回避

複数のシステムで管理しているデータの集計を手作業で実施すると、入力ミスや誤変換が発生しやすいものです。それにより、データの整合性がとれなくなったり、データを損失する恐れもあります。ETLツールを使用すれば、各システムのデータの変換も直感的な操作で行うことができるため、入力ミスや誤変換を減らし、データ加工の工数削減にもつながります。

3、人的リソースの削減

各システムのデータを連携するプログラムをつくるとなると、データベースに精通したエンジニアといった、高度なスキルをもった人材が必要です。また、連携するシステムが多ければ多いほどプログラムの規模も大きくなり、大量の人的リソースが必要となります。ETLツールを使用すれば開発未経験者でも使いやすいものもあり、プログラムを1から開発するよりも大幅なリソース削減につながります。

ETLツール導入のデメリット

1、導入コストが必要

ETLツールは大変便利な分、導入にはコストがかかります。月額数万円で利用できるものから、数百万円かかるものまであります。高価なだけに、導入してから失敗するのは避けたいでしょう。導入を検討している製品に無料トライアルなどがあれば、試してみてから導入するのがおすすめです。

2、ETLツールを使いこなすためのスキルが必要

ETLツールは多機能であるため、使いこなすにはある程度スキルが必要です。どんなに便利なツールであっても、使いこなせないと本来の性能を発揮することができません。検討時には、導入後実際に操作する人の手で実際の操作画面を試すとよいでしょう。

まとめ

業務システムのデータはビジネスの生命線なので、データを効率よく運用できるかどうかは、会社の業績に直結すると言っても過言ではありません。ETLツールはデータ連携によって業務の効率化をアップしてくれるので、導入にあたっては資料請求をして詳しく検討することをおすすめします。

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