この記事ではIaaSとは何かを解説した上で、おすすめのIaaSサービス8選を比較してご紹介します。また、IaaSのサービスを選ぶときの基準についても解説するので、IaaSサービスを比較検討するときの参考として役立ててみてはいかがでしょうか。
IaaSとは
IaaSとは「Infrastructure as a Service」の略称で、クラウドコンピューティングの一種です。CPUやメモリ、ストレージといったハードウェアのリソースを、インターネット経由で提供します。
IaaSを利用すればユーザーは自社でサーバーを用意する必要がなくなるので、ハードウェアの導入や保守管理にかかるコストを削減できます。利用中にハードウェアの性能を自由に増強、または削減もできるので、常に適切な性能のサーバーを利用可能なのも大きなメリットです。
ITインフラの基盤を低コストかつ柔軟に整備できることから、IaaSサービスを導入する企業が増えています。
IaaSおすすめサービス8選を徹底比較!
「クラウドファイルサーバtype3」
株式会社 USEN ICT Solutions
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
- 参考価格:【初期費用】30,000円 【月額料金】29,800円~
USEN GATE 02「クラウドファイルサーバtype3」は、AWS環境にお客様専用のWindows Server2019を用意し、各種VPNで接続が可能なファイルサーバとして提供する完全定額制サービスです。(※容量は100GB単位で提供)
Windows Serverの運用に不可欠な、Windows updateやパッチ適用、脆弱性対策なども対応を可能とし、24時間365日の監視/障害体制を標準装備しており、ファイルサーバに特化した様々な関連オプションサービスを提供します。
「クラウドバックアップサービス」
株式会社 USEN ICT Solutions
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
- 参考価格:【初期費用】2,900円~ 【月額料金】2,900円~
USEN GATE 02「クラウドバックアップサービス」は、物理サーバ・仮想サーバ・PC問わず、データの全てをクラウド空間にバックアップ可能にし、クライアントPC上でバックアップエージェントがランサムウエアを検知・遮断します。万一のランサムウエア感染時にもファイルを感染前の状態に即時復旧することが可能です。
導入工程は最短10分で初回設定完了。高価なアプライアンス機器や回線の構築は不要です。日々の手作業も必要ありません。システムが自動的にバックアップを行います。これまでのバックアップ管理の面倒さ、データ保護対策強化における課題を解決できるサービスを提供しています。
「SmartConnect Cloud Platform Type-V」
エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
- 参考価格:【初期費用】0円(税込)~【月額料金】7,348円(税込)~
「SmartConnect Cloud Platform Type-V」は、お手軽・低コストにミドルウェア・アプリケーションを運用したいお客様に最適な、パブリッククラウド(IaaSタイプ)のサービスです。
本サービスには大きく3つの特徴があり、まず1つめは高性能な仮想サーバを提供している点。論理的に(CPU/メモリ、ストレージ)を専有し、OS領域はSSD利用による、高いディスクI/O性能を標準で提供しています。
2つめは、高い可用性を実現する機能。サーバー、ストレージ、ネットワークの全てを冗長化し、HA機能により、万一ノード1台故障が発生した場合でも変わりなくサーバーの運用が可能です。そして3つめが管理ソフト『VMware vCenter』を提供していること。仮想マシンの起動・停止・再起動等の運用が可能で、セキュアにアクセス可能なvCenter経由で仮想マシンへの接続ができます。
また、同社のクラウド クロス コネクトと一緒に使うことで、お客様拠点や他社クラウドサービスとの閉域接続も可能。安心安全に利用できるサービスとなっています。
「SmartConnect Cloud Platform Type-S」
エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
- 参考価格:【初期費用】0円(税込)~ 【月額料金】398,200円(税込)~
「SmartConnect Cloud Platform Type-S」は、潤沢なリソースを活用してミドルウェア・アプリケーションを運用したいお客様に最適な、プライベートクラウド(IaaSタイプ)のスタンダートプランです。
本製品の特徴は大きく分けて3つ。まず、高性能・高信頼な、他ユーザーの影響を受けない専用型基盤である点です。サーバーリソース(CPU/メモリー)を物理専有するため、他ユーザーの影響を受けません。また、SSD利用による高いディスクI/O性能を標準で提供しています。2つめは、管理ソフト『VMware vCenter』を提供している点。用途に応じて、仮想サーバーの作成やコピー、割当リソースの変更など管理・運用をお客様側にて実施可能です。
そして3つめがオンプレミス環境から簡単にクラウド化できる点。他サービスやオンプレミスの仮想基盤上に構築した仮想サーバーをそのまま移行することができます。
なお、同社のクラウド クロス コネクトと一緒に使うことで、お客様拠点や他社クラウドサービスとの閉域接続が可能で、安心安全に利用できます。
「SmartConnect Cloud Platform Type-B」
エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
- 参考価格:【初期費用】176,000円(税込)~ 【月額料金】132,000円(税込)~
「SmartConnect Cloud Platform Type-B」は、月額で利用できるクラウド型物理サーバーサービスです。お客さま専用の物理サーバーを自由にカスタマイズして利用することができます。
本製品の1つめの特徴は、お客さま専用物理サーバを提供している点。お客さまにて自由にアプリケーションをインストールすることができ、希望のスペックやアプリケーション要件に合わせてリソース変更が可能です。
2つめの特徴は、物理サーバーの利用に必要なものをオールインワンパッケージで提供していること。ネットワーク経由で利用可能な状態で提供し、現地での構築設定作業は同社が実施します。また、物理サーバーの監視、故障対応、オンサイト運用などもすべて同社が対応。物理サーバー用のネットワーク機器やリモートメンテナンス機器もサービスに含まれています。
そして3つめの特徴はクラウド クロス コネクトでの接続。同社のクラウド クロス コネクトと申し込むことで、閉域接続にて、同社他サービスやパブリッククラウド、お客さま拠点との接続が可能となります。
「ハイブリット型クラウドサービス」
株式会社両備システムズ
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:サービス
株式会社両備システムズの「ハイブリット型クラウドサービス」は、名前が示す通り外部のデータセンターと連携したハイブリット構成に対応したIaaSサービスです。常時稼働させておく必要があるシステムは株式会社両備システムズ側で運用して、バックアップは外部のサーバーに保存して切り分けるという使い方で、セキュリティ性を高めることができます。運用するシステムの仕様や用途に応じて柔軟な対応が可能なので、リソースやコストを効率化した最適な環境を構築できます。
株式会社両備システムズはICTビジネスにおいて、行政、医療・健康、教育、製造、運輸交通、金融・流通など多彩な分野で実績をもっています。豊富なノウハウを活かして、導入・構築・運用のあらゆる面における手厚くサポートし、自社ビジネスに集中できる環境を整えてくれます。
「Oracle IaaS」
日本オラクル株式会社
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド
日本オラクル株式会社の「Oracle IaaS」は、コストパフォーマンスに優れたIaaSサービスです。他社と同レベルのリソースを低価格で提供できることをセールスポイントとしており、見積が他社価格の55%程度という実績を持っています。
通信量の増加によるネットワークコストも、「Oracle IaaS」は月10TBまで無料。変動費が増加しにくい料金体系になっているので、ランニングコストにそこまでシビアになる必要がないというメリットも備えています。
低価格でも性能と信頼性は安定しており、1OCPUあたり15GBのメモリを標準搭載。余裕のあるメモリ容量で高い性能を発揮します。また安定性にも優れており、仮想ではなく物理コアを割り当ててくれるので、同じ「Oracle IaaS」を利用している他のユーザーの処理量が増えても、その影響を受けません。
「JGranz IaaS」
JFEシステムズ株式会社
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 提供形態:クラウド/サービス
JFEシステムズ株式会社の「JGranz IaaS」は、ユーザーのニーズに合わせたセットアップが可能な柔軟性の高いIaaSサービスです。使用目的や仮想サーバーの必要なリソース、回線の種類や速度などを、ユーザーごとにカスタマイズできます。
「JGranz IaaS」の大きな特徴は、構築したシステムが稼働するデータセンターの堅牢さにあります。データセンターの信頼性を確保するための設備基準である「データセンター ファシリティスタンダード」における最高ランクのティア4相当で、震度7クラスの地震にも耐える非常に高い耐震設計となっています。
「JGranz IaaS」上のデータを1日1回、遠隔地にあるティア4相当のデータセンターへ退避させるオプションサービスも用意。物理的に離れた場所にデータをバックアップすることで、有事の場合でも確実なデータ復旧が可能です。
IaaSのメリット3つ
「IaaS」はクラウドでコンピューターの機能を利用するサービスなので、物理的にサーバーを用意する場合にかかるコストやデメリットがありません。デメリットがないことによるIaaSのメリットは、主に3つあります。
1、スペックを柔軟に設定できる
CPUのコア数やメモリ容量などをクラウドで自由に組み合わせられるので、ハードウェアのスペックを柔軟に設定できます。IaaSサービスはいずれもスペック設定にフレキシブルに対応してくれます。
2、サーバーの準備・維持が不要
物理的にサーバーを用意すると、注文から配送、セッティングなどで運用開始まで時間がかかります。また、サーバーを設置するスペースや空調などの用意も必要です。IaaSを利用すればそれらの手間がなくなるため、導入のハードルを大幅に下げられます。
3、利用頻度に応じてコストを最適化できる
物理サーバーは導入時の初期費用が高く、またランニングコストも変更が難しいため、導入時にコストを正確に見積もる必要があります。それに対してIaaSは初期費用が低いサービスが多く、ランニングコストもスペックや通信量に応じて変動する従量課金制となります。多く使えばそれだけ高く、少なければ安くなるため、利用頻度に合わせてコストが最適化されます。
IaaSの選定ポイント6つ
1、料金体系
IaaSの料金体系は、利用量に応じて増加する従量課金形式です。毎月の利用量がどのくらいかを事前にシミュレーションして、月額料金を把握しましょう。また、スペックによっては初期費用が発生する場合があります。
2、操作性
操作のしやすさやわかりやすさは運用の効率に大きく影響します。運用担当者のITリテラシーに合った操作性を備えたサービスを選びましょう。例えばVMwareを導入している場合は、同じVMwareを採用しているため操作方法を把握しやすい「SmartConnect Cloud Platform」がおすすめと言えます。
3、安定性
大きな負荷がかかっても止まらず、処理速度も落ちにくい安定性の高いサービスを選びましょう。担当者に稼働実績など安定性がわかる資料を見せてもらうよう相談してみることをおすすめします。
4、セキュリティ
重要なデータを運用する場合は、セキュリティは非常に重要なポイントです。「JGranz IaaS」のように堅牢なデータセンターを備えているなど、セキュリティ性能の高さが具体的にわかるサービスは信頼性が高いと言えるでしょう。
5、保守・サポート
IaaSはハードウェアの保守管理を外部事業者に任せるため、サポート体制はサービスの信頼性を決める重要ポイントです。問い合わせ対応時間や対応スピードの速さなど、安心できるレベルの事業者を選びましょう。
6、他のサービスとの連携
IaaSが既存のシステムと連携できれば、ワークフローのさらなる改善が見込めます。システム同士が連携できないと運用や保守管理の手間が増えて効率が悪くなるので、連携の可否は選定において欠かせないポイントです。
まとめ
IaaSは業務のIT化による効率アップを、低コストかつ低負荷で進められる有効な手段です。この記事のサービスを選ぶポイントを参考にぜひ資料を請求して、自社に最適なIaaSを選んでください。