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6 クルマのクイズ

ホンダ「S800」とのライバル関係で有名? このトヨタ車はなんでしょう

MAR. 31, 2025 17:00
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問題をおさらい!

  • このクルマの名前は? という問題でした

正解はこちら!

【答え】トヨタ・スポーツ800

正解はトヨタ自動車の「スポーツ800」でした。

  • トヨタ自動車トヨタ「スポーツ800」

    こちらのトヨタ「スポーツ800」は2024年4月の「オートモビルカウンシル」のヴィンテージ宮田自動車ブースで編集部が撮影しました

トヨタ博物館(愛知県長久手市)は2025年1月13日に「来館者累計800万人」を達成しました。「800」という数字にちなみ、クルマ館のエントランスにはトヨタ「スポーツ800」とホンダ「S800」を展示しました。

実はこの2台、半世紀以上も前から"永遠のライバル"と言われています。トヨタがわざわざホンダ「S800」を用意して博物館に展示したのは、2台のクルマがライバル関係にある何よりの証拠です。

  • ホンダ「S800」

    ホンダ「S800」

しかし、トヨタ「スポーツ800」とホンダ「S800」の間には歴然とした性能差があり、レースの世界では、とてもライバルと呼べるような関係にはありませんでした。両モデルのスペックは以下の通りです。

トヨタ「スポーツ800」の概要、スペック

  • ボディサイズ:全長3,585mm/全幅1,465mm/全高1,175mm

  • エンジン:790cc・空冷水平対向2気筒OHVエンジン

  • 車体重量:580kg

  • 最高出力:45ps/5,400rpm

  • 最大トルク:6.8kg・m/3,800rpm

  • 最高速度:155km/h

ホンダ「S800」の概要、スペック

  • ボディサイズ:全長3,335mm/全幅1,400mm/全高1,215mm

  • エンジン:791cc・水冷直列4気筒DOHCエンジン

  • 車体車重:755kg

  • 最高出力:70ps/8,000rpm

  • 最大トルク:6.7kg・m/6,000rpm

  • 最高速度:160km/h

ではなぜ、この2台の「ライバル伝説」が半世紀以上も続いているのでしょうか。実はこの伝説、1965年7月に船橋サーキットで行われた「全日本自動車クラブ選手権」から始まっています。

400ccから1,300ccまでのGTカーが争う「GT-1レース」では、ダイハツ工業「コンパーノスパイダー」や日野自動車「コンテッサ」などの当時のスポーツカーが40台もエントリーしていましたが、優勝候補は生沢徹のホンダ「S600」と浮谷東次郎のトヨタ「スポーツ800」に絞られていました。

  • ホンダ「S600」

    ホンダ「S600」

このイベントの最終レースとなったGT-1クラスは、スタート直後に予選4位の浮谷東次郎が3位に浮上し、予選トップの生沢徹を追いかけます。ところが、5周目にアクシデントが発生します。船橋サーキットの難所"トイレ裏カーブ"でイン側に入った浮谷東次郎が生沢徹に接触してしまうのです。

その際に浮谷東次郎のトヨタ「スポーツ800」はフェンダーがへこみ、予定外のピットインを強いられます。その結果、53秒ものハンディを負ってしまい、順位を最下位まで落としてしまいます。しかし、そこから鬼神のような追い上げを見せ、24周目には集中力を失った生沢徹を捉え、奇跡ともいえる大逆転優勝を成し遂げてしまうのです。 これが、今なお語り継がれるトヨタ「スポーツ800」の伝説の逆転劇です。

つまりこれはトヨタ「スポーツ800」とホンダ「S600」の戦いであり、ホンダ「S800」(販売期間1966年~1970年)はこの時、まだ誕生すらしていません。トヨタ・スポーツ800にとって本当のライバルは、ホンダのS600だったのです。また、この出来事は生沢徹と浮谷東次郎のライバル同士の戦いという見方もできます。ちなみに、生沢徹はスカイラインがポルシェの前を走るという、あの「スカイライン伝説」を生み出したレーシングドライバー(当時のプリンス自動車でワークスドライバーとして活躍)でもあります。

  • プリンス「スカイラインGT」

    「日本グランプリ」でポルシェの前を走り伝説になった「スカイラインGT」

「どこで言い伝えが捻じ曲げられてしまったのか?」という点については、誰も知る由がありませんが、そこには「ホンダには絶対に負けられない」というトヨタのプライドみたいなものがあったのかもしれません。

それでは、次回をお楽しみに!

監修: 旧車王(https://www.qsha-oh.com/)

旧車王」は20年以上の実績を誇る、全国出張型の旧車専門の買取サービスです。スポーツカーや特殊なモデル、希少車も多く取扱っております。旧車王の特徴は、お客様の愛車を査定ではなく「鑑定」し、高価買取を実現していることです。「鑑定」とは、年式や走行距離、グレードだけでなく、機関系の状態や足回りの状態、下回りの錆やステアリングの状態、車台番号とエンジン番号の確認などさまざまな情報をもとに旧車の価値を見極めることです。また、車輌そのものの状態だけではなく、お客様の愛車に対する想いまでを汲み取り、買取金額に反映いたします。大事なおクルマを責任をもってお預かりし、長い歴史が刻まれた旧車を「自動車文化遺産」として次世代へつないでいくため、次のオーナー様へと橋渡ししております。


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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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