ネットワーク監視のフリーソフト5選!無料と有料の違いとは?

ネットワーク監視

手軽にネットワーク監視を行えるフリーソフト。しかし、フリーソフトは製品ごとに機能の違いもあり、選定の際は比較が重要です。この記事は、ネットワーク監視におすすめのフリーソフトを紹介します。それとともに、ネットワーク監視にフリーソフトを選ぶメリットとデメリット、フリーソフト選定のポイントについて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ネットワーク監視のフリーソフト5選

ネットワーク監視のフリーソフトの中から、ずっと無料で利用できるソフトを5本紹介します。

1、CurrPorts

「CurrPorts」は、ローカルコンピュータのTCP/IP・UDPポートを監視する、シンプルな機能のフリーソフトです。ネットワーク上の他の機器までは監視しないため、サーバー管理者が各サーバーにインストールして定期的にTCP/IP・UDPポート監視を行うためなどに利用します。

TCP/IP・UDPポートはリスト形式で表示でき、ポートの状態が確認できます。確認できるポート情報は、ポートを開いたプロセス名、プロセスのフルパス、プロセスのバージョン情報、時間などです。

さらにCurrPortsには、不要なTCP接続を閉じてポートを開いたプロセスを強制終了する機能もあります。このとき収集したポート情報は、ファイル(HTML・XML・タブ区切りのテキスト)として保存できます。

怪しいアプリケーションが使っていると判断できるポート情報は、リスト上でピンク表示する機能も。不審な使い方をされているポートの発見にも役立ちます。

2、OpManage

マルチベンダー対応のネットワーク監視ソフトウェアであるOpManage。ネットワーク機器や各種サーバーなど物理的なネットワーク機器だけでなく、クラウドサービスやデータベースなどのミドルウェアも監視できる高機能が強みです。死活監視(Ping監視・ICMP監視)だけでなく、データベースなどのパフォーマンス管理もできます。

30日間は全機能を無料で利用でき、無料期間経過後は監視対象が10デバイス以内に制限されますが、その後も無料で継続して利用可能です。クラウドサービスも含め機能豊富なネットワーク監視のフリーソフトをお探しの場合に適しています。

3、Watchdog

HTTP(S)からAPIを呼び出してタイマーを設定し、想定時間になっても応答がない場合に自動通知を行うフリーソフトです。IoTデバイスやアプリケーションの異常や不具合を定期的にチェックするのに役立ちます。

通知方法は、メール・Slack・Webhookの3種類。Webhookを利用することで、外部アプリケーションへの通知も可能です。無料版では履歴の保存期間が24時間、1分間最大20回のチェックなど、利用回数に制限がついています。

4、Ipswitch

「Ipswitch」は、複数の製品群からなるシリーズで、無料で8種類のツールが利用できますがすべて英語版です。英語版という以外には機能制限はありません。ネットワーク監視ツールは「Visual Traceroute」で、パケットの異動情報と詳細な応答時間を取得します。情報の取得方法は複数の設定ができ、「開始から終了」「継続」「指定の期間」「指定の時間」などが指定可能です。

5、PRTG Network Monitor

Pingによる死活監視が可能で、無料でも機能制限がなく利用期間も無制限、最大100センサーまで監視できる無料のネットワーク監視ツールです。監視項目は、物理環境だけでなく、仮想環境やクラウドサービスの監視もすべてこのツールひとつで監視できます。

エージェントレスでWindowsパソコンにインストールするだけで利用可能と、使いやすさも魅力のツールです。

ネットワーク監視ツールにフリーソフトを選ぶメリット2つ

フリーソフトのネットワーク監視ツールを選ぶメリットは、コスト面と最低限必要となる機能が使える点です。

1、導入・運用コスト不要

フリーソフトなので、導入コストも月額料金も必要ありません。ネットワーク監視を運用する人件費は必要ですが、有料版のネットワーク監視ソフトを利用するのに比べればコスト的な負担は軽いと言えます。

2、SNMP監視と死活監視(Ping監視・ICMP監視)ができる

フリーソフトでも、社内のネットワークが正常に動作しているかどうかを確認する機能は備えています。そのうちのひとつはSNMP監視です。

SNMP監視とは、SNMPプロトコルを使ってネットワーク機器(ルーターやスイッチなど)・サーバーの監視を行う機能のことです。

死活監視とは、ネットワーク機器が正常に動いているかどうかを監視する機能です。ネットワーク機器が動作しているかどうかは、Pingコマンドを使って正常な反応が返ってくるかどうかで判別できます。また、利用するプロトコルがICMPのため、死活監視機能はPing監視やICMP監視とも呼ばれます。

ネットワーク監視ツールにフリーソフトを選ぶデメリット3つ

ネットワーク監視ツールにフリーソフトを選択するデメリットもいくつかあります。有料版に比べて機能制限が多く、サポートもフリーソフトではあまり期待できません。ネットワークなどの知識は前提で、コマンドベースでしか利用できないソフトもあります。

1、有料版がある場合は機能制限が多い

無料版と有料版を用意している場合、無料版は通常何らかの機能が制限されているケースが多く見られます。

利用できるユーザー数や、監視できる数、ログの保存期間など、制限される機能はさまざまです。無料でずっと使い続けられるフリーソフトであっても、制限のため使いにくく有料版への移行を検討しなければならない場合もあります。

ただし、よく探せば無料でそのまま使い続けられるフリーソフトもあるので、選定時に無料版の機能を確認して、ずっと運用できるかどうかを検討しましょう。

2、サポートは期待できない

フリーソフトは、ツールの使い方やトラブル対応の調査は自力でできる人向けです。基本的にサポートはなく、公式サイトの情報や、インターネット上の情報を頼りに利用していくしかありません。

しっかりとしたマニュアルや手厚いサポートは期待できないと認識しましょう。サポートが必要な場合は、フリーソフトではなく有料版のネットワーク監視ツールの導入をおすすめします。

3、専門知識が求められる場合もある

ネットワーク監視ツールは英語版をベースにしたものもあり、専門的な知識に加えて英語力もないと使いにくいケースもあります。事前に入手してしばらく使ってみて、使いこなせるかどうかを確認しましょう。

ネットワーク監視をフリーソフトにするかどうかの検討ポイント2点

ネットワーク監視をフリーソフトにするかどうかを判断するポイントを2点にまとめて解説します。

1、機能制限があっても問題がないか

利用人数や利用デバイス数など、機能制限があっても問題なく運用できるかどうかを確認しましょう。

利用人数に制限がある場合は、複数のマシンにそれぞれ無料版をインストールして使えるかどうかの確認も必要です。自社の求めるネットワーク監視の機能を備え、機能制限が実運用に耐えるフリーソフトがなければ、有料版を検討します。

2、利用者はネットワークに関する知識があるか

フリーソフトは、表示などネットワーク知識がないと使いこなすのが難しいものも多く見られます。また、サポートもあまり期待できず、利用者自信が自分で調査しなくてはなりません。

ネットワークの知識や英語力があり使いこなせる人が一部しかいない場合は、その人に簡単な操作マニュアルを作ってもらうのもひとつの方法です。操作マニュアルを使って利用方法を共有する必要があるかどうかも検討しましょう。

自社に専門知識のある従業員がおらずフリーソフトを使いこなすことが難しい場合は、有料版を検討することも必要です。

機能面やサポート面を考慮して有料版も検討しよう

ネットワーク監視ツールは、フリーソフトでも機能豊富で継続して利用できる製品が多く見られます。無料版のネットワーク監視ツールを自社に導入するかどうかを検討する価値は十分にあります。

ただし、フリーソフトでは機能面で実運用に耐えられない制限が設けられていることもあり、サポート面でも厳しいというデメリットもあります。フリーのネットワーク監視ツールを探してみて自社での運用は難しいという判断となれば、有料版のネットワーク監視ツールも検討しましょう。有料版の場合、期間限定の試用版を入手して操作性などの検証・比較をして製品選定をするとスムーズです。

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