悪質な外壁塗装業者の手口や特徴を知って予防しよう
外壁塗装にまつわる悪徳業者の被害は消費者庁からも注意喚起が出るほどで明日は我が身であることを忘れてはいけません。ここではそんな悪徳業者の手口や特徴を知って対策する方法を解説します。
悪質な業者の手口と対策
悪質な塗装業者の手口を知っておけば万が一出くわしたときに対処することも難しくありません。まずは手口について詳しく解説します。
悪徳業者の手口
- 安すぎる工事費用
- 不安を煽って契約を急かす
- アポイントのない急な訪問
- 工事費用の全額前払い
安すぎる工事費用
まず先に説明するのは工事費用が相場と大きく異なる点です。金額が高いようなケースではわざわざその業者に依頼することは少ないため安すぎる業者について解説をします。
他の業者よりも明らかに金額が低い業者は必要な工事を削って安く見せているだけの場合があります。たとえば三度塗りが必要な塗料でも二度塗りしか行わないことで材料や人件費を削減しているなどのケースがあり、この場合は正しく施工をされていないことでしばらくしてから施工不備として再度工事が必要になります。住宅の劣化を早めることにもなるので非常に危険です。
また、契約後に足場の工事は含まれていないので別料金が必要などと追加で費用を請求されてしまう可能性があるので必要な工事が含まれているのかの確認も怠らないようにしましょう。
この地域では件数が少ないからモニター価格で、今契約すれば足場代を無料にしますなどの大幅値引きも注意が必要です。本来どの工事にも原価があり、塗装業者もボランティアではないので利益を確保できる金額で施工をします。安く済ませようと無理な値引きで施工を依頼するのはそれ以上のリスクがあることを忘れてはいけません。
不安を煽って契約を急かす
「劣化が進んでいるので今すぐ工事をしないと手遅れになる」などと契約を急かすような行動や言動にも注意をしておきましょう。もちろん雨漏りのように緊急性の高い被害が出ていることもありえますが、相見積もりをさせない、考える時間を与えずに契約を迫るのは悪徳業者の有名な手口です。
医療でもセカンドオピニオンが推奨されているように、住宅でもセカンドオピニオンは大事です。本当にすぐ工事が必要なのか、どのような対処が最適なのか別の業者に見てもらってから判断をしてもよいでしょう。ここで大事なのはすぐに契約をするのではなく一度落ち着いて判断をするということです。正しい処置が行えるよう専門家の意見を多く取り入れて判断しましょう。
アポイントのない急な訪問
アポイントのない急な訪問は住宅トラブルの中でもかなり多い事例です。屋根の瓦が割れているなどと親切を装って契約を結ばせようとしてくるので情報提供にお礼だけを伝えて帰ってもらい、後日相談をするのがよいでしょう。
このケースで気をつけたいのが実際に屋根に登らせてしまうこと。別の家の写真を今撮ったかのように見せるケースもありますが、最悪のケースでは自ら屋根の瓦を破壊するような悪徳業者もいます。現在はドローンを利用して調査をすることもできるので安易に家に触らせないのも有効な対策です。
工事費用の全額前払い
通常、工事費用は着手金と完工金の2回払いで支払うことが多いです。大きな工事では中間金を含めた3回払いもありますが、工事前の全額支払いはほぼありえません。お金だけ受け取って施工をしない業者の被害も実際に報告されているので支払方法の変更はできるのか確認をし、少しでも不安であれば契約をしないのがベストでしょう。
悪徳業者に引っかからないための予防方法
ここからは悪徳業者の被害に遭わないために今からできることを紹介します。今日から実践してみてください。
今日からできる!悪徳業者の対策方法
- 必ず相見積もりを取りましょう
- 不審な業者を近づけない
- 他の業者にも相談してみましょう
- 納得できない状態で契約しないようにしましょう
必ず相見積もりを取りましょう
外壁塗装では必ず相見積もりを取るようにしましょう。金額の違いで悪徳業者を除外できるのはもちろんですが、多くの施工提案を受けられたり、いろいろな会社の対応を知るきっかけにもなります。とはいえ時間もかかるため3社程度、多くても5社くらいに留めて依頼するとよいでしょう。
不審な業者を近づけない
前述通り悪徳業者の中には自らの手で劣化状態を作り上げるような業者もいるので不用意に近づけないのも大事なポイントです。特に屋根は日頃から見ているわけではないので証明が難しいです。被害を受ける前に対処しておきましょう。
他の業者にも相談してみましょう
本当にすぐに対処したほうが良いのか、この対処方法が正しいのかなどプロではない方は判断するのは難しいです。焦って判断をするのではなく別のプロから意見を取り入れて判断するのが家のためにも重要です。
納得できない状態で契約しないようにしましょう
やはり納得していない状態で契約するのはおすすめできません。優良業者であれば不安な点がある状態で契約を迫ることもないですし、不安があれば解消のための努力をしてくれます。少しでも気になることは相談をし、払拭してから契約をすすめましょう。
外壁塗装業者の種類とそれぞれの特徴
外壁塗装と聞くとやはり塗装業者やハウスメーカーを思い浮かべる方が多いでしょう。実際どんな業者に依頼をするのが良いのか詳しく解説します。
外壁塗装を依頼できる業者
- 塗装屋・塗装専門業者
- リフォーム業者
- 工務店
- ハウスメーカー
塗装屋・塗装専門業者
塗装屋は工事の中でも塗装を専門に行う業者で、塗装に関する腕を重視するのであればもっともおすすめの業者です。一級塗装技能士のような技術以外に経験が問われるような資格を所有している職人も多く安心して工事を任せることもできます。
塗装屋に依頼するメリットとしてはやはり担当が塗装に詳しい点です。地域に密着して工事を行う会社が多く、地域の気候や環境に合った提案をしてくれる業者が多いのはもちろん、自社施工であれば職人に直接を依頼できるため中間マージンを発生させずに施工ができます。
デメリットとしては業者選びが難しいことが挙げられます。塗装業者は電気工事やガス工事とは異なり必須の資格がありません。そのため優良業者を見抜くという点では業者選びは困難を極めます。マイナビニュース外壁塗装業者Naviではこれらを総合的に判断しておすすめの業者を地域ごとに紹介しているので参考にしてください。
リフォーム業者
リフォーム業者は外壁以外にも内装リフォームやリノベーション、設備交換と幅広く対応をしている施工業者を指します。外壁専門の塗装業者ではありませんが、住宅の知識が豊富で、塗装以外にも外壁サイディングの張替えや屋根の葺き替え、カバー工法などの工事を依頼できます。
メリットは塗装以外の方法で美観を保つ方法や外壁リフォームの提案をしてくれることで、塗装専門業者では施工が難しい工事でも依頼ができます。
また、中古の戸建て購入時など、外壁工事と同時に内装リフォームを行うようなケースでは同じ会社に工事をまとめて依頼をすることができ、手間を減らせるだけでなく同時施工による割引を受けられる可能性があります。
デメリットとしてはやはり専門性という部分が挙げられます。塗装以外の方法から外壁リフォームを行えるのは大きなメリットではありますが、塗装工事を行う前提であれば塗装専門に活動している塗装屋がおすすめなので、今回の外壁リフォームに何を求めるかによって選ぶのがおすすめです。
工務店
工務店は地域密着型の営業スタイルを取る多能工のようなイメージです。一人親方で営業していることも多く、地域住民の住居の何でも屋のように器用に幅広く工事を受けてくれるので塗装工事が得意な工務店も全国で少なくありません。
工務店に外壁塗装を依頼するメリットとしては工事費用が安いということが大きいでしょう。職人に直接依頼をすることで余計な費用をカットできるのはもちろんですが、予算の相談にも柔軟に応じてくれることが多いです。また、下請けではなく職人同士のつながりで一緒に施工を行ったり、足場や屋根、塗装など分担して施工することによる高い専門性を実現している工務店もいます。
デメリットしては会社の規模や専門性という点が挙げられます。大手の会社と比較してサービスやフォローの体制が明確に整っておらず何かあればといった関係性で成り立っているようなケースも有り、確実性などを求める方にはあまり向いていません。地域によって業者の質やサービスにばらつきがあるため注意は必要です。
ハウスメーカー
ハウスメーカーはいわゆる家を建設、販売もしくは注文住宅の建築を行うような会社です。ハウスメーカーは新築を担当することから住宅工事に関するノウハウや知識に優れており、現在住んでいる家を建てた会社であれば家の状態も把握しています。
ハウスメーカーに外壁塗装を依頼するメリットは工事や施工管理の品質にあります。施工をするのは主に下請けの塗装会社であり、はじめに紹介したような塗装のプロが施工をするので品質は比較的高いです。ハウスメーカーが間に入って施工管理を行うことで責任者としてなにかがあった際に対応をしてくれ、対応に困ることが少ないのもメリットです。
デメリットとしては費用の面でしょう。間に別の会社が入ることでマージンが発生し、支払う費用が増える可能性が高いです。直接職人と打ち合わせする機会が少ないことでイメージを伝えづらいケースもあるので依頼前にはしっかりとイメージを伝えておく必要がある点もおさえておきましょう。