ツートンカラーの外壁塗装
ツートンカラーの外壁塗装を検討している際にどのように色を選べばよいのか、どのようなポイントに注意すべきなのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。色の組み合わせやバランス、周囲との調和を考えることは、決して簡単な作業ではありません。
本項では、ツートンカラーで後悔しないための具体的なポイントと色選びのコツを詳しく紹介します。理想的な外壁塗装にするための知識を身につけるために、この記事を参考にしてください。
ツートンカラーで塗装するときのポイント
ツートンカラーで外壁を塗装する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。以下のポイントを参考にすることで、後悔のない塗装ができるでしょう。
ツートンカラーで塗装するときのポイント
- 色の分け方で印象が変わる
- 同系色のツートンは安定の組み合わせ
- アクセントカラーで印象を変える
- カラーシミュレーションを必ずしましょう
色の分け方で印象が変わる
色の分け方で外観の印象が大きく変わります。それは、色の分け方次第で家の全体的なバランスや視覚的な高さ、広がりが異なるためです。
たとえば下記のように色の分け方に工夫を凝らすことで、あなたが希望する印象に近づけられるでしょう。
- 上下で分ける:下層を暗くすることでバランスが良く安定感のある印象
- 縦のラインで分ける:アクセントがスタイリッシュな印象
- 凹凸を利用して分ける:立体感が増し、おしゃれな印象
同系色のツートンは安定の組み合わせ
同系色のツートンカラーは安定の組み合わせとして多く採用されています。なぜなら、色の色相が揃っているため、全体的に統一感があり落ち着いた印象を与えるためです。同系色の組み合わせにすることで、失敗しにくく、安定した仕上がりになるでしょう。
- 組み合わせの一例
- ベージュとライトブラウンの組み合わせ
- グレーとチャコールグレーの組み合わせ
- ライトブルーとネイビーブルーの組み合わせ
アクセントカラーで印象を変える
アクセントカラーを使用すると印象が大きく変わります。家全体の中で特定の部分を強調することで、視覚的な引き締め効果やデザイン性が高まります。適切な箇所にアクセントカラーを取り入れることで、個性豊かな外観に仕上げられます。
- アクセントカラーの一例
- 胴差しを濃い色で塗装する
- バルコニーや屋根の一部に異なる色を使用する
- 家の角や柱にアクセントカラーを入れる
カラーシミュレーションを必ずしましょう
外壁塗装をする際にはカラーシミュレーションを必ず行うべきです。仕上がりのイメージを確認しながら色を選ぶことで失敗を防ぎやすく、完成イメージを見ておくことでモチベーションも高まるとされているためです。カラーシミュレーションを行うことで、安心して塗装の色を決定できます。
カラーシミュレーションを行うことで、異なる時間帯や天候での見え方を確認できたり、全体のバランスを見ることができるだけでなく気になっているいくつかの配色パターンを比較して最も気に入ったものを選べる点もメリットでしょう。
色選びのポイント
色選びは外壁塗装の仕上がりを大きく左右する重要な要素です。特にツートンカラーの場合、どの色を組み合わせるかによって、家全体の印象が大きく変わります。
では、色選びの際に気をつけるべきポイントや、具体的なアドバイスについて、次の項目で詳しく説明していきます。
色選びのポイント
- 周囲とのバランスを考える
- 使用する色の数を絞る
- 定番の色を軸に考えるのがおすすめ
周囲とのバランスを考える
色選びでは周囲とのバランスが重要です。なぜなら、家が周囲の環境や他の建物と調和していると、違和感が少なく美しい景観を保てるためです。
例えば自然が多い地域では、グリーンやアースカラーを取り入れる方法や、都市部ではモノトーンや落ち着いた色合いが馴染みやすいなど周囲とのバランスを考えた色選びで調和の取れた外観に仕上がります。
自分で選ぶのが難しい場合にはその地域に密着して工事を行っている職人に相談してみるのもおすすめです。
使用する色の数を絞る
外壁塗装の際には使用する色の数は絞りましょう。色数が多いとまとまりがなくなり、全体がごちゃごちゃした印象になるためです。使用する色の数を絞ることで、シンプルでまとまりのあるデザインになります。
定番の色を軸に考えるのがおすすめ
色選びで迷ったときは、定番の色を軸にするのがおすすめです。定番の色は個性を出すことは難しい反面で多くの人が気に入っている色でもあります。また、メンテナンス性や安定感など選ばれる理由が多いのも事実です。
さまざまな条件下でサンプルを確認する
色見本やサンプルの色を確認するときには、天気や日の当たり方、時間帯などさまざま条件下で確認しましょう。色の見え方は光の当たり方や天候によって大きく変わります。色選びで後悔しないために、部屋の中で見て決めるのではなく実際に周囲とのバランスを見るなど、可能であれば数日サンプルを借りるなどして見え方を試して決めるようにするとよいでしょう。
サンプルの確認方法
- 晴れた日、曇った日、夜間など異なる条件で色を確認する
- 大きなサンプルを使って、色の印象を確かめる
- 実際の壁に試し塗りをして、見え方を確認する
外壁塗装の流れはどんな感じ?
本項では外壁塗装を行う際の流れについて順序立てて解説していきます。
外壁塗装の流れ
- 見積もりを依頼する
- 比較・検討して業者を決める
- 工事請負契約を締結する
- 近隣へ挨拶を行う
- 足場の仮設・養生
- 下地処理・塗装工事
- アフターフォロー
見積もりを依頼する
はじめに行うのは見積もりの依頼です。評判やホームページ、チラシなどを見て良さそうだなと感じた塗装業者に連絡をして見積もりを取得しましょう。
見積もりは1社から取るのではなく3社ほどを目安に相見積もりを行いましょう。相見積もりをすることで複数の業者から意見を聞くことができるのはもちろんですが金額や対応を比較して依頼先を決めることができます。無料で見積もりを作成してくれる業者が多く、見積もりを依頼したのに断りにくいと感じる方も少なくありませんが、相見積もりをせずに業者を決めるのは危険なので必ず相見積もりをするようにしましょう。
優良な業者であれば相見積もりであることを伝えても嫌な顔をせずに丁寧に見積もりを作成し、アドバイスをくれることが多いです。このように相見積もりは金額比較以上に大きな役割があります。
比較・検討して業者を決める
相見積もりを取得したらその中から依頼する業者を選びます。選ぶ基準は人それぞれ異なるので自分が何を重要視するのかで選択しましょう。
仮に金額を重視するのであれば安い業者を、アフターフォローを重視するのであれば手厚いサポート体制があるところを選ぶなど自分の中で明確にしておくことが重要です。ここで注意をしたいのは同条件で比較するという点です。極論ですが全工程100万円の業者と足場抜きで80万円の業者では一見すると後者のほうが安く感じますが、総額費用で比較すると後者のほうが高かったということもあります。費用が同じでも塗料のグレードが違うなど正しく比較できるように同条件で見積もりをお願いしましょう。
工事請負契約を締結する
依頼する業者が決まったら契約を結びます。契約書は隅々まで目を通して自分の要望通りの工事が行われるかなどを確認してからサインをしましょう。
契約書に関するトラブルでは付帯物の塗装が含まれていないために追加料金が発生してしまったようなケースや、アフターフォローに関する内容が記載されてなかったためにサポートを受けられなかったなどのケースがあり得ます。後々のことまで考えて必要な情報が記載されているか確認をし、すり合わせをしておくことが重要です。
多くのケースでは施工前に着手金のような形で3割~5割ほどの金額を前払いで支払うことがあります。期日を遅れると施工日程に響くこともあるので遅れずに支払いをしましょう。
近隣へ挨拶を行う
工事が始まると日中は音が鳴ることもありますし、塗料の臭いが周囲の住宅にも影響を与えます。特に足場を建設していることで隣家の室内が見えてしまうなどプライバシーの観点でも配慮が必要です。可能であれば周囲の家に挨拶をしておくとよいでしょう。
住民トラブルとして騒音被害や職人のポイ捨てなどが原因で住みづらい環境になってしまったという話も少なくはありません。あらかじめ一言声をかけておくことで良好な関係を築けるよう工夫してみてください。
足場の仮設・養生
塗装工事を行う前に足場の仮設を行います。足場は職人が安全に作業をするためには必要不可欠なものです。特殊な立地によって仮設ができない状態を除いて基本的に作業は行われます。
足場と同時に行われるのが養生です。外壁塗装の現場では家を囲うように組まれた足場と、それを覆うようにネットのようなものがかかっているのを見たことはないでしょうか。塗料が風に乗って飛んでしまうと周囲の家や車、洗濯物に付着してしまうのでこれを防ぐために養生ネットも同時に必要です。
下地処理・塗装工事
足場の仮設が終わったら下地処理をしていきます。外壁塗装では塗料の性能を最大限に引き出すために下地処理を行います。施工後は見えなくなってしまう部分ではありますがここを怠ると塗料が浮いてしまったり、ひび割れが起こったりなど施工不良に繋がります。家の劣化状態を見ながら適切な下地処理を行うことで塗料本来の性能で塗装をします。
下地処理のあとは塗装です。塗料によって塗り方や塗る回数が異なりますが一度塗装をし、乾燥してから再度塗ります。こうすることで色をはっきりとさせるだけでなく塗料に厚みを持たせて保護効果を得ます。
アフターフォロー
工事が完了したら足場を撤去して工事は完了です。施工後に気になることがあれば塗装をした会社の担当に相談をするようにしましょう。
また、施工後の定期点検は可能な限りお願いするようにしましょう。普段から家を見ていると色褪せていたとしてもあまり気付きづらく、屋根など見ることが少ない場所に至ってはわざわざ見るのは危険です。定期的な点検をアフターサポートとして用意している会社に依頼したのであれば日程を合わせて点検をお願いし、なにか不具合があったときに早期対応ができる体制を整えておきましょう。