「上司にパワハラや嫌がらせを受けて会社を辞めたいけど、怖くて伝える勇気がない…」
「退職したいけど、人手不足で自分が辞めた後に迷惑がかかるのが申し訳ない。」
「退職の意思を伝えたのに、上司に拒否されてしまった…。」
退職代行を利用しようとしている人の中には、上記のような悩みを持っている人が多いです。
そもそも退職を伝えられないと悩んでいる人もいれば、退職を伝えたにも関わらず拒否された人もいます。
結論から言うと、退職代行を使うことはクズではなく、すぐにでも退職すべき状況だと言えます。
退職を言い出しづらい空気や関係のままにしている会社・上司にも問題があるので、退職の意思を伝えたのに拒否するのは論外です。
自分が退職した後の人手不足についても、完全に会社の責任です。
このページでは「退職代行を使うことはクズではない理由」をわかりやすく解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
法律事務所や大手不動産会社、大手不動産投資顧問会社を経て独立。IT、不動産、相続、人事労務など幅広い相談に対応している。さまざまなメディアにおいて多数の執筆実績がある。
退職代行はクズでありえないと考える人の主な3つの意見
退職代行をクズだと考える人の意見は主に下記の3つです。
- お金を使わず、直接伝えればいい
- 退職後の人手不足や引き継ぎを考えていない
- お世話になった会社への恩義がない
いずれも一理ある意見ですが、全ての人にとって当てはまるものではないと筆者は考えています。
それぞれについて、筆者の視点での意見を紹介します。
退職代行はクズでありえないという意見1.お金を使わず、直接伝えればいい
世間一般的な意見を見てみると、「お金をつかうのなんてもったいない。」「直接言えば?」という意見を持っている人もいます。
多くの人は「直接伝えられない」 or 「退職を伝えても拒否された」結果、退職代行を使っています。
ただ上司に伝えるのが嫌だからという理由は好ましくないですが、普段から暴言や暴力などをふるう上司だった場合、退職などとても言えないと感じるのは当然でしょう。
また一度は退職を伝えたものの、人手不足や「これまで教育してきたのに」などと言った理由で拒否される場合もあります。
退職は労働者の権利であり、そもそも会社側は退職を拒否することはできません。
退職代行はクズでありえないという意見2.退職後の人手不足を考えていない
もちろん誰かが退職をした後、社内で辞めた人をカバーする必要はあるでしょう。
しかし「いつ誰が退職しても組織が回る状態をつくっておくこと」は、従業員の仕事ではなく会社側の仕事です。
十分な人員を採用できていないのは会社の責任にもかかわらず、採用の責任を一従業員に背負わせるのはおかしな話です。
退職代行が法的に認められている以上、常にノウハウをしっかりマニュアル・言語化したり、余裕をもった採用を行っておくことが会社側として今後求められる姿勢と言えるでしょう。
退職代行はクズでありえないという意見3.お世話になった会社への恩義がない
しっかりと余裕をもって退職の意向を伝え、引き継ぎも行った上で退職することはもちろん理想です。
しかし、本当にお世話になった会社だと感じている従業員であれば、そもそも退職代行を利用しようと考えないはずです。
退職代行を利用されてしまう会社は、退職を伝えにくいと感じてしまうブラックな社風やパワハラ気質な上司の存在があるのではないでしょうか?
サービス残業でこきつかわれたり、毎日上司からの暴言などで苦しんでいた人であれば、会社への恩義などありませんよね。
退職代行を使われた会社は、退職をした人をクズだと非難するよりも、社内の体制やあり方を見直す方がよほど建設的ではないでしょうか。
退職代行はクズではない人事視点の理由3選
ここまでお伝えしてきた通り、退職代行はクズではなく、すぐにでも使って辞めるべきケースもあります。
ここでは人事の視点から、退職代行がクズでない3つの理由、
- 無駄なキャリアで人材価値は急落する
- 心身の健康の方がはるかに重要
- そもそも退職を拒むのは違法
について改めて解説していきます。
退職代行はクズではない人事視点の理由1.無駄なキャリアで人材価値は急落する
労働市場において、人材の価値というものは年齢と能力によって決まります。
若い年齢でも能力や経験が高ければ給料は高くなり、年齢を重ねているのに能力や経験が無い場合は給料が低くなります。
または、どこも雇ってくれないという可能性すらあります。
年齢による差別ではなく、業務遂行能力による評価である限りは当然ですよね。
もしあなたが無駄な業務や、ハラスメントに耐えるという人材価値を一切高めない行為に年月を費やしている場合、年齢を重ねるほど給料が低くなるルートに向かっていることになります。
長期的には取り返しのつかない差になるので、キャリアを考えてすぐにでも退職することは正しい選択と言えるでしょう。
退職代行はクズではない人事視点の理由2.心身の健康の方がはるかに重要
心身の健康を損なう可能性がある場合は、退職代行を使ってでもすぐに辞めるべきです。
壊れてしまった身体や精神は、たとえ会社を辞めたとしてもすぐには治りません。
会社を辞めた後も病気やケガと戦い、年齢だけを重ねて労働市場に復帰できないリスクもあります。
身体を壊してまで働かなければならない会社からは、すぐにでも逃げるべきと言えるでしょう。
退職代行はクズではない人事視点の理由3.そもそも退職を拒むのは違法
そもそも退職を拒むことは違法です。
違法な行為をしている会社の方が、よほど問題があると言えるでしょう。
当然ながらセクハラやパワハラがある場合は、ハラスメントを行う人間の方がはるかに問題があります。
そもそも辞めることを言い出せない空気感のある職場や、実際に伝えても拒否されるのであれば、退職代行を使うことは働く側の真っ当な権利です。
上司や会社に気を遣い過ぎて疲弊しきってしまう前に、退職代行を使って自分の大切な身体と時間を守ることをおすすめします。
退職代行はクズではないという考えも多い
これまでは、プロ目線での意見を中心にお伝えしてきました。
ただ、筆者だけでなく「別に退職代行を使うことはクズではない」という意見を持っている人も多いです。
ここからは、Yahoo知恵袋や旧Twitterといったリアルな意見が飛び交うSNSでの世間の意見もいくつか紹介してみましょう。
退職代行はクズではないという口コミ①(Yahoo知恵袋)
飛ぶよりマシだと思います 代行サービスを選ぶの偉いです 言えない人のためのサービスなので使いましょう
引用:Yahoo知恵袋
退職代行はクズではないという口コミ②(Yahoo知恵袋)
クズとかって言う問題じゃないです。 民法627条で、「労働者は雇用の期間の定めのない限り、退職の旨を伝えた日から2週間後に退職できる」と定められています。 なので、あなたはいつでも自由に辞めることができます。 自分の勝手な思い込みで判断しないでください。きちんと法律に則って考えましょう。(中略)
引用:Yahoo知恵袋
退職代行はクズではないという口コミ③(旧2ch・5ch)
退職代行使わせて辞められるような環境やったってことや
つまり会社の咎引用:5ch
世間の退職代行に対する意見を見ていると、退職代行をクズだという人もいる一方で、上記のように退職代行を使う側を擁護する意見も多々見られました。
一番メインの意見としては、退職代行を使わざるを得なかった会社の環境にも問題があるというものです。
もちろん、自分できちんと退職の意思を伝えて引き継ぎも行えることがベストではありますが、会社側に非があることも多いため、自分を責めすぎないことが大切でしょう。
退職代行は非常識?卑怯?使われたらショック?
退職代行はクズという考えがあるのかもしれませんが、他にも非常識であるとか、または使われた方がショックを受けるといった話もあるかもしれません。
退職代行を使ってでも辞めたいけれど、自分のことを非常識なのかとか、相手に対して失礼なのかと不安な方もいますよね。
ここでは退職代行を使うことに対して人として気にしている方にアドバイスします。
退職代行を使わなくてはならない状況の方が危険
退職代行はクズではないですし、非常識でもないと言えます。
問題は使われた側がショックを受けるかですが、人によってはショックを受けたとしても、そもそも退職代行を使わなくてはならないほどあなたは追い込まれているわけですよね。
一度ならず様々なストレスや苦痛、悩みがあるため、退職代行に行きついたはずです。
そこまでの状態なのですから、使われた方の気持ちを考えることも大事かもしれませんが、何よりあなた自身の状況を心配すべきと言えるでしょう。
実際に相手を気にしてこのまま辞めないで、本当にあなたは大丈夫でしょうか。
ご自身の心身を第一に考えるべきとアドバイスできます。
退職代行は本当にクズでやばいのか?
退職代行はクズだと言う方はいるのかもしれませんが、本当にクズでやばいことなのか、実際に使ってみた方の意見も見てみましょう。
関係ない人の意見ではなく、当事者の意見を聞くのが一番ですよね。
退職代行をクズだと思っていた人も使ってみたら変わった評判・体験談
退職代行についてはたくさんの評判や口コミがあります。
特徴として、退職代行を元々クズだと思っていた方や、ありえないとしていた人も、実際に使ってみたら考えが変わったという評判が多数あるのです。
ここでは参考として、そのような評判を見てみましょう。
退職代行使うなんて会社に迷惑かかるとか、引き継ぎしてないとか、社会人として最低の辞め方やなとか落ち込むかもしれないけど、そんなもん3日もすれば気にならなくなるよ
私は3日目の今朝胃が全然痛くないことに感動して退職代行使ってよかったと本当に思ってる。辞める会社のことなんか気にすんな!— おかもも|月収益3万円メンヘラブロガー (@okamomo_san) December 10, 2020
退職代行、毎日仕事行く前に胃痛と頭痛が止まらなくて夜は涙流しまくりで「このまま続けたらメンタルが死ぬ」ってなった時に使ったよ
私が利用した時は3万払って以降出勤せず、職場からの電話も来ずで辞められました
会社に言い出せないからって無理しちゃう人にぜひ使ってほしい— 4/29にお前は死ぬ (@sakiyu0173) April 3, 2021
このように使う前はいろいろと考えはあっても、実際に追い込まれて、使うことで助かった人たちの本音はポジティブなものでした。
退職代行は後悔する?使わない後悔も多い
退職代行を使っては後悔するかもという方もいるでしょう。
しかし一方で、退職代行を使わないことによる後悔も多いことをご存じでしょうか。
退職代行を使えばよかった、使わないことで苦しい日々が続いてしまったという評判もあるため、ここでは参考としてご紹介します。
激しく同意します。自分も絶賛退職交渉中ですが、退職を申し出た時も、有給消化の申し入れた時も、信じられないくらいの恐喝&嫌がらせに遭いました。こんな嫌な思いをしないで済むならば、数万〜数十万は安いと思います。初めから退職代行使えばよかったと後悔中です。
— pEa (@pea_8) December 26, 2018
このように退職代行を使えばよかったという後悔は残念ながらたくさん見つかりました。
一方で使ったことによる後悔は見つからなかったことも特徴的です。
迷っている方はぜひ退職代行で問題を解決することをおすすめします。
クズと言われても退職代行を利用するメリット3選
「退職代行はクズではない」ということを紹介しましたが、中にはそれでも否定的な人もいるでしょう。
ここではクズと言われたとしても退職代行を利用するメリットを紹介していきます。
クズと言われても退職代行を利用するメリット1.有給休暇を消化できる
労働組合または弁護士が運営する退職代行に依頼することで有休消化してから退職することが可能です。
有休はアルバイトやパートでも使えるので、退職前に消化しておくことをおすすめします。
自分では有休を消化してから辞めたいとはなかなか言えないですよね。
今まで有休消化できずに溜まっていたという方はぜひ退職代行を利用してみてはいかがでしょうか。
クズと言われても退職代行を利用するメリット2.残業代や未払金を請求できる
ブラック企業に勤めていて残業代や未払金があるという方も多いのではないでしょうか。
今までの残業代を請求することにより大金を得られる可能性があります。
自分で金銭の請求や交渉は難しいので、プロの退職代行に依頼することをおすすめします。
一般企業が運営する退職代行が交渉や請求を行うと非弁行為となってしまうので、適法な労働組合か弁護士が運営する退職代行に依頼してくださいね。
クズと言われても退職代行を利用するメリット3.引き止められていても最短即日退職できる
退職代行の利用を検討している方の中には、既に上司や会社に退職の意思を伝えたという方もいるのではないでしょうか。
引き止められてズルズルと退職できないまま過ごしてしまうケースもありますよね。
なかなか辞めさせてくれない会社でも、第三者的立場である退職代行を挟むことですんなり退職を認めてくれる可能性が高いです。
そもそも退職をさせないのは違法なので、引き止められていた方でも退職代行を利用すればほぼ間違いなく退職できるでしょう。
退職代行の料金相場と利用の流れ
続いて、退職代行料金の相場と退職代行を利用する際の流れについて紹介していきます。
退職代行料金の相場
退職代行は、一般企業・労働組合・弁護士のいずれかが運営している場合が多いです。
一般企業または労働組合が運営している退職代行であれば、30,000円前後で利用できるでしょう。
アルバイトやパートの方は更に安く利用できるサービスもあり、20,000円程度で退職可能な場合もあります。
弁護士が運営する退職代行は、50,000円以上かかる場合が多いです。
弁護士に依頼した場合は、料金は高くなりますが、対応してもらえる業務の幅は一番広く、ブラック企業相手でも安心して依頼できるでしょう。
退職代行の流れ
退職代行の流れは、どのサービスを利用してもあまり大きな違いはないでしょう。
今回は基本的な流れを紹介していきます。
- 無料相談
- 正式に依頼
- 支払い
- 退職代行実行
- 退職完了
気になることや不安なことは、無料相談でしっかりと質問しておきましょう。
実際に依頼する際は、希望退職日にきちんと退職できるのかなども確認しておくことをおすすめします。
筆者がおすすめする退職代行サービス2選
退職代行サービスを使うことはクズではありません。
違法ではなく、何もせず愚痴ばかり垂れ流している人たちよりよほどまともですよね。
ここでは実績とサービス内容が充実しているおすすめの退職代行サービスを2つに絞って紹介していきます。
おすすめ退職代行サービス1.辞めるんです
相談可否 | 可能(無制限) |
料金 | 27,000円(税込) |
オプション | 後払いOK、返金保証つき、有給サポート付き |
顧問弁護士 | あり |
辞めるんですは、後発ながら7,000件の退職代行実績がある人気のサービスです。
27,000円(税込)と相場より安いにも関わらず、
- 24時間365日対応
- 即日退職可
- 退職率100%
- 後払いOK
- 全額返金保証付き
- 有給サポート付き
- 無制限で相談可能
と、退職代行を検討している人が不安になるであろう要素がほとんど解消されるほどの充実したサービス内容になっています。
顧問弁護士から業務指導も受けているため、デメリット・欠点といえる箇所が見当たらないほどです。
退職代行に加えて、有給休暇以外のサポートを受けたい人は後ほど紹介する「弁護士法人みやび」がおすすめですが、「退職代行(+有給サポート)」のみを依頼したい人であれば、辞めるんですを利用しておけばまず間違いないでしょう。
辞めるんですの運営会社概要
会社名 | LENIS Entertainment株式会社 |
電話番号 | 03-6279-3967 |
本社住所 | 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-18-15第2中村ビル |
おすすめ退職代行サービス2.弁護士法人みやび
相談料 | 無料 |
料金 | 55,000円(税込) |
オプション | 残業代、退職金、未払い給与などの請求と交渉可
費用は回収額の20% |
退職までの日数 | 最短即日 |
顧問弁護士 | 佐藤 秀樹 |
弁護士法人みやびは、弁護士に、退職代行や場合によっては未払い賃金等の支払いなどの交渉、請求までを依頼できます。
そのため料金は55,000円(税込)と一般の退職代行業者の倍近くしてしまうため、退職したいだけという方には向かないでしょう。
一方で退職代行サービスの中でも最も権限の強い弁護士が運営する退職代行なので、パワハラを行うような企業が相手だとしても、未払い賃金などの交渉や請求まで可能です。
残業代がきちんと支払われているかいないかは本人が一番わかっているはずなので、かなりの未払い賃金が貯まっているという方は弁護士を使ってしっかり取り返すことも重要です。
回収できた場合には、手取り額に数十万円以上の違いが生まれる可能性もあるので使わない手はないですよね。
ツイッターでも何年も前から評判が見られる弁護士法人なので怖がる必要もないでしょう。
弁護士にお任せしたい方におすすめできます。
弁護士法人みやびの運営会社概要
商号 | 弁護士法人みやび |
弁護士 | 佐藤 秀樹 |
事業内容 | 企業法務全般 訴訟等の裁判業務 顧問業務 コンサルティングなどの相談業務 一般民事事件などの個人向け業務 |
所在地 | 〒105-0005
東京都港区新橋1丁目1-21 今朝ビル5階 |
退職代行に関するよくある質問
退職代行に関するよくある質問を紹介していきます。
これから退職代行の利用を検討している方はぜひチェックしてみてくださいね。
退職代行の利用は転職活動に影響しない?
退職代行を利用して退職をしようとしている方の中には、これから転職活動を開始する方もいますよね。
転職先に退職代行を利用したことがバレてしまうのではないか?と不安な方もいると思いますが、結論としてバレる可能性は極めて低いと言えます。
しかし、今まで勤めていた会社の取引先や関わりのある業者に転職する場合は、退職代行を利用したことがバレてしまう可能性があるので注意が必要です。
退職代行を利用すれば引き継ぎをせずに退職できる?
「退職代行を利用すれば一切会社に行かなくて良い」としている退職代行が多くあります。
しかし、本当に引き継ぎをせずに即日退職ができるのか不安に考えている方も多いのではないでしょうか。
本来であれば引き継ぎを行った上で退職するのが一番良いですが、退職代行を利用する方には様々な事情がありますよね。
万が一、あなたにしか分からないことがある場合は、退職代行が退職の意思を伝達するときに一緒に会社に伝えてもらうこともできます。
引き継ぎができていなくても退職できるケースがほとんどなので、まずは退職代行サービスに相談してみてくださいね。
まとめ
退職代行を使うことはクズではありません。
退職できないこと自体が違法であり、そのような会社に長くいるほど人材としての価値が急落してしまいます。
辞めるべきだと判断した場合はすぐにでも退職することをおすすめします。