ジンの2024年新作から、完全リニューアルされた自動巻きクロノグラフフ「903.St.HB」と、ジンの顔ともいえる「103」シリーズの復刻モデル「103.St.Ty.Hd」を紹介する。どちらも「ミッションタイマー」と呼ばれるSinn Spezialuhren(ジン スペツィアルウーレン:ジン特殊時計会社)らしさあふれる、生産数限定のコレクションだ。価格はすべて予価。

世界500本限定「903.St.HB」

  • 世界限定500本の「903.St.HB」

「903」といえばジンの代表的なコレクションであると同時に、ブライトリングの「ナビタイマーB01クロノグラフ43」(1979年当時)の兄弟機としても有名だ。かつて、クォーツショックでブライトリングが経営難に陥ったとき、売りに出した「ナビタイマーB01クロノグラフ43」のデザインと部品の供給ラインをジンが取得。これによって誕生したのが「903」シリーズだった。

今回、ジンはこの「903」を再設計してリニューアル。サンレイ仕上げのブラックダイヤルを備えた標準モデルの「903.St.II」、アイボリーカラーのアプライドインデックスを備えたダークブルーダイヤルの「903.St.B.E.II」、そして、ライトブルーのサンレイダイヤルが美しい世界500本の限定モデル「903.St.HB」をリリースする。本記事の写真はこの「903.St.HB」を使用しているが、時計本体の機能は3モデルとも同等だ。

  • サンレイパターンは、最新の技術を使用してデザインされている

  • 世界限定500本の「903.St.HB」(左)と、レギュラーモデルの「903.St.B.E.II」(右)。このほかブラックサンレイダイヤルの「903.St.II」もラインナップ

  • ダークブルーダイヤルのレギュラーモデル「903.St.B.E.II」。価格はブレスレット仕様が825,000円、レザーストラップ仕様が759,000円

ムーブメントは、自動巻きのクロノグラフ・ムーブメント「LJP L112」、パワーリザーブは約60時間。4,800A/m(DIN8309準拠)の耐磁性能を持つ。

  • 自動巻きのクロノグラフ・ムーブメント「LJP L112」。回転錘の下からコラムホイールがのぞく

ケースはステンレススチール製。外径は41mmで厚さは14.5mm、重量は84g。対数目盛りを備えた計算尺ベゼル、12のインデックスと時分針にハイブリッド・セラミックの夜光塗料を使用している。暗所視認性の高さ、20気圧防水(DIN8310 準拠)と減圧耐性など、プロフェッショナルの要求に応えるスペックを満たしている。

  • ドイツクラフツマンシップが薫る、回転ベゼルのグリップ

風防は両面無反射コーティングのサファイアクリスタル、ケースバックは内面無反射コーティングのコーティングのサファイアクリスタル。ステンレススチール製ブレスレットのほか、レザーストラップが付属。価格は858,000円で、2024年初夏発売予定。

世界限定1,000本の手巻きクロノグラフ「103.St.Ty.Hd」

クラシックな手巻きクロノグラフ「103」が「103.St.Ty.Hd」として復刻される。

  • ジンを代表するアイコニックなデザイン。黒/赤/白のコントラストは時間を瞬時に把握できる

ケースはポリッシュ仕上げで、素材はステンレススチール。径は41mm、厚さは14.8 mm、重量(ストラップを除く)は69gと、1日着けていでも疲れ知らずの快適さだ。

  • 14.8mmという存在感のある厚さながら、69gと軽いケース。ポリッシュも美しい

  • 軽快さに加え、サイズも日本人の腕に収まりが良い

シルクマットブラックのいわゆる「逆パンダ」ダイヤルには、多面カットのアプライドインデックスが配され、時分針とアワーマーカーには夜光塗料を塗布。暗所でも時刻を確認できる。

ムーブメントはセリタの手巻き式「SW510M」で、パワーリザーブは58時間以上。耐磁性能は4,800A/m(DIN8309準拠)。りゅうずはジンのテクノロジー「D3システム」を搭載しており。水中でも操作可能だ。

厚みのある強化アクリル風防は、レトロな美しさとともに衝撃耐性を兼ね備える。ねじ込み式ステンレススチール製裏ぶたとともに、20気圧の防水性能と減圧耐性を持たせている(DIN 8310準拠)。

  • 耐衝撃性に加え、透明度も高い強化アクリル風防

  • クロノグラフのものとは思えない、ねじ込み式ステンレススチール製裏ぶた

グリーンとブラック、2本のボアレザー(猪革)ストラップが付属し、特別ボックスにセットされる。価格は660,000円、2024年初夏発売予定。

  • ブラックレザーストラップは、ステッチがチャームポイント。これにより、時計の着脱時に先端を見つけやすい

  • 付属のレザーストラップは、ジン創業の地であるフランクフルトで狩猟された猪ものを使用するというこだわりよう