Web面接ツール(オンライン面接ツール)の導入を検討していて、どれを選べばいいか迷っていませんか?導入目的によって、おすすめの製品は異なります。本稿では、Web面接ツールのおすすめ製品の特徴を紹介、比較しています。導入メリットや比較のポイントについても解説しますのでぜひ最後までご覧ください。
Web面接ツールとは
Web面接ツールとは、インターネット回線を利用して、Web上でオンライン面接を行うためのツールです。オンライン会議のルームを開設し、面接官と応募者がビデオ通話形式で面接を進めます。
Web面接ツールの基礎知識として、企業がWeb面接ツールを導入する目的と、Web面接を採用する背景、無料版と有料版の違いについて整理しましょう。
1、Web面接ツールの導入目的
自社でWeb面接ツールを導入する場合は、達成したい目的を明確にすることで、目的に沿った機能を搭載している製品が選びやすくなります。
企業がWeb面接ツールを導入する目的は、応募者数の増加、面接の日程調整のしやすさ、面接にともなう移動や会場確保のコスト削減などさまざまです。まず自社の導入目的を洗い出してみましょう。
またWeb面接ツールの中には、録画機能を持つ製品もあります。録画により面接を振り返ることで、面接官の教育に役立つ点も導入する目的の1つです。
2、なぜWeb面接なのか?その背景とは
Web面接が注目されてきた背景は、主に労働人口減少による人材不足にあります。
従来、遠隔地の人材は、面接の度に移動するため旅費の負担が大きく、遠い場所にある企業には応募できませんでした。また多忙でなかなか転職活動ができない、という人もいます。
Web面接ツールを導入すると、距離的な問題や時間的な問題で面接を諦めていた人からの応募も期待できます。
また、インターネット回線がWeb面接に耐えるほど高性能になった点も、Web面接が広まる背景の1つです。
3、無料版と有料版との違い
無料でWeb会議ができるツールとしては、SkypeやZoomなどが有名です。実際に面接に活用している企業もあり、応募者側もアカウントを持っていて使い慣れているという点もメリットです。
しかし、無料のツールは通信品質の面とセキュリティの面で弱いというデメリットがあります。面接の場合、個人情報を扱うためセキュリティの高さは重要です。 またWeb面接ツールの中には、応募者が専用のツールを用意する必要がない製品もあり、応募者がより簡単にWeb面接を受けることもできます。
これらの点から、企業の採用面接として利用する場合は、有料版をおすすめします。
目的別:Web面接ツールの選び方6つ
Web面接ツールを選ぶ際、どのような目的で利用したいかにより選択は異なります。そこで、目的別にどのようなWeb面接ツールを選べばいいのかを紹介します。
1、求職者とのやり取りを迅速かつ効率的に行いたい場合
応募書類や面接スケジュールなどのやり取りを円滑に進められる機能を持つWeb面接ツールがおすすめです。スケジューラー、チャット、資料のアップロード・ダウンロードなどの機能が提供されているかを確認しましょう。
2、時間に制限されることなくWeb面接を行いたい場合
録画面接が可能なツールもあります。録画した動画を見てからの面接なら、双方の予定を合わせる必要もなく、お互い都合のいい時間に面接が可能。日中仕事などで多忙な人も面接に参加しやすい点は大きなメリットです。
また、会社側にとっては、ライブのWeb面接録画機能があると便利。Web面接録画ができれば、当日参加できない人も、後から面接の様子を確認して選考過程に関わることが可能です。特に本業が忙しい社員に選考への参加を依頼したい場合は、Web面接録画機能を持つものがおすすめです。
3、応募数を増やしたい場合
応募者数を増やしたい場合は、録画面接での面接が可能なWeb面接ツールがおすすめです。録画面接なら、日中忙しくてなかなか面接を受けられない人も気軽に応募できます。
4、自社に合った人・優秀な人を採用したい場合
自社にあった人や優秀な人を採用したい場合は、応募者へのフォローをこまめに行い、取りこぼしのないようにする機能が必要です。チャットなどで定期的に連絡を取る機能があるかを確認しましょう。
また、選考に時間をかける場合は、採用から選考までの過程をしっかり残して引き継げるようにすることも重要です。応募者の情報や面接時のメモを一元管理して閲覧しやすくする機能や、面接時の動画を録画して後から確認できる機能などがあるかどうかを確認してください。
5、採用業務の負担・コストを減らしたい場合
採用業務の一環として、全国を回って会社説明会を開催している場合は、1対多のWeb会議を開催できるツールが便利です。Web説明会にすることで、出張旅費や背説明会会場確保にかかるコストを削減できます。
6、セキュリティを高めたい・システムダウンを防ぎたい場合
基本的に、有料のWeb面接ツールは個人情報を扱うためセキュリティを高める機能やシステムダウンしにくい安定した運用を行っています。さらに、セキュリティに関する機能を多く提供しているかや、多くの導入実績があるかという点を確認すればより確実です。
Web面接ツールの比較ポイント9点
Web面接ツールを比較検討する際に確認したいポイントを解説します。
1、画質・音声品質に問題はないか
画質や音声品質は、Web面接ツールを選定する上でもっとも重視したいポイントです。Web面接をしているのに表情や音声が明瞭に伝わらないと、面接自体がスムーズに進みません。
画質や音声品質の確認は、無料版・トライアル版などを活用してのテストがおすすめです。実際に面接の練習をしてみて、表情がしっかり見えるか、音声はしっかり聞こえるかなどをチェックしましょう。
2、自社のニーズに必要な機能があるか
自社の採用活動に活用したい機能がどこまで提供されているかを確認しましょう。Web面接をライブにするか録画にするか、応募書類のやり取りもWeb面接ツールで利用するかなど、利用目的に合致した機能があるかどうかを比較してください。
3、料金体系
導入候補のWeb面接ツールを数製品に絞り込んだ後は、料金体系を確認し、1年間の総コストを計算して比較しましょう。自社に必要な機能を提供する製品の中では、コストパフォーマンスがいいものはどれかを選定する上で欠かせないポイントです。
4、セキュリティレベル
採用に関する情報が流出しないような機能があるかどうかを確認します。例えば、不正アクセス防止やデータ通信の暗号化、応募者側で画面キャプチャや録画を抑止する機能などがあると安心です。
5、採用管理ツールとの連携
採用管理システムをすでに利用している場合は、Web面接ツールから面接の状況などを連携できるかどうかも確認しましょう。採用管理システムを利用していない場合は、採用管理の機能を持つWeb面接ツールを選択すると便利です。
6、録画の可否
「録画」には、応募者側が録画できる「録画面接」の可否と、ライブでのWeb面接を録画の2種類があります。製品によって録画機能をどこまでサポートしているかは違いがあるため、漏れなく確認しましょう。
7、使いやすさ(採用担当者・応募者両方)
使いやすさも重要な比較ポイントです。使いやすさについての確認は、無料版やトライアル版を使って進めましょう。
採用担当者の使いやすさももちろんですが、応募者にとっても使いやすいかどうかを確認しましょう。特に、応募者の層があまりITシステムを使い慣れない層だと予想される場合は、アプリのダウンロードが不要で送付したURLにアクセスするだけでいい製品がおすすめです。
8、サポート体制の充実度
導入直後は、何かと問題が出ることが考えられるため、導入前後の支援があるかどうかは重要です。運用サポートも確認します。
さらに、採用活動に対するサポートのメニューを用意している製品もあるため、自社の採用活動自体を見直したい場合も、比較ポイントとして留意したい点です。
9、スマートフォン対応の有無
Web面接のためだけにパソコンを用意するのは、応募者にとって負担になります。できればスマートフォンでもWeb面接を行える製品を選びましょう。アプリをダウンロードしなくても、スマートフォンに標準でインストールされているWebブラウザが使えれば、応募者の負担はより軽減されます。
Web面接ツール11製品を徹底比較
ここからは、Web面接ツール11製品の特徴を比較しながら解説します。
誰にでも使いやすいシンプルな設計が特徴「FACEHUB」
FacePeer株式会社
- 参考価格:初期費用+月額費用10,000円〜/1ライセンス(オプション料金別途)
- 提供形態:クラウド
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:14日間無料トライアルあり
- 録音録画:対応
「FACEHUB」は、オンライン上での対面コミュニケーションにより、ビジネスの効率化を実現するビデオチャットプラットフォームです。FACEHUBは、使いやすさ・わかりやすさにこだわり、あえて機能を絞り込んだシンプルな設計が特徴。わずか3ステップで接続できるため、デジタルツールの操作が苦手な方でも簡単に利用できます。
通話形式は1対1だけでなく、1対多や多対多にも対応可能。採用面接・講義・セミナーなどオンライン開催時の利用にも最適です。
採用業務を効率化する機能が充実「playse web面接」
株式会社manebi
- 参考価格:【スターター】初期費用0円+月額14,800円(応募者100人まで)、【ベーシック】初期費用50,000円+月額19,800円(応募者200人まで)、【エンタープライズ】要問い合わせ
- 提供形態:クラウド
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:要問い合わせ
- 録音録画:対応
「playse web面接」は、オンライン採用を効率化するWeb面接ツールです。会社説明会資料、面接前ヒアリングシートなど、オンライン選考に必要な機能をオールインワンで搭載しています。
採用管理ダッシュボードは全体の採用進捗や応募者ごとの選考状況を見える化。面接担当者間の引継ぎロス防止や、評価基準の均一化が図れます。
URLにアクセスしてすぐに面接可能!Web説明会もできる「Calling Meeting(コーリング)」
株式会社ネオラボ
- 参考価格:初期費用 200,000円+年間契約 ID 1,500円/月(最低10ID、ID追加は5IDごと)、ID追加 1,500円/月
- 提供形態:クラウド、SaaS、サービス
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:全機能を7日間利用可能
- 録音録画:ライブ会議の録画
「Calling Meeting」は、URLにアクセスしてすぐにWeb面接が開始できる Web面接ツールです。初期費用は少しかかりますが、導入から運用に至るサポートが手厚く 、トータルでは低コストで運用までスムーズに進められます。
Web面接時に便利なチャットやアンケートなどの機能も用意されており、 ライブでのWeb面接を行いたいというニーズに十分応えられるラインナップ です。Web会議の上限人数は30人なので、Web説明会の開催にも利用でき、会社説明会で遠隔地に出向くコストも削減できます。
直感的な操作で簡単にWeb面接ができる「ウェブメン」
株式会社マイナビ
- 参考価格:【ベーシック】20,000円/月、【スタンダード】60,000円/月、【プレミア】100,000円/月
- 提供形態:SaaS
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:疎通テストのみ
- 録音録画:未対応
「ウェブメン」は、URLをタップするだけでWeb面接を始められる、操作性のいいWeb面接ツ―ルです。料金体系は利用人数ではなく、同時に開催できる面接数と、1ヶ月あたりに開催する総面接数により決まります。 利用人数は多いが1ヶ月当たりの面接数は決まっている場合は、総コストが割安になるのでおすすめです。
事前・事後に応募者との連絡を密にできるチャットボード機能では、PDFなどのファイルを送付可能 です。応募書類や連絡事項などの情報をやり取りできるため、汎用性の高い機能となっています。録音録画機能は対応していません。ただし、 面接官側はWeb面接の様子を画面キャプチャで保存できます。
録画面接とライブ面接の両方が可能!管理機能も充実「harutaka」
株式会社ZENKIGEN
- 参考価格:別途問い合わせ
- 提供形態:クラウド、SaaS、ASP
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:14日間無料トライアルあり
- 録音録画:ライブ会議の録画 録画面接
「harutaka」は、録画面接とライブ面接の両方をサポート するWeb面接ツールです。録画面接とは、応募者が企業の質問内容に答えた動画を録画して提出し、面接官が都合のいいタイミングで内容を確認する機能です。録画面接は日中に多忙で面接時間を確保しにくい人が応募しやすいという特徴があります。
本製品は、管理者機能も豊富です。応募者の情報を管理する機能や進捗管理・採用分析機能は、採用活動全体を幅広く効率化します。 利用回数や面接回数は無制限で、応募者数によって料金が決まる仕組みです。
その他、リマインダーやスケジュール調整など、応募者と迅速なやり取りができる機能も豊富に提供。Web面接の参加人数は、面接官・応募者合わせて5人までです。 応募から面接・選考までをスムーズに行える機能が揃っています。
学生向け就活情報サイトから直接Web面談「マイナビ2022」
株式会社マイナビ
- 参考価格:別途問い合わせ
- 提供形態:サービス
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:別途問い合わせ
- 録音録画:なし
学生向け就職・採用情報サイト「マイナビ2022」は、オプション機能としてWeb面接機能を提供しています。 学生の採用活動の延長線上でWeb面接までできる点が大きな特徴で、インターンシップ選考にも利用可能です。
スケジュール調整はマイナビの管理画面より実施 。面接用のURLは、学生のマイページや予約時のサンクスメールで伝えられるため、企業側から改めて伝える必要はありません。
Web面接機能は、ライブ面接に便利なホワイトボード・画面共有や、面接後のフォローにも役立つチャット・メモ(面接官のみ利用可能)などを提供しています。
多彩な機能やオプションで採用活動をアシスト「BioGraph(バイオグラフ)」
株式会社マージナル
- 参考価格:【ミニマム】初期費用 11,000円 月額11,000円、【スタンダード】初期費用 33,000円 月額33,000円、【プラチナ】初期費用 55,000円 月額55,000円、【エンタープライズ】別途問い合わせ
- 提供形態:クラウド、SaaS、ASP
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:トライアルプランあり(機能制限あり)
- 録音録画:ライブ会議の録画 録画面接
「BioGraph」は、オプション機能も豊富でカスタマイズもできる柔軟性のあるWeb面接ツールです。4種類の有料プランはいずれも 面接回数に制限はありません 。ただ、プランによって使える機能が違うため、1年間で総コストがいくらになるかは忘れず試算しましょう。
ライブ会議の録画や録画面接はオプション機能として対応 している他、面接に人的リソースを割けない企業向けに、面接代行サービスも提供 しています。ライブ会議の録画には1分につき11円の課金が必要で、有料でのダウンロードも可能です。
参加上限人数が多くWeb説明会開催も可能「Cisco Webex Meetings」
シスコシステムズ合同会社
- 参考価格:【Starter】1,490円/月、【ビジネス】2,980円/月 、【Enterpriseプラン】別途問い合わせ
- 提供形態:その他
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:トライアルプランあり(機能制限あり)
- 録音録画:ライブ会議の録画 録画面接(専用機能はないがマルチメディア共有で可能)
「Cisco Webex Meetings」は、Web面接にも利用しやすいWeb会議ツールです。 ビデオでの参加上限人数200人(ビデオなしの人も含めると1,000人)で、Web説明会にも利用できます。
マルチメディアの共有が可能 なため、応募者から動画を共有してもらうことによって録画面接にも利用できます。さらに画面の表示言語は、日本語だけでなく 複数の外国語に対応できるため、外国人の面接も可能です。
グループ面接など人材派遣会社に便利な機能が豊富「SOKUMEN」
株式会社マルジュ
- 参考価格:初期費用 0円 基本プラン19,800円 オプション 各10,000円
- 提供形態:その他、クラウド、SaaS
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:無料体験可能
- 録音録画:ライブ会議の録画(録画はオプション) 録画面接(動画共有で可能)
「SOKUMEN」は、人材派遣会社のWeb面接に必要な機能を提供 するWeb面接ツールです。URLをクリックするだけでそのままWeb面接を実施でき、応募者がITシステムに不慣れでも簡単に使えます。
本製品の大きな特徴は、Web面接の後に雇用契約や派遣登録を行える電子契約オプション など、人材派遣会社のWeb面接に関連した機能を用意している点です。
プラン選択で最適なコストパフォーマンス「インタビューメーカー」
株式会社スタジアム
- 参考価格:別途問い合わせ
- 提供形態:SaaS、クラウド、ASP
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:30日間無料プランあり(一部機能制限あり)
- 録音録画:ライブ会議の録画 録画面接(録画面接スタンダードプランまたはプレミアムプランで可能)
「インタビューメーカー」は、4種類のプランを用意しているWeb面接ツールです。Web面接だけ・録画面接だけを行いたい場合は、専用プランを選択することで 最適なコストパフォーマンスを得られます。
本製品に特徴的な機能は、グループ面接や面接URLの一括生成です。これらの機能により、面接業務をさらに効率化できます。 最大1,000人までのWeb説明会開催も可能です。説明会の動画も録画できるため、後日説明会の動画を活用できます。
動画面接に特化!1次選考までを省力化「ITSUMEN」
株式会社マルジュ
- 参考価格:【月額プラン】ライトプラン月額29,800円、ベーシックプラン月額49,800円、プレミアムプラン月額79,800円、Web面接オプション 10,000円 【ダブル定額プラン】100回以下 39,800円、101~500回未満 49,800円、500回以上 1面接当たり500円【チケットプラン】20回 39,800円、50回 49,800円、100回 69,800円
- 提供形態:サービス、SaaS
- 従業員規模:全ての規模に対応
- 売上規模:全ての規模に対応
- 無料プラン:30日間無料プランあり(一部機能制限あり)
- 録音録画:ライブ会議の録画(Web面接オプション・録画オプションで可能) 録画面接
「ITSUMEN」は、24時間いつでも面接できる、動画面接に特化したWeb面接ツールです。 回答形式は動画だけでなく、テキスト・選択式・画像の計4種類から選択可能 で、ファイルのアップロードにより質問の展開や自社の紹介動画を共有することもできます。
管理機能は、動画面接に必要な応募者管理・評価機能・応募者情報の共有 などを提供。動画面接を効率よく進めるために必要十分な機能が揃っています。
また、Web面接オプションも用意しており、「SOKUMEN」の基本プランと同等の機能が利用可能です。
Web面接ツールの基本的な8機能
Web面接ツールを選ぶ際に確認したい、基本的な8機能について解説します。
1、ルーム管理
面接を行うルームを開設し、ルームのURLを共有する機能です。ルームの検索・修正・削除までセットで提供されます。Web面接ツールの基本的な機能であり、使いやすさに注目して比較したい機能です。
2、チャット
文字でのチャットをはじめ、事前連絡や通知などを含み、Web面接を円滑に進める機能です。中には、ファイルの送受信が可能な製品もあります。
3、画面共有
面接官や応募者の画面を共有できる機能です。全画面を共有するか、ブラウザ内の特定タブのみ共有するかを選ぶ機能や、画面共有を受信する機能があります。
4、資料の共有(アップロード・ダウンロードも)
必要な資料を共有する機能です。事前に会社の紹介資料を配布する、履歴書・職務経歴書などの応募書類提出に利用するといった使い方により、面接までの時間がより短縮できます。
5、メモ
参加者が互いに書き込み、議事録として利用できる機能です。面接時に書き残したメモの内容は、保存したり、ダウンロードしたりすることで、後から自由に活用できます。また、面接官や応募者が個人的に使うメモ機能の場合もあります。
6、通信状況を確認する機能
「通信状況インジケーター」「接続確認ダッシュボード」などの名前で呼ばれ、通信状況に問題がないかどうかを確認する機能です。Web面接ツールの動きが遅かったり不具合が生じたりした場合に利用します。
7、録画(ライブ面接の録画・録画面接)
録画機能には、ライブ面接の録画・録画面接の2種類があります。
ライブ面接の録画とは、Web面接をそのまま録画する機能です。録画機能があれば、面接に参加できなかった人も後から選考過程に参加できます。また、採用面接に慣れていない面接担当者の振り返り資料として、教育面での活用も可能です。
応募者があらかじめ用意された質問に応える様子を録画し、その動画を元に面接を行う「録画面接」機能を提供する製品もあります。録画面接は、日中面接の時間が取りにくい多忙な人も応募しやすいため、応募者数の増加が見込める機能です。
8、その他
情報を共有しながらお互いに議論を深めるホワイトボードの機能や、面接後に答えてもらうアンケート機能なども、Web面接ツールによく見られる機能です。
Web面接に関する情報を一元管理して確認できる管理者機能も、採用担当者の負担を軽減するため確認しておきましょう。
Web面接ツールの導入メリット5つ
Web面接ツールを導入することによって得られるメリットは以下の5点です。
1、採用業務のコスト削減
応募人数が増えると、面接会場の確保や人事担当者の旅費・応募者の旅費などのコストはかなりの負担です。Web面接ツールなら、これらのコストを全て削減できます。
また、複数拠点があり、面接に参加してほしい社員の勤務地が離れている場合も、Web面接なら場所を移動することなく参加できます。
2、多数の学生や接触の難しい学生と接点を持てる
Web面接は、物理的な場所の拘束がなく、面接時間だけスケジュールを確保すれば面接可能です。
これまで遠隔地で応募のなかった学生も、Web面接なら気軽に応募できるようになり、これまでより広範囲の学生からの応募が期待できます。
また短時間で面接の対応が可能になるため、優秀で多忙な学生と接触できるチャンスも増えると考えられます。
3、面接内容の記録・管理が可能
Web面接ツールは面接内容の記録や管理ができるため、後からさまざまな形で活用できます。
多数の面接履歴の中から採用候補者の録画内容のみを後日採用会議で確認して採用の可否を決める、という使い方も可能です。
4、Web面接専用機能が豊富
Web面接ツールは、一般的なWeb会議ツールと比較して、面接に便利な機能を多く備えています。
例えば、Web面接の録画機能は、面接に参加できなかった他の採用担当者や経営層の役員などが、後から面接の様子を確認するのに便利です。
また採用資料のダウンロード機能や、採用者ごとにメモを残せる機能も、面接後の採用選考に活用できます。
5、面接の参加率アップ
従来の対面面接では、応募者とアポイントを取ったのに当日になって面接できなくなるケースがありました。一方、Web面接に切り替えると、面接会場へ移動する負担もないためか、面接の参加率がアップしたという調査結果もあります。
Web面接ツール運用時の注意点2つ
Web面接ツールを運用する際は、準備と面接実施時の2点で注意したいことがあります。Web面接をスムーズに進めるためにもご確認ください。
1、ハード面や管理体制での注意点
Web面接ツールを使うためには、以下のデジタル機器が必要です。
必要機材 | 説明 |
---|---|
カメラ・マイク内蔵のパソコン | カメラやマイクを内蔵していない場合は、別途用意 |
Webカメラ | 外付けのWebカメラ(カメラを内蔵していないパソコンを使う場合) |
マイク | 外付けのインカムマイク(声をクリアに伝えられるため推奨) |
照明 | 補助照明(数千円程度のものでOK) |
カメラとマイク内蔵のノートパソコンがあればWeb面接ツールは利用可能です。ただ、相手にプラスの印象を与えるために、外付けのインカムマイクと照明も用意することをおすすめします。外付けのインカムマイクは、どの方向を向いても声をクリアに伝えられ、補助照明は顔に影を作らないため表情が明るく見えます。
応募者側にも必要な準備を伝え、面接当日になりトラブルが生じないようにしましょう。面接前のプレログイン時間を設け、ログインに手間取り面接時間がなくなることのないような配慮も必要です。応募者は服装に迷うことも考え、どのような服装(スーツ・オフィスカジュアル・カジュアル)かも伝えます。
面接を行う場所では、事前にインターネット接続の状況やマイク・カメラ・照明の準備も行います。面接中に通信状態が悪くなる可能性も考え、接続が切れた場合の連絡先電話番号も事前に伝えておくと安心です。
2、Web面接実施時の注意点
Web面接を実施する際は、対面面接とはまた違った点に注意が必要です。事前に 社内でWeb面接の練習をする際、以下の内容を意識してみてください。
Web面接は、対面よりもより「音声」の印象が強くなると言われています。面接中は、ハッキリとした話し方で、声に抑揚を持たせましょう。少しオーバーなぐらいな方が、応募者に伝わりやすいです。しっかりカメラに目線を合わせながら話します。
また、Web面接ツールの特性上、相手が話している時に声で相槌を打つと、相手側の声が聞こえなくなります。相槌は、声ではなくジェスチャーや表情で示すようにしましょう。
Web面接ツールを導入して採用活動の効率化を!
Web面接ツールは、採用活動を大幅に効率化できるツールです。対面面接にもいい面は多くありますが、遠隔地の学生や日中忙しい優秀な人の応募も期待できるなどの導入効果が期待できます。
働き方改革や作業効率化が求められるこれからの時代、Web面接ツールはますます重要性を増すことが見込まれます。この機にぜひ、比較検討してみてはいかがでしょうか。