企業が毎年行う必要がある「年末調整」。担当者だけでなく入力を行う従業員も含め、大きな負担です。入力が複雑なだけでなく、間違いが許されないため、面倒に感じる人も少なくないでしょう。

年末調整を自動計算し効率よく行うための方法として、「年末調整システム」の導入が挙げられます。しかし年末調整にかかる負担を少しでも減らすべく年末調整システムの導入を検討したいと思うものの、種類がたくさんあってどれがいいか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、おすすめの年末調整システムを9つ厳選し、違いを比較してご紹介します。また、導入するにあたり年末調整システムの選ぶうえでのポイントも4つ解説します。

年末調整システムを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

年末調整システムとは

年末調整システムとは、毎年必ず発生する年末調整業務を効率化し、作業工数やコストの削減を目的としたシステムのことです。年末調整業務とは、以下のものがあげられます。

  • 従業員からの申告
  • 年末調整の計算
  • 源泉徴収書の作成・納付
  • 法定調書の作成および提出

年末調整システムを導入することで、それまで紙でおこなっていたやりとりが、Webを利用したやりとりに変わります。複雑な計算の自動化、申告の確認や修正も迅速に対応できます。また、テレワークが急速に普及している現状でも、遅滞なく申告書の回収を行うことが可能です。

年末調整システム機能比較表

ここから、おすすめの年末調整システムを9選ご紹介します。

サービス名 提供形態 特徴
ジョブカン労務HR クラウド ジョブカン給与計算と連携可能
年調ヘルパー クラウド 入力・取込・配布の3ステップで年末調整完了
オフィスステーション年末調整 クラウド 導入は5分、即日利用可能
SmartHR クラウド 従業員は質問に従って入力するだけ
年末調整Web申告 クラウド
ASP
デザイン性の高いわかりやすい操作画面
マネーフォワード クラウド給与 クラウド 年末調整の進捗管理から帳票出力までWeb上で完結
S-PAYCIAL with 電子年調申告 クラウド
ASP
マイナポータルからダウンロードデータ取込対応
jinjer給与 クラウド 人事や勤怠と情報連携対応
人事労務freee クラウド 年末調整の全工程をペーパーレス化

年末調整システムの比較9選

業務工数を10分の1に!30日間お試しも可能「ジョブカン労務HR」
株式会社Donuts

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:400円~
  • 参考価格補足:初期費用無料、月額費用 無料プラン0円、有料プラン400円/1ユーザー
  • 補足:30日間無料お試し可能

「ジョブカン労務HR」は労務業務の自動化・効率化するためのソリューションです。紙で実施した年末調整と比べ、業務工数が10分の1になったという導入例 もあり、多くの企業で支持されています。

同社が展開する給与計算システム「ジョブカン給与計算」と連携することで、従業員の過不足額を給与にワンクリックで反映することができます 。また、ジョブカンにある既存の登録データを利用すれば、従業員は最低限の情報を入力するだけですみ、迅速な年末調整を行うことが可能です。

サポート体制も充実しており、30日間無料お試し期間中も含め全てのサポートを無料で制限なく利用可能 であるため、導入後も安心です。

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簡単3ステップで完了「年調ヘルパー」
株式会社クリックス

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:【初期費用】55,000円【料金】330円※
  • 参考価格補足:※料金は1名あたりの年間利用単価

「年調ヘルパー」は、シンプルなUIですぐに使えるクラウド型の年末調整申告サービスです。分かりやすいシステム構成になっているため、ITツールに不慣れな従業員がいる場合でも安心して導入できます。

操作は「①従業員が画面で入力」「②各種申告書を確認、必要に応じてPDF出力」「③申告書の情報をCSVで一括出力、給与計算ソフトへ連携」の3ステップで完了。年末調整申告書の仕分けや配布、手渡しが不要であり、かつ自動計算もされるため、業務をスピーディーに実施できます。

また、給与計算ソフトを問わないのも嬉しいポイント。現行のものをそのまま利用したスムーズな連携が可能です。

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たった5分で導入可能、作業時間100時間削減「オフィスステーション 年末調整」
株式会社エフアンドエム

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:10,000円~
  • 参考価格補足:お試し版あり、利用時は費用0円

「オフィスステーション 年末調整」は導入企業15,000社の実績がある年末調整システムです。導入前と導入後で年末調整の作業時間を100時間削減したという事例もあります。

従業員が行う年末調整の入力は「①一問一答形式の質問に対して回答」「②添付書類提出」という2ステップで完了 という手軽さで、PCでもスマートフォンでも実施可能です。手書きや捺印をする手間もなくなるため、作業効率向上につながります。

また各種給与システムへのデータ連携機能があるため、申告書を見ながら給与システムへ入力する手間も省略できます。

導入は5分で可能、即日機能が利用できます。また、 利用人数300人まで、外部連携不可という制限はあるものの無料で利用できるお試し版もあります

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3ステップのシンプル操作で年末調整完了「SmartHR」
株式会社SmartHR

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:別途お問合せ
  • 補足:15日間無料お試し可能

「SmartHR」は、人事・労務業務の効率化、生産性向上を支える「クラウド人事労務ソフト」です。従業員情報を一元管理し、労務手続きの効率化、ペーパーレス化を実現します。

SmartHRでは、PC・スマートフォンを使い、アンケート形式の質問に答えるだけで、年末調整の入力ができます 。保険料控除証明書は、スマートフォンで撮影し画像を添付するだけで完了です。煩わしい計算をする必要がありません。

また、管理者も提出状況を一覧で確認できるだけでなく、修正に伴う差し戻しや、回収時の提出の催促も簡単にできます。今まで何度も修正・回収のためにやりとりしていた業務もシンプルかつ効率よく実施できます。

SmartHRでは、15日間無料お試しが利用できます 。導入を検討しており、ためしに使ってみたいと考えている方は、ぜひお試しください。

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シンプルで使いやすい操作画面「年末調整Web申告」
さくら情報システム株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:500名以上
  • 提供形態:クラウドサービス/ASP
  • 参考価格:250,000円~
  • 参考価格補足:初期費用基本パック 200,000円 年間利用料は500円x利用人数

「年末調整Web」は、さくら情報システムが提供する年末調整システムです。さくら情報システムは人事・給与ソリューションを1972年から提供している実績と信頼があり、この年末調整Webでは累計で140社、21万名を超える企業で利用された実績があります。

申告入力は一問一答形式、Web画面で入力できるため、いつでもどこでも入力可能。申告書入力サポート機能を活用することで簡単に申告 できます。シンプルで使いやすい操作画面により、入力漏れや誤入力を防ぎます。

また、従業員の申告状態は申告管理機能でリアルタイムに把握でき 、確認作業や未申告者への催促メール送信を迅速に行えます。また、QRコードを活用し、証明書類原本の到着を把握することも可能です。

さらに、年末調整Webは給与システムとの連携も可能。給与システムに合わせてCSVデータの入出力レイアウトの変更が可能なため、さまざまな給与システムにも連携できます。

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年末調整をミスなく効率化「マネーフォワード クラウド給与」
株式会社マネーフォワード

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:別途お問合せ

「マネーフォワード クラウド給与」は、クラウド型の給与計算ソフトです。

給与計算の他、年末調整の進捗管理から帳票出力に至るまで、すべてをWeb上で完結できます。

マネーフォワード クラウド給与では、年末調整にあまり詳しくない人でも正しい年末調整が行えるようにするため、各種控除額の計算や所得金額計算などはすべてシステムが自動で計算を行います 。これにより入力ミスや計算ミスを防止するだけでなく、入力の手間もなくなります。

また、年末調整に関連する情報を一元管理可能で、年末調整対象者の自動判別や、年末調整計算の進捗状況の管理、従業員情報の更新状況の管理が行えるため、年末調整業務を効率よく実施できます。

※年末調整機能は、2021年夏頃に「マネーフォワード クラウド年末調整」としてリリース予定です。

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簡単・スピーディーに年末調整できる「S-PAYCIAL with 電子年調申告」
鈴与シンワート株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス/ASP
  • 参考価格:別途お問い合わせ
  • 参考価格補足:300円/1ユーザー、初期構築費用50,000円、基本料金10,000円/年

「S-PAYCIAL with 電子年調申告」は、年末調整申告を、Web上からスマートフォン・タブレット・PCを使用していつでもどこでも申請できる年末調整サービスです。

従業員は登録情報を最小限の入力で提出することができ、大幅な申告業務の時間短縮とともに、従業員満足度向上に繋がります。 また、年末調整書類の印刷・仕分・配布・回収といった作業が不要になり、業務効率化、ペーパーレス化も促進できます。

さらに、従業員の入力・提出状況をリアルタイムに確認でき、スピーディーに年末調整業務を行えます

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人事・勤怠と簡単連携「jinjer給与」
株式会社ネオキャリア

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:別途お問い合わせ
  • 補足:無料お試しあり

「jinjer給与」は、給与自動計算、年末調整、賞与の計算等を行うことで業務効率化を支援するクラウド型の給与計算システムです。導入実績は13,000社あり、大手企業から中小企業まで幅広く選ばれています。

本製品の強みは、jinjerシリーズの他システムとのシームレスな連携ができることです。「jinjer人事」と連携することで、年末調整の結果を給与の計算にスピーディーに反映できます

年末調整の計算はステップに沿って進めるだけで誰でも簡単にでき、計算機能によって保険料や控除額の計算の手間も削減。申告がスムーズに実施できます。また、年末調整結果を従業員ごとに確認できるだけでなく、計算タイミングが異なる従業員の年末調整も、自由なタイミングで実施できます

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豊富な機能が魅力「人事労務freee」
freee株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウドサービス
  • 参考価格:別途お問い合わせ
  • 補足:無料お試しあり

人事労務freeeは給与計算をはじめ、労務管理を大幅に効率化する機能を備えた人事労務ソフトです。年末調整以外にも、勤怠管理や従業員管理、ワークフローなど多くの機能により業務効率化・生産性向上を実現できます

従業員からの申告はスマホやPCでステップに沿って進められ、申告の進捗状況もリアルタイムに管理できます。申告が遅い従業員には、個別に連絡したり管理者が代理入力したりと柔軟な対応が可能です。

サービス連携も可能であり、同社が展開する会計freeeのほか他社の勤怠ソフトを利用した場合でも、データを自動で取り込むことで入力の手間を削減できます。

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年末調整システムの選び方のポイント4つ

年末調整システムは細かなところで違いがあり、どれを選べばわからないと悩む方もいるでしょう。ここでは、年末調整システムの選び方のポイント4つを解説します。

1、申請者の入力方法

申請者が扱いやすく、わかりやすい入力方法であるかチェックしましょう。今回ご紹介したサービスはほとんどがPCやスマートフォンで入力可能なものでしたが、質問形式や、入力サポートがついているものなど、違いがあります。できる限りわかりやすいもの、入力項目が少ないものであれば、入力不備もなくなり作業工数を削減できます。

さらに、サポート体制がしっかり整っているシステムだと、申請者が入力で困った場合でも、サポートに問い合わせをすることで解決できます。

2、提出状況の進捗確認

申請者の入力方法が手軽になっても、申請者が対応しなければ提出がされません。そのため、未提出の申請者に対して適切に催促メールを送るためにも、提出状況の進捗を確認できる機能があると便利でしょう。

また、進捗状況から更新内容もすぐに確認できます。更新内容に不備がある場合は、直接修正をしたり、指摘して差し戻したりといった対応も迅速に行えます。

3、他システムとの連携

既存で利用している給与システムや労務システムと連携ができるかどうかも見ておきましょう。スムーズに連携できれば、入力の手間を省くことができ、作業効率がよくなります。

たとえば、年末調整支援システムで計算した情報を給与システムに手入力する必要があるのでは、作業工数がかかってしまいます。そのため、他システムとの連携機能があることが望ましいでしょう。

データをCSVファイルで出力し、連携する方法が一般的ではありますが、API連携ができれば自動的にデータが反映されるため、おすすめです。年末調整支援システムがどの方法で他システムとの連携ができるか、チェックしておく必要があります。

4、料金プラン

年末調整支援システムによって、料金プランが異なります。月額・年額が固定されているものもあれば、人数によって料金が変動するものもあります。また、使用する機能によって複数の料金プランを選択できるものもあります。

どの料金プランが自社に適しているか、見定める必要があります。たとえば、従業員が多い大手企業では月額・年額が固定されているもの、中小規模の企業では、人数によって料金が変更するものがおすすめです。

年末調整支援システムのメリット

年末調整支援システムを導入することで、主に以下のメリットが得られます。

  • 経理担当者の事務作業の効率化
  • 従業員ごとの入力・提出状況の一元管理ができる
  • 従業員の入力負担軽減

年末調整業務は年に1回とはいえ、多くの作業時間、事務経費が発生します。たとえばテレワークを実施している企業では、各従業員向けに書類の印刷、郵送、回収、データ入力といった作業が発生します。年末調整支援システムにより電子化できれば、これらの業務工数の大幅削減が可能です。

また、今まで紙ベースで行っていた場合、従業員ごとに入力作業を依頼し回収する必要がありました。こういった場合は回収状況が見えず、管理が大変です。年末調整支援システムを使用すれば、PCやスマートフォンを利用して入力が可能な上、提出状況の一元管理ができることで、回収の負担を軽減することができます。

また、年末調整支援システムは過去の申告書データを蓄積することができます。 過去の申告書データを流用することで、従業員の入力負担の軽減にもつながります。

最適な年末調整支援システムを選びましょう

本記事では、おすすめの年末調整支援システム9選をご紹介しました。機能や連携できるシステム、料金プランが異なるため、自社に合うサービスはどれか、きちんと見定めましょう。年末調整支援システムを選択する上で押さえておくべきポイントは、以下の4つです。

  • 申請者が入力しやすいシステムか
  • 提出状況の進捗確認は可能か
  • 他システムとの連携は十分か
  • 料金プランはあっているか

年末調整支援システムの中には、無料トライアルやデモが利用できるものもあります。ぜひ今回の記事でご紹介した年末調整支援システムを参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。