AGA(薄毛)治療を始めたものの、逆に抜け毛がひどくなってしまうことがあるのをご存じですか? この、抜け毛が増える症状は「初期脱毛」と呼ばれています。
抜け毛を減らすために治療を受けているのに、増えてしまうと不安ですよね。
そこで、この記事では、安心して治療を受けられるように、初期脱毛について詳しく解説していこうと思います。
AGA(薄毛)治療による初期脱毛とは
初期脱毛は、AGA(薄毛)治療を開始した初期段階に一時的に抜け毛が増えてしまう症状のことを言います。
髪は1本1本、「成長期」(伸びる)→「退行期」(成長が止まる)→「休止期」(抜ける)というヘアサイクルを繰り返して何度も生え変わりますが、AGA(薄毛)の人は成長期が短くなるなど、ヘアサイクルが乱れています。
そのため、AGA(薄毛)治療ではヘアサイクルが正常になるように働きかけますが、この働きかけにより、ヘアサイクルの休止期にあった髪が活動を始め、新しい髪の成長期に入るために古い髪の毛を押し出すのです。
この押し出された古い髪が多い状態が、初期脱毛になります。
弱くなっている毛の下から新しく毛が生え始めて押し上げてきたサインですので、初期脱毛は実は、治療の効果が出ているうれしい症状なのです。
ただし、初期脱毛は、治療を受けている全ての人に発症するわけではありません。「初期脱毛は治療の効果のサイン」と考えると初期脱毛のない人は不安になりそうですが、発症していないからといって治療の効果が出ていないわけではありません。
初期脱毛がある人もない人も安心して治療を進めていきましょう。
初期脱毛の発症期間はいつからいつまで? どれくらい続くのか
治療を始めて10日~1カ月程度経過してから始まり、約1カ月間続くと言われていますが、2~3カ月程度、人によっては半年ほど続くこともあります。
ただし、同じ量が抜けていても髪の長さなどで、人それぞれ感じ方は異なります。
髪の長い人は初期脱毛を感じやすいため、その分、症状が出ている期間も長く感じるかもしれません。
どれくらい抜ける? 抜ける量の目安
初期脱毛で抜ける髪の量は個人差がありますが、200~300本程度と言われています。
髪の毛は正常なヘアサイクルの人でも1日100本前後は抜けると言われているため、通常より2~3倍程度増える感じと思っておきましょう。
なお、毎日たくさん同じくらいの量が抜けるわけではなく、抜ける日の多い日もあれば少ない日もあり、それを繰り返しているうちに徐々に脱毛量が減っていき、初期脱毛が終了します。
治療薬ごとの初期脱毛が起こる仕組み
ここからは、治療薬ごとの初期脱毛が起こる仕組みをご紹介していきます。
発毛促進薬成分(ミノキシジル)
ミノキシジルは頭皮の血流を改善し、ヘアサイクルを正常化させることで発毛や育毛を促進する薬です。
脱毛抑制薬成分(フィナステリド/デュタステリド)
フィナステリドとデュタステリドは、抜け毛を抑制する治療で使われる成分です。
フィナステリドは聞き慣れない人も多いかと思いますが、AGA(薄毛)治療薬「プロペシア」の名前は多くの人がご存じではないでしょうか。プロペシアはフィナステリドを使用している治療薬です。
フィナステリドとデュタステリドの両者は、髪にとってダメージとなる「5α リダクターゼ」の働きを抑制することで、AGAの発症に深く関わっている「ジヒドロテストステロン(DHT)」を減らして、ヘアサイクルが正常化するように働きかけます。
初期脱毛の対処法
毛がいつもより多く抜けると不安になりますが、初期脱毛は治療薬の効果が出ている状態と考えて、気にせずに過ごすことが大切です。
初期脱毛の期間は髪と頭皮をいたわりましょう
初期脱毛は一時的なものです。そのため、心配するよりも、新しい髪がより健やかな状態でいられるように、以下のような髪と頭皮のケアをすることをおすすめします。
・生活習慣の改善
・リフレッシュ/ストレス解消
・ヘアケア
・飲酒や喫煙は適度に
生活習慣の改善
運動不足や栄養の偏った食生活、睡眠不足などは、これから生えてくる毛に悪影響を及ぼす可能性があります。
以下のように生活習慣を整えて、健やかな髪の成長を妨げないようにしましょう。
・暴飲暴食や過度なダイエットを避けて、栄養バランスの整った食事を心がける
・毎日決まった時間に就寝するなど規則正しいリズムで質の良い睡眠をとる
・適度な運動を行い、血行不良などが起こらないようにする
なお、育毛効果の高い栄養素と言われている、「タンパク質」「ビタミン」「亜鉛」「アミノ酸」は積極的に摂取すると良いでしょう。
また、質の良い睡眠のためには照明や寝具、アロマオイルなどの香りにこだわるのもおすすめです。
リフレッシュ/ストレス解消
ストレスをためると、頭皮の血管を収縮させ、血流の悪化を引き起こします。
血流が悪化すると、髪の成長に必要な栄養や酵素が行き渡らなくなったり、浅い睡眠を引き起こしたりするなどして、せっかく正常に戻ろうとしているヘアサイクルが乱れる原因になってしまいます。
そのため、ストレスはためこまず、趣味に打ち込むなど自分なりのリフレッシュ法を見つけて過ごすようにしましょう。
ヘアケア
合わないシャンプーの使用やすすぎ不足、頭皮の洗いすぎ、頭皮がぬれたまま就寝するなどの間違ったヘアケアは頭皮環境の悪化を招きます。
そのため、普段のヘアケア法を見直すのはもちろんですが、入浴時や就寝前には頭皮マッサージもプラスするのがおすすめ。血流を促進するだけでなく、ストレスの軽減にもなりますよ。
喫煙や飲酒は適度に
喫煙は髪に重要な栄養素を消費してしまうため、栄養バランスの整った食事を心がけても、せっかく摂取した栄養素を喫煙によって失ってしまいます。
また、たばこに含まれるニコチンは全身の血行不良を引き起こします。
飲酒は、AGAの発症に深く関わっている「ジヒドロテストステロン(DHT)」を増加させたり、髪を作り出すための大切な栄養素「アミノ酸」を消費したりしてしまいます。
そのため、喫煙や飲酒はなるべく控えることをおすすめします。ただし、いきなり止めることは難しいですし、止めることがストレスになりかねません。
少しずつでも減らしていく努力をしてみましょう。
初期脱毛がひどい! 不安なときはクリニックに相談
初期脱毛は誰にでも起こる可能性のある症状で、効果が出ているサインのため心配する必要はありません。
ただし、どうしても不安な場合や、3カ月以上経過しても脱毛がおさまらない場合はクリニックに相談してみてください。
診察を受けることで、心配のない初期脱毛と分かれば安心することができますし、初期脱毛以外の原因がある場合は対処することができます。
抜け毛が心配だから、治療薬の服用を勝手にやめてしまう、AGA治療を途中で中断してしまうことのないようにしてくださいね。
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(パパ社長)