iPhone/iPod touchは、本来の携帯電話や音楽再生プレイヤー(iPod)としての優れた機能はもちろんのこと、アプリをインストールすることで、コンピュータや周辺機器、ソフトウェアと連携し、劇的にクリエイティブな作業を効率的なものにしてくれる。今回は、よりiPhone/iPod touchの可能性を広げてくれる、便利なアプリ群を紹介していこう。(※以上のアプリでは、iPhone/iPod touchとコンピュータが同一のWi-Fiネットワークに接続しているか、アドホック接続されていることが条件となる。Firewallなどの設定にも注意すること)

Numberkey

ブラック、ホワイト、シルバー、クラシック、4種類のスキンデザインが用意されており、ユーザーの好みに合わせて選択可能。テンキーのほか、「カーソルキーパネル」や「タブキー」、「カンマキー」のON/OFF、「Clearキー」と「Deleteキー」の置き換え機能なども搭載されている

本アプリは、iPhone/iPod touchを手軽にテンキーとして利用できるようにするアプリ。多くのこだわりを持つクリエイターの中には、「Happy Hacking Keyboard」や「Apple Wireless Keyboard」などのキーボードを入力デバイスとして利用しているユーザーも多いのではないだろうか? これらのキーボードには、テンキーのレイアウトがないため、音楽制作や作図(CAD)など特にパラメータ数値の入力が必要とされるソフトウェアにおいて、ややもどかしい思いをすることがある。そんな不満を解消してくれるのが本アプリ。表示されるテンキーは、凝ったデザインになっており、4種(ブラック、ホワイト、シルバー、クラシック)から選択可能。ただし、別途メーカーWebサイトから、接続ソフト「NumberKey Connect」(無料)をダウンロードし、インストールしておく必要がある。外出先でも素早く、必要な時だけテンキーを使うことができるため、高機能化したノートブック1台で作業しているクリエイターにも、ぜひ活用してほしいアプリだ。価格は230円。

Air Mouse Pro

快適な操作が秀逸のタッチパッドモード(画像:左からふたつめ)。画面のキーボード表示は、iPhone/iPod touchを振ることで隠すことが可能。簡易的な短文の入力であれば苦労することなくAir Mouse Proから行える。設定からKey BufferをOnにすれば、日本語入力も快適だ

本アプリは、iPhone/iPod touchをマウスやタッチバッドの感覚で活用可能なアプリ。個人的な好みはあるが、実際に利用してみると、直感的かつ実用的なのはノートブック同様の操作性を実現するタッチパッド(横画面)モードだ。また、ブラウザの起動、検索サイトへの移動、iTunes/Front Row/DVD Playerなどのリモコン機能もサポートし非常に多機能。マルチタッチジェスチャー(スクロール&クリックして右)にも対応する。そのほか、簡単なキーボードの入力(日本語/ファンクションキー入力可)も行えるので、制作現場で手元にキーボードやマウスがない場合や、大型の液晶テレビなどにコンピュータをHDMIで接続するなどしているシチュエーションにもベストマッチである。なお、接続にはメーカーWebサイトから、接続ソフト「Air Mouse Server」(無料)をダウンロードし、インストールしておく必要がある。価格は230円。

Keynote Remote

iPhone/iPod touchを横にして利用すれば現在のスライドと次のスライドが並んで2枚分表示されて便利(画像:左からふたつめ)。Keynoteと同一の画面が表示され、確実なプレゼンが行える。縦表示では、現在のスライドに加えて要点や重要なセリフをまとめた発表者メモを同時に表示できる。アプリのリンクは、4桁の数字を打ち込むだけの簡単設定だ

本アプリは、パワフルでフレキシブルなプレゼンテーションソフト「Keynote '09」と連携し、iPhone/iPod touchからスライドをコントロールできるアプリ。あらかじめiPhoneおよびiPod touchのRemote機能がサポートされており、簡単にKeynoteにリンクすることができるのが嬉しい。手元でスワイプするだけでスライドを素早く切り替え表示できるだけでなく、iPhoneを縦にすればあらかじめ記入しておいた発表者メモが確認でき、よりスムーズな進行を実現できる。Wi-Fi接続のため、従来のリモコンなどと比較し、遠距離から制御を行えるのも大きなメリット。ぜひ、スライドの進行だけでなくポインター機能への対応も期待したい。自分の作品をいかにスタイリッシュにプレゼンテーションできるかは、クリエイターにとって死活問題だけに、Keynote Remoteは様々なシーンで大いに活躍してくれることだろう。価格は115円。

Air Sharing

Wi-Fi経由でのファイルのやり取りは、比較的高速で快適。なお、転送済みファイルの削除は行えるが、ファイルの移動などはPro版のみの対応となる。各種設定や丁寧に用意されているヘルプ画面なども完全に日本語化されており初心者にも分かりやすい

本アプリは、iPhone/iPod touchをあたかもワイヤレスドライブとして扱えるようにすると共に、各種ドキュメントビューアーを提供してくれるアプリ。起動すれば、Wi-FiによりOSを選ばず、コンピュータのWebブラウザなどから、Phone/iPod touchにアクセス可能。コンピュータからネットワークドライブとしてマウントすれば、ドラッグ&ドロップによるファイル転送も実現する。また、「Pages」、「Numbers」、「Keynote」などのファイルをはじめ、「Word」、「Excel」、「PowerPoint」、「PDF」、「RFT」、「RFTD」、さらにはiPhone形式のムービー、オーディオ、画像を快適に閲覧できるビュアー機能も備えている。外出先での作業や書類の確認などをさらに便利にしてくれるクリエイター、プログラマ必携のユーティリティーだ。価格は600円。なお、iDiskやメール、ZIP、PDFなどへの対応が強化された上位版「Air Sharing Pro」(1,200円)も発売中。

TouchOSC

スライダーやノブによるコントロールだけでなく、EQやXYパッドなど様々なコントローラーを切り替えて、自由にソフトウェアのパラメーターを操作できる。まるでTENORI-ONのようなボタンレイアウトも可能。Max/MSPなどと組み合わせれば、iPhone/iPod touchを使ったまったく新しいUIを持つ楽器も作り出せる

本アプリは、OSC(Open Sound Control)呼ばれる専用プロトコルを使い、iPhoneからコンピュータにインストールされた各種音楽ソフトなどをコントロールするためのアプリ。iPhone/iPod touchならではのマルチタッチインタフェースを駆使し、これまでにないフィジカルコントローラー環境を簡単に構築できるのが最大の魅力だ。コンピュータとの通信は、Wi-Fiを介してOSCにより行われ通常のMIDIとは異なる。そのため、「Max/MSP」、「Reaktor」などのソフトウェア側でOSCを実装したものであれば、ダイレクトにコントロールが可能。また、「OSCulator」(Mac専用)などユーティリティーを介してMIDIへコンバートすることで、「Live」、「Logic」といったOSC非対応DAWソフトについても連携が行える。なお、メーカーWebサイトから「Touch OSC Editor」をダウンロード(無償)し、オリジナルのコントローラーレイアウトも作成できる。ハイパフォーマンスなコントローラーを求めるミュージシャン、DJ、プロデューサーにお勧めのアプリ。価格は600円。