Sansanは11月21日、インボイス制度の実態を把握するため、同社が提供するBill Oneの適格請求書判定機能において適格請求書の要件を満たさず「要確認」と判定した上位5項目を発表した。同社の調査では、適格請求書判定の対象となった請求書の19.9%が要確認だったという。

同調査は、11月1日・2日・6日の間に、Bill Oneに取り込み適格請求書判定を行った請求書を対象としたもの。

10月1日に開始したインボイス制度では、経理担当者は自社で受け取った請求書が適格請求書の要件を満たしているか否かを確認する必要がある。

適格請求書の必要項目の記載や消費税額の正しい記載などの確認が求められる他、記載事項に不備があった場合は取引先に対して修正した適格請求書の交付を求める必要があるなど、請求書業務が複雑化すると同社は指摘する。

  • 適格請求書に必要な記載事項 出典: Sansan

Bill Oneの適格請求書判定機能で要確認と判定した項目において、最も多かったのは「適用税率の記載がない」の38.9%であり、以下、「税率ごとに区分した消費税額の記載がない」(21.5%)、「税率ごとに区分して合計した対価の額の記載がない」(11.3%)、「消費税額の計算に誤りがある」(9.6%)、「取引年月日の記載がない」(6.3%)が続く。

  • 不備が多かった上位5項目 出典: Sansan

上位3項目は、消費税額や税率の記載に関する項目だった。

同社の調査では、経理担当者からは「登録番号の記載があっても税率の記載漏れがあり、取引先に修正を依頼するのに手間がかかった(コールセンター業)」、「税率は10%と明記されているが、税率ごとの消費税額が表記されていない(小売業)」といったコメントがあったという。確認時には、消費税額・税率が正確に記載されているかどうか十分な注意が必要だと同社は指摘する。

4位は消費税の計算誤りであり、同調査では「消費税を計算しないといけないのが面倒(IT・情報通信業)」という回答があったとのこと。消費税額等の端数処理は、税率ごとに区分した消費税額等に1円未満の端数が生じる場合に適格請求書単位で税率ごとに1回の端数処理が必要なため、システムを使用しない場合は手作業での確認に手間がかかる項目になると同社はいう。

5位は取引年月日の記載に関する内容であり、同調査では「取引年月日がないものが多くて困った(小売業)」といったコメントがあったという。取引年月日の場合、請求書を発行する企業によって和暦表示や西暦表示など記載が異なることから、記載があっても慎重な確認が必要だとしている。

  • 不備が多かった項目の請求書における箇所 出典: Sansan

インボイス制度が開始し、多くの企業で経理担当者が人力で制度対応をしていることが同社の調査結果で明らかになったという。適格請求書判定機能を備えたシステムの導入は、制度対応への負担軽減に加え、業務効率化など新たな効果を実感できると同社は考えている。