Hondaは、小型船舶用の4kW電動推進機プロトタイプを用いた実証実験を、島根県松江市で運行する堀川遊覧船を活用して2023年8月より実施することを発表した。

  • 8月より実証実験を開始する小型船舶用4kW電動推進機プロトタイプ

    8月より実証実験を開始する小型船舶用4kW電動推進機プロトタイプ(出所:Honda)

Hondaは、2050年に同社が関わるすべての製品と企業活動を通じてカーボンニュートラルを目指す、という目標の実現に向けて取り組みを進めており、その領域は陸上のモビリティにとどまらず、水上モビリティにおいてもカーボンニュートラル実現に向けてチャレンジしているとする。

一方の松江市は、脱炭素先行地域として「カーボンニュートラル観光」を掲げ、持続可能なまちづくり、および地方創生に寄与することを目的として、さまざまな環境活動に取り組んでいるという。

両者はこうしたカーボンニュートラルへの想いが合致したことから、電動推進機プロトタイプの実証実験を、松江城の堀をめぐる堀川遊覧船を活用して行うことを決定。実際の運航で使用することで、遊覧船における商品性を検証するとしている。

  • 松江城の堀をめぐる堀川遊覧船

    松江城の堀をめぐる堀川遊覧船(出所:Honda)

今回の実証実験で使用する電動推進機プロトタイプは、Hondaとトーハツが共同で開発したもの。Hondaは出力4kWの電動パワーユニットを、トーハツはギアケースやロアーユニットなどのフレーム領域をそれぞれ担当しており、バッテリーにはHondaの二輪車でも使用されている交換可能な着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を採用しているとのことだ。

  • 小型船舶用電動推進機用バッテリーボックスと着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」

    小型船舶用電動推進機用バッテリーボックスと着脱式可搬バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」(出所:Honda)