DNPは、6月15日、美術館・博物館などが収蔵する資料や作品をキューブ状の表現方法で利用者に楽しんでもらうDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころキューブSaaS型」をミュージアム向けに同日から販売開始することを発表した。

  • 「みどころキューブSaaS型」

同システムは、国内の美術館・博物館などが、自館で所蔵する資料や作品の鑑賞ツールとして館内で活用するほか、各種情報の発信、教育普及活動や研究発表の補助ツールなど、幅広い用途で活用できるというもの。

今回発売する「SaaS(Software as a Service)型」は、施設側がWebサーバーを用意する必要がないため、取り扱う作品数やデータ容量に関係なく、定額の利用料で比較的容易に導入できるという。

同システムの特徴は「資料・作品同士の関係をわかりやすく可視化」「サムネイル画像と解説の準備によってインターネットでの公開が可能」「SaaS(Software as a Service)型のサービス」の3つだという。

「資料・作品同士の関係をわかりやすく可視化」については、DNPが開発した独自のキューブ状のインタフェースは、資料や作品を立体的に配置し、それらの複雑な関係を視覚的にわかりやすく表現できるという。利用者がインタラクティブな操作で、そうした関係を理解していくことで、‟偶然の出会い”にもつなげることができるという。

  • 独自のキューブ状のインタフェース

また「サムネイル画像と解説の準備によってインターネットでの公開が可能」については、美術館・博物館等が入稿フォーマットに合わせて作成した資料情報の解説とサムネイル画像を準備することで、インターネット上にオリジナルの「みどころキューブ」を公開できるという機能。 利用者はPCやタブレット端末、スマートフォンなどのさまざまな情報機器で閲覧できるほか、インターネット上に公開された「みどころキューブ」は、ミュージアム館内やご自宅、教育現場などで閲覧することが可能だという。

  • サムネイル画像と解説情報を所定のフォーマットに登録し、簡単にインターネット上で公開することが可能

「SaaS型のサービス」であることは、サーバー上のソフトウェアをサービスとして利用するため、美術館・博物館などがWebサーバーを用意する「パッケージ型」と比較して、短期間で容易に導入・利用できるという特徴があるという。

利用料金は、初期設定10万円と利用料が月額2万円(ともに税別)。

DNPは今後の展開について、「『みどころキューブSaaS型』の利用者向け専用ポータルサイト『みどころキュービアム』を公開する予定です。また、美術館・博物館等の関係者とのコミュニケーションを深め、各施設同士の交流やコンテンツの連動などについて働きかけていきます」としている。