Microsoftは9月11日(米国時間)、「Announcing Windows 10 Insider Preview Build 18980|Windows Experience Blog」において、2020年5月に公開が予定されているWindows 10 20H1へ向けたプレビュー版「Windows 10 Insider Preview Build 18980」について伝えた。今回のプレビュー版では、WSL 2 (Windows Subsystem for Linux 2)において機能追加や改善が実施された点が注目される。

主な注目ポイントは次のとおり。

  • ARM64デバイスにおけるWSL 2サポートを追加
  • /etc/wsl.confファイルを使ってデフォルトのユーザーを設定する機能を追加
  • レガシーWindowsのシンボリックリンクに関する問題の修正
  • 非特権ユーザーがカーネルログをチェックできるように変更
  • 標準出力/標準エラー出力ソケットが閉じされた時の出力リレーを修正
  • バッテリーおよびACアダプタパスするーをサポート
  • Linuxカーネルをバージョン4.19.67へアップデート
  • 改善されたレガシーシンボリックリンクに関する動作 - 資料: Microsoft提供

    改善されたレガシーシンボリックリンクに関する動作 - 資料: Microsoft

デフォルトユーザーは次のような設定を/etc/wsl.confに追加することで指定できる。

[user]
default=root

WSLに対して実施された変更点に関しては次のページに別途まとまっている。

現在のWindows 10にはWSL 1と呼ばれる機能が搭載されている。Microsoftはこれに代わる機能としてWSL2の開発に取り組んでおり、継続して関連する機能の改善などに取り組んでいる。システムコールを変換するレイヤを提供するWSL 1と異なり、WSL 2は仮想マシンを使ってLinuxを動作させており、I/Oパフォーマンスが向上すると考えられている。