利用シーンの縮小、印刷所の廃業など、時代の変化によって「レザック66」は以前ほどの存在感はなくなっているというが、今回、レザックブランドの最新製品として「レザック16」が発売された。同展はそのお披露目と、「レザック66」が発売から50周年となったことを契機に開催されている。

レザック16のコーナーには、レザック66と触感を比較できる実物展示もあった

特種東海製紙のファンシー営業課 課長の鈴木宏昌氏は、「『レザック』ブランドは、公的機関や教育機関で使われていた『レザック66』の印象が強く、カタくて古いイメージを持たれている方が多いです。今回発売した『レザック16』ではこれまでの同ブランドにない蛍光色をラインナップしていますので、これを機にレザックの良さを再発見していただければと思います」と、ブランドの再発信について思いを語った。

来場者への「おみやげ」として考案されたメモブロックは好評を博しているという(※アンケート回答者に進呈される)

また、展示のアートディレクションを手がけたのは、STUDY LLC.のゑ藤隆弘氏。VIやサインデザインで知られる廣村デザイン事務所から今年独立したばかりの気鋭のデザイナーだ。展示構成はもちろん、「レザック」シリーズと「マーメイド」の質感を楽しめるメモブロックも、ゑ藤氏の発案。「紙の質感のわかる『お土産』を作りたかったのが発端です。色や質感をご自身で選んで組み合わせていただく方式のほうが、楽しんで紙とふれあっていただけるのでは」とコメントした。

書籍の装丁やパッケージデザインで使われた実例も展示

レザック66をはじめ、ファインペーパーとして長い歴史を持つ「レザック」シリーズ。「レザック66」では先述のような用途が目立ち、書籍の装丁などでも「カタい」印象のものが多いが、シリーズ全体で見るとその質感や用途のバリエーションは多岐にわたる。年明けまで展示は行われているので、一年の節目に身近な紙の世界に思いをはせてみては。

なお、同展の開催期間は2017年1月13日まで。開場時間は10:00~19:00(※1月5日は18:00まで)。会場となる竹尾見本帖本店(東京・神保町)は土日祝が休業日。また年末年始を挟むため、12月29日~2017年1月4日まで休業していることに注意してほしい。詳細は同社Webページにて。