順天堂大学は11月2日、インフルエンザ調査用iPhoneアプリケーション「インフルレポート」を開発したと発表した。

同アプリは、臨床研究におけるデータ収集用に専用開発されたもので、医学研究をサポートするAppleのオープンソース・フレームワーク「ResearchKit」を採用している。

同大学は、同アプリの利用者に対し、まずワクチンの接種状況など簡単なアンケート調査を行う。その後、利用者がインフルエンザに罹った際には、その時の症状や処方された薬剤などについて、追加でアンケート調査を行うほか、30日ごとにインフルエンザ罹患状況やワクチン接種状況などを確認。これらの回答結果や、インフルエンザに罹患した際の最寄りの気温・湿度情報・歩行速度など複合的な情報をもとに、インフルエンザ罹患者数やワクチンの効果、インフルエンザ罹患の危険因子をはじめとしたインフルエンザに関する科学的疑問の解明を試みる。

また、収集データはアプリ内で即座に分析され、利用者に地域ごとのインフルエンザ発生状況がフィードバックされるため、ユーザーは気になる地域を登録しておくことで、比較的狭いエリアの発生状況を確認することが可能となる。

研究期間は2016年11月~2021年9月。被験者数は一般健常iPhoneユーザー1万3000名程度を予定しているという。