リニアテクノロジーは4月11日、RS485トランシーバ「LTC2876」および「LTC2877」の販売開始を発表した。

PROFIBUS-DPシステムは据え付け時の配線ミス、グランド電圧障害、サージを生じやすく、標準的なトランシーバの絶対最大定格を超える破壊的な過電圧状態が生じることがある。LTC2876およびLTC2877は、動作状態に関わらず、バス・ピンに加わる±60Vの電圧に耐えるので、伝送ラインのフォルトにる損傷を受けることがない。

両製品は複数の保護レベルを提供するため、個別の製造やプロセス・オートメーションなどのさまざまなPROFIBUS-DPアプリケーションに適しているとする。また、±25Vの拡張された同相範囲と十分なフェイルセーフ動作により、(データ・エラーやデバイスの損傷が生じる可能性がある)電気的ノイズの多い環境やグランド・ループ電圧の存在下でデータ通信の信頼性向上に貢献する。さらに、強化されたESD保護機能により、トランシーバのピンは±52kV(人体モデル)までラッチアップや損傷なしに耐えることができ、他のピンもすべて±15kV(人体モデル)まで保護されている。加えて、レシーバのしきい値が完全に対称であるため、低い信号レベルでのデューティ・サイクルの対称性を良好に保ち、レシーバのノイズ耐性を高めるほか、十分なフェイルセーフ動作を提供する。なお、両製品とももPROFIBUSIEC 61158-2 および TIA/EIA-485-A (RS485)の負荷でテストされ、どちらの規格にも準拠することが保証されている。

LTC2876 および LTC2877 には、コマーシャル温度グレード(0℃~70℃)、インダストリアル温度グレード(-40℃~85℃)、車載温度グレード(-40℃~125℃)がある。LTC2876はRoHSに準拠した 8 ピン 3mm x 3mm DFN またはMSOPパッケージで供給される。LTC2877はロジック電源を内蔵し、RoHSに準拠した 10ピン 3mm x 3mm DFNまたはMSOPパッケージで供給される。1000個時の参考単価は2.48ドル~で、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売される。