アナログ・デバイセズ(ADI)は2月23日、超低消費電力マイクロコントローラの新製品「ADuCM302xシリーズ」を発表した。

同製品はアクティブ・モードで38μA/MHz未満、スタンバイ・モードで750nA未満の超低消費電力を特長とする。バッテリ交換や再充電までの期間を延長できるため、搭載機器の利便性を高めるとともに、維持コストの削減に貢献するとしている。また、電力効率の向上によりバッテリ個数の削減や小型化によるコスト削減を実現でき、バッテリを頻繁に交換することが難しい分野においても、新たに応用製品を開発できるようになる。

シリーズ第1弾製品となる「ADuCM3027(128kBフラッシュ・メモリ搭載)」と「ADuCM3029(同256kB)」は32ビットARM Cortex-M3プロセッサを搭載し、性能と消費電力とのバランスを最適配分できるよう簡単に設定することが可能。また、セキュリティと信頼性に関わる各種機能には設定に関わりなく常時提供される。さらに、スタンバイ・モードでの電圧モニタリング機能やフラッシュ・メモリ上のエラーを自動修正する機能によって、誤作動やシステム障害につながりかねないデータ損壊を予防的に回避できるようになっている。

「ADuCM3027」と「ADuCM3029」は現在サンプル出荷中で、両製品とも64ピンLFCSPと54ボールWLCSPパッケージが用意されている。1000個受注時の単価は「ADuCM3027」が3ドル、「ADuCM3029」が3.5ドル。量産出荷は7月を予定している。

「ADuCM3029」