アメリカ航空宇宙局(NASA)は9月16日(現地時間)、土星探査機「カッシーニ」の観測データを解析した結果、土星の衛星「エンケラドス」を覆う氷の下に、衛星全体に広がる海が存在していることがわかったと発表した。

「エンケラドス」ではかねてより一部の地域に海があると考えられており、カッシーニが観測した重力データにより海が衛星全体に広がっていることが示唆されていた。

今回の研究では、7年分の観測データを解析することで、エンケラドスが完全な球体ではないため、前後に揺れながら土星を周回していることを突き止めた。地表とコアがしっかりとつながっていればこの前後運動はもっと小さくなるはずであるため、地表とコアの間に液体の層があると結論付けられた。

エンケラドスの内部構造のイメージ (C)NASA/JPL-Caltech