東日本旅客鉄道(JR東日本)は6月10日、メンテナンス部門と建設部門の従業者向けにアップル製のタブレット端末「iPad Air」および「iPad mini Retina ディスプレイモデル」を合計1万4000台導入すると発表した。

電子化した資料の閲覧にiPadを活用する

JR東日本は、グループ構想「グループ経営構想V(ファイブ)~限りなき前進~」の中で、ICTの活用による現場第一線の業務革新に取り組んでいる。これまで主要駅や乗務員にタブレット端末を導入し、駅利用客の案内などに活用してきた。今回メンテナンス部門と建設部門へのタブレット端末の導入で、同社の導入台数は合計で2万2000台になる。

今回の導入の主な目的は、各種図面・マニュアル・規程などを電子化して最新の資料をタブレット端末上で見られるようにするほか、インターネットを通じて音声・画像をリアルタイムに共有することで事務所間の連携を強化する。

また、輸送障害発生時に関係者間で現地の画像・位置情報を共有および遠隔会議によるコミュニケーションを実現することで、利用客への的確な情報提供と早期復旧を支援したい狙いがある。

y輸送障害発生の際、現地社員、指令、駅とのコミュニケーション手段として活用する

JR東日本は今後、利用客向けのサービスや設備のメンテナンスなどに活用可能なコンテンツやアプリケーションの開発、タブレット端末を活用したeラーニングの実施、集合教育の補完・代替、自己啓発支援など、タブレット端末の利用用途を拡大する方針だ。

なお、JR東日本広報部によると、このiPadはKDDIから導入を行なっており、Wi-Fiモデルではなく、Wi-Fi+Cellularモデルで運用する予定だという。