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Webサービスを提供しているベンダが自社で開発したPHPやPythonの実装系をオープンソースソフトウェアとして公開する取り組みが続いている。この状況に新しくDropboxも参入することになった。

Dropboxは4月3日(米国時間)、「Dropbox Tech Blog - Introducing Pyston: an upcoming, JIT-based Python implementation」においてPythonの新しい実装系「Pyston」をオープンソースソフトウェアとして公開したと伝えた。

説明によればよりスケーラビリティの高いシステムをPythonで実装するために開発が進められている実装系が「Pyston」ということになる。Dropboxでは多くのシステムをPythonで実装しているが、スケーラビリティが必要とされるケースではパフォーマンスを実現できないことからPythonから別のプログラミング言語への書き換えが実施されているという。「Pyston」はこうした場合にもPythonを利用できるようにするための取り組みとされている。

パフォーマンスの向上とスケーラビリティの向上のために使われている技術はLLVM。LLVMをコンパイラインフラストラクチャおよび実行環境基盤として活用することで、LLVMの提供する最適化機能やJIT機能の恩恵を受けることを目的としている。JIT機能を実装した既存のPython実装系を採用せずに新しい実装系を開発するに至った背景には、こうしたLLVMの技術を既存の実装系では利用しにくいということが説明されている。