計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは10月7日、スマートメータ(次世代電力量計)開発メーカーやHEMS(宅内エネルギー管理システム)機器開発メーカー、認証試験機関などに向け、「Wi-SUN ECHONET Lite規格 適合性認証用試験システム」を情報通信研究機構(NICT)と共同で開発中であることを発表した。

スマートメータと家庭内機器との間の通信に、国際無線標準通信規格「Wi-SUN」を用いる場合、スマートメータやHEMS機器は、機器間の相互接続性の確保のため、Wi-SUN適合性認証審査に合格する必要がある。また、エコーネットコンソーシアムが策定したHEMS向け国際通信規格「ECHONET Lite」で、下位層にWi-SUNを使用する場合も考えられ、Wi-SUNへの適用が重要になってきている。

同社が開発を進めている試験システムは、このWi-SUN適合性認証を取得するのに必要な試験機能を提供するもので、物理層のRF試験からトランスポート層(Wi-SUN ECHONET Lite Interface partを含む)までの試験に対応しており、これにより認証機関での正式な試験前に、自社内で測定を実施することが可能になるという。

また、TELEC-T245:「テレメーター用、テレコントロール用及びデータ伝送用省電力電子機器(920MHz帯)の特性試験方法」に規定された技術基準適合証明に準拠した測定も実現可能だという。

Wi-SUN ECHONET Lite規格 適合性認証用試験システムの全体イメージ。物理層のRF試験はもとより、MAC層、ネットワーク層、トランスポート層および、Wi-SUN ECHONET Lite Interface partに関して、Wi-SUN認証試験に拠した性能試験の実施が可能