明治は9月27日、ぎゅっと噛みしめる食感の幼児向け食品が幼児の奥歯を使った噛み方「グラインディング型(すりつぶし型)咀しゃく」を引き出すことを確認したと発表した。

同成果は、同社ならびに昭和大学歯学部および横浜国立大学教育人間科学部らによる共同研究の成果。詳細は、9月26日~28日に開催された「第60回日本小児保健協会学術集会」にて発表された。

幼児期は歯が生えるとともに「前歯でかみとる」「奥歯でかみつぶす・すりつぶす」「唾液と混ぜ合わせる」といった噛む一連のプロセスを身につける時期だが、この時期、どのような物性や大きさの食品が幼児の咀しゃくスキルを高める上で適しているかについての研究報告はあまり多くなかった。

そこで今回研究グループでは、「ぎゅっと噛みしめる食感を特徴とする幼児向け食品」が幼児の奥歯を使った噛み方に与える影響について検討することを目的に研究を実施。

その結果、ぎゅっと噛みしめる食感を特徴とする幼児向け食品は、通常の乳幼児向けビスケットに比べて最大咀しゃく距離を約1.2倍に伸ばすことが判明し、グラインディング型咀しゃくを引き出していることが示さたという。また、この効果は特に1~2歳児において顕著に認められることも明らかになったという。

なお同社では、今後も幼児向け食品の開発と幼児の咀しゃく研究を通して、幼児のよりよい発育の実現に向けた取り組みを進めていく方針としている。

通常の乳幼児向けビスケットとぎゅっと噛みしめる食感の食品との最大咀しゃく距離比較