アルプス電気は12月18日、車載機器の集中コントロールに最適な、多機能操作デバイス「RKJXW2シリーズ」を開発したことを発表した。

自動車に搭載されるカーナビゲーションシステムは、年々出荷台数が増加し、2012年は9月時点で5300万台が出荷されているという。こうした背景には、ナビゲーション機能の向上のほか、地図の自動更新やテレビ鑑賞、音楽再生、後方確認カメラとの連動、スマートフォンとの連携などの多機能化がある。しかし、この多機能化により、それぞれの機能を操作するためのボタンやダイヤルが必要となってくるほか、視認性の向上や動画視聴の快適化などに向けたディスプレイの大型化による設置場所の変更(センターコンソールエリアからダッシュボード上)なども進むなど、ディスプレイでのタッチパネル操作が難しくなる製品も登場するようになってきており、できるだけ前方から視線をそらさずに、手元での操作が確実に行え、かつ明快な操作フィードバックを実現するデバイスが求められるようになってきていた。

同シリーズは、ぞうしたニーズに対応することを目的に開発された多機能操作デバイスで、8方向およびセンタープッシュ操作を行うスティックコントローラと、回転操作を行う自社製中空軸エンコーダ「EC40A」を組み合わせた2軸構造を採用することで、さまざまな操作を1つのデバイスで可能にしたもので、独自の機構設計技術を生かし、8方向操作時にクリック感を持たせることで、確実なフィードバックを与えるとともに重厚かつ滑らかな操作フィーリングを実現したという。また、つまみ操作時の力の掛かり方などを考慮し、軸の太さを最適化することで車載機器に求められる堅牢性も確保した。

さらにハーネスで出力を取り出すことが可能なため、セットメーカー側での取付容易性も確保されているという。

なお、同シリーズは2012年12月中のサンプル出荷開始が予定されており、サンプル価格は5000円。量産んは2013年4月からを予定しており、月産規模は2015年1月で1万個を計画しているという。

多機能操作デバイス「RKJXW2シリーズ」の外観