Millward Brownは5月22日(米国時間)、2012年度の世界のブランド調査結果を「BrandZ Top100 Most Valuable Global Brands」として発表した。トップは2年連続で米Appleで、これに米IBM、米Googleが付け、上位3位をIT企業が独占した。IPOが話題の米Facebookもブランド価値を大きく成長させている。

この調査は、企業の財務データ、株価などの市場価値、アナリストレポート、リスクプロファイル、それに消費者の評価を組み合わせた手法によりブランドの価値を分析するもの。Millward Brownは広告大手のWPPの子会社だ。

Appleは今年も首位を堅守、ブランドバリューは前回から19%増加し、1,829億ドルとなった。第2位のIBMのブランドバリューは前回から15%増の1,159億ドル前年から1ランクアップとなった。第3位のGoogleは昨年からワンランクダウンし、バリューは1,078億ドルと評価されている。

第4位以降は、米McDonald's、米Microsoft、米Cola-Cola、米Marlboro、米AT&T、米Verizon、中国China Mobileの順となっている。トップ10の顔ぶれに大きな変化はなく、第9位のVerizonが昨年13位からトップ10入りとなった代わりに、昨年第10位のGeneral Electric(GE)はトップ10から漏れた。

上位10社中、IT企業が4社、通信事業が3社を占めるなど、モバイルと技術が身近な存在になっていることを裏付けた形となった。だが、IT企業やモバイル関連企業の中でも浮き沈みがある。Facebookはブランドバリューを前年から74%増加させて昨年第35位から第19位と急成長を遂げた。韓Samsungも前年第67位から第55位と成長したが、フィンランドNokiaはトップ100圏外となった。

ここ数年来のもう1つのトレンドが「中国系企業の躍進」だ。今回も、第9位のChina Mobileのほか、中国工商銀行(第13位)、中国建設銀行(第24位)、百度(第25位)などの中国企業の社名がランキングに並んだ。日本企業はトヨタ自動車が第29位で最上位だったほか、第47位にNTTドコモ、第65位にホンダ、第88位にソニーなどがランクしている。

「BrandZ Top100 Most Valuable Global Brands 2012」