日立システムズは2月27日、クラウドサービスも含めたアプリケーションの効率的な開発・運用を支援するミドルウェアサービス「App Bridge」のラインアップを強化し、分散したIT環境の業務処理をWeb経由で実現するサービス「App Bridge Executor」を2012年4月から提供すると発表した。

従来、分散したIT環境下でシステム連携を実現する方法としてVPN接続が利用されてきたが、VPN接続には初期投資が必要であり、ネットワークの遅延の影響を受けるなどの問題があった。特に、海外データセンターを利用する場合は遅延が増大し、分散処理の課題となっていた。

App Bridge Executorはジョブキュー型のプログラム実行基盤であり、プログラムの実行に必要な各種データ(入力ファイル、処理結果など)を転送する。すべての通信、データ転送はhttps経由で行われるためVPN接続は不要で、実行されるプログラムは遅延の影響を受けない。

「App Bridge Executor」の利用イメージ

同サービスはパブリッククラウドに対応しているため、オンプレミスで投入したジョブをWindows Azureで実行したり、投入したジョブをオンプレミスで実行したりと、パブリッククラウドを活用した業務処理を容易に開発できる。

同サービスの価格は、月額使用料1万500円より(税込)。分散処理サーバの対応OSはWindows Server2003、Windows Server 2008(2012年4月より提供)、Windows Azure(2012年6月より提供予定)となっている。