エプソンは、オフィリオプロジェクタの新商品として、7,000~10,000ルーメンまでの高輝度プロジェクタ4機種7モデルを発表した。3月15日より順次発売される。

同社ではこれまで、WUXGA対応で6,000ルーメンとWXGA対応で7,000ルーメンのモデルをラインナップしていたが、7,000ルーメンを超える機種は同社初となる。新商品はいずれも大会議室やホール、講堂といった場所での大画面投写に適している。

EB-Z8455WU

EB-Z8350W

EB-Z10005

EB-Z8150

今回発表されたのは、明るさ7,000ルーメンでWUXGA(1,920×1,200ドット)対応のEB-Z8450WU(ホワイト)/EB-Z8455WU(ブラック)、明るさ8,500ルーメンでWXGA(1,920×800ドット)対応のEB-Z8350W(ホワイト)/EB-Z8355W(ブラック)、明るさ10,000ルーメンでXGA(1,024×768ドット)対応のEB-Z10000(ホワイト)/EB-Z10005(ブラック)、明るさ8,000ルーメンでXGA(1,024×768ドット)対応のEB-Z8150(ホワイト)の7モデル。

価格はすべてオープンで、市場想定価格は80万円から。なお、商品にはレンズは含まれていない。

新商品のラインナップ

商品名 ボディーカラー 明るさ 解像度 市場想定価格
EB-Z8450WU ホワイト 7000lm WUXGA 150万円
EB-Z8455WU ブラック 7000lm WUXGA 150万円
EB-Z8350W ホワイト 8500lm WXGA 90万円
EB-Z8355W ブラック 8500lm WXGA 90万円
EB-Z10000 ホワイト 10000lm XGA 140万円
EB-Z10005 ブラック 10000lm XGA 140万円
EB-Z8150 ホワイト 8000lm XGA 80万円

エプソン販売 VMD部 部長 久保厚氏

いずれもコントラスト比は5,000:1で、外形寸法/重量はW534×D734×H167mm/20.2kg。

今回の商品は、本体カラーとしてホワイトとブラックの2種類が用意されるほか、解像度もXGA、WXGA、WUXGAと、縦横比4:3、16:10の2種類がある。エプソン販売 VMD部 部長 久保厚氏も「ユーザーの設置環境にあわせて選択できるのが大きな特徴」と語る。

久保氏によれば、6,000ルーメン以上のプロジェクタ市場の構成比は、4:3のXGAが60%で、WXGAが19%、WUXGAが21%となっているが、パソコンの高解像度化も進んでいるため、現在のマーケットでは、WXGAとWUXGAで50%以上になっているという。

セイコーエプソン VI企画設計部 部長 小川恭範氏

セイコーエプソン VI企画設計部 部長 小川恭範氏は、今回の新製品のコンセプトは、高画質、設置性、高信頼性の3つだと説明した。

高画質では、RGBそれぞれ専用の液晶パネルを使って投影する3LCD方式を採用し、新開発のランプで光源の大きさを小さくし、無駄になっていた光を液晶パネルに集めることで、10,000ルーメンの高輝度を実現した。

搭載する高画質技術

また、同社のホームシアタープロジェクタに採用している「超解像技術」を搭載。ぼやけた画像の解像感を向上したほか、プロジェクタ複数台の組み合わせ投写の際も専用のソフトウェアを使わずにつなぎ目のない映像を実現する「エッジブレンディング機能」も新たに搭載した。そのほか、滑らかな映像表現を可能にする「フレーム補間技術」を搭載する。小川氏も「色を重視するユーザーに新商品を提供できる」と自信を見せる。

左が「エッジブレンディング機能」ONで、右がOFF。右の画像ではつなぎ合わせ部の線が見える

設置性では、スクリーンのゆがみ等を吸収しフラットな投写を実現する「幾何学歪み補正機能」を搭載しているほか、EB-Z8450WU、EB-Z8455WUは放送業界やイベント用途で利用されるHD-SDIインターフェイスを新たに搭載している。

設置性

高信頼性では、2つのランプを搭載し、1つのランプが切れても投射を継続できるようにしているほか、温度を摂氏0~50度に保つクーリングシステムにより、稼動時の環境温度の上昇リスクに対応する。

設置性

久保氏は販売目標として、6,000ルーメン以上の市場およそ4,000台うち、30%にあたる1,200台を挙げた。