Infineon Technologiesは、同社のトレンチ技術を用いたシングルPチャネル車載用パワーMOSFETファミリとして40V品「OptiMOS P2」を発表した。

同製品は、さまざまな標準パッケージで50A~180Aの電流を実現し、30種類以上の派生品に対応するもので、車載用ブリッジ・アプリケーションのハイサイドスイッチとして使用した場合、追加のチャージポンプデバイスが不要となり、コストの削減とEMI特性の向上が可能となる。

また、パルス幅変調(PWM)制御と組み合わせることで、NチャネルMOSFETとの比較では熱挙動とアバランシェ特性を向上することが可能となるため、EPS(電動パワーステアリング)モータ制御、3相モータやHブリッジ・モータ(ワイパーなど)、電子ハンドブレーキ、HVACファン制御、電気ポンプ(ウォーターポンプ、オイルポンプ、燃料ポンプなど)などのモータ制御アプリケーションや逆バッテリ保護機能として活用することが可能だ。

さらに、低ゲートチャージ、低キャパシタンス、低スイッチング損失、高電流などを特長としており、オン抵抗は市販の代替的なMOSFET比で1/3低い2.4mΩ(10V、D2PAKパッケージ)を実現している。

なお、同製品はすでにTO-220、DPAK、D2PAK、TO-262と7-lead D2PAKを含む、すべての標準的なパワー・パッケージでサンプル出荷を開始しており、34種類の派生製品と50~180Aの電流機能が用意されている。感湿レベル1(MSL1)でのリフローソルダー時に最大260℃の温度に対応できるよう設計されており、鉛フリーめっきでRoHSに準拠するほか、米国車載電子部品評議会(AEC)の基準(AEC-Q101)に完全適合している。