Intersilは、USBデバイスの電源要件に対応したパワーコントローラ「ISL6185/ISL6186」を発表した。2製品にはイネーブル信号の極性やリトライ機能の違いによりそれぞれ4種類のバリエーションが用意されているほか、パッケージも8ピンSOIC、実装面積が3mm×3mmの8リードDFN、および同サイズの10リードDFNの3種類で供給される。8リードDFNパッケージの電流リミットバリエーションは8ピンSOICと同じだが、電気的抵抗および熱抵抗に優れる10リードDFNパッケージには、大きめの電流リミットバリエーションも用意されている。なお単価は、1,000個受注時で0.75ドルからとなっている。

パワーコントローラ「ISL6185/ISL6186」のパッケージイメージ

2製品は、USB 2.0およびUSB 3.0インタフェースにポートパワーを供給するコントローラで、複数の電流リミット値に対応しているほか、競合製品に比べて3倍の電流リミット精度を実現している。

ISL6185は、オン抵抗71mΩのPチャネルパワースイッチを2個内蔵したデュアルチャネルのUSBパワーコントローラで、各パワーチャネルとも複数のUSBポートの保護が可能だ。USB 3.0や一部のUSB 2.0で見られる大電流にも対応できるよう連続電流出力として、0.6A品、1.1A品、1.5A品、1.8A品の4品種が用意されている。

一方のISL6186はシングルチャネルのUSBパワーコントローラで、最大3.6Aの過電流に対応しているため、複数のUSBポートの保護が可能だ。内蔵のPチャネルMOSFETパワースイッチのオン抵抗は45mΩで、連続電流出力として、1.5A品、3.0A品、3.6A品の3品種を用意している。また、パワーグッド端子を備えているため、外付け部品を用いなくても電源の状態を知ることが可能だ。

さらに、2製品ともに過電流あるいは電流スパイクが発生した場合にリスタート動作を自動的に繰り返すため、外付けモニタ回路を用いなくても、連続した動作を得ることが可能だ。負荷の過電流フォールト状態が解消されたときのリスタートには、ユーザーまたはシステムの介在は必要ないという。

なお、電源電圧範囲は公称2.5Vから5Vで、民生用温度範囲および産業用温度範囲に対応しているほか、電流モニタ機能、高精度な電流リミット検出、逆バイアス保護、過電流検出後ターンオフまでの時間(12ms)のディレイ挿入、フォールト出力といった特徴を備えており、オフ状態での電源電流1μAも実現している。