Texas Instruments(TI)は、モバイル・ハンドセットおよびメディア・プレーヤ向けに、D/Aコンバータおよび正負電源回路を集積した低消費電力のClass-Gヘッドフォン・アンプ「TLV320DAC3202」を発表した。すでに0.5mmピッチ、2mm×2mmのWCSPパッケージで供給を行っており、単価は1000個受注時で1.75ドル(参考価格)となっている。

TIのClass-Gヘッドフォン・アンプ「TLV320DAC3202」

同製品は、同社の130nmアナログプロセスで製造され、I2Sデジタル入力およびクロック発生回路を集積し、6.5mWの消費電力時で100dBのSNRを実現したスタンドアロン型ヘッドセット・ドライバ。

消費電力6.5mWの動作時で、業界標準性能に比べ3~4dB優れた100dBのSNRを提供することが可能なほか、高い電源リップル除去比(PSRR)を提供しており、高効率の同期整流スイッチング電源から直接電源を供給する場合でも、各チャネルで100dBのSNRを実現でき、リニア・レギュレータを不要としている。

また、回路技術の工夫により、市場の同種の製品と比較した場合、クリックノイズやポップノイズを半分にカットすることが可能となっている。

このため、同社では同製品を用いることで、各製品の設計者は、購入しやすい価格のミュージックフォンそのほかのコンシューマ向けポータブル・エレクトロニクス製品において、電池持続時間を延長しながら、高いオーディオ再生品質を実現することができるようになるとしている。