宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2010年5月21日(日本標準時)に種子島宇宙センターから打ち上げた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」が6月14日に実施した分離カメラ2による本体の撮影実験に続き、6月19日に残っていた分離カメラ1(DCAM1)を分離、撮影実験を行い、撮影に成功したことを発表した。

分離カメラ1がIKAROSから高さ方向で約40cmほどの距離から撮像した1枚目の写真(提供:JAXA)

IKAROSは分離カメラ2による実験後、スピンダウンを実施。スピンレートが1.1rpmと、予定の1rpm付近に達したことから、残っていたもう1台の分離カメラ(DCAM1)の実験を実施した。

実験の目的は2つ。1つは、今後の運用で計画されている1rpm付近でのセイルの様子を撮像すること。そしてもう1つは、DCAM1は2よりも遅いスピード(半分程度の速度)で分離されるので、より近い距離からIKAROSを撮像し、セイルの様子を詳しく観察すること。

分離カメラは太陽方向に向かって放出するよう、IKAROSの姿勢データと、 IKAROSまでコマンドが届く伝播遅延を計算して実施され、1枚目の画像で分離されたカメラの陰をはっきりと確認することができたことから、今回も分離機構の分離スイッチ、およびIKAROS本体の姿勢変動より正常に分離できたことが確認できた。また、想定通りDCAM2の半分程度の速度で分離されたことも姿勢変動より判明した。

なお、6月22日(日本時間)のIKAROSは、光圧との兼ね合いで運用に最適なスピンレートを模索、選択することを目的に、21日より若干スピンレートを増加させている状態となっているほか、オプション機器の1つであるGAP(ガンマ線観測器)の立ち上げも行われた。GAPはあと数日動作確認を行った後、定常観測モードに移行する予定。