半導体/FPD/太陽電池製造装置大手のApplied Materials(AMAT)は、ソーラービジネスモデル「fab2farm」を発表した。これは、電力事業規模の太陽光発電設備を地域ごとにコスト効率よく導入し、その地域の経済発展の刺激策とする事業モデルであり、対象地域の経済エコシステム全体をとらえ、地域社会、電力事業会社、太陽電池パネルメーカーの協業を促し、太陽光発電による電力のコスト引き下げ、グリーン雇用の創出、地域経済の活性化を促進するほか、長期間におよぶクリーンエネルギーの供給を実現するとしている。

「fab2farm」のビジネスモデルイメージ

同モデルの中核は同社の薄膜太陽電池製造ライン「SunFab」であり、これを電力消費の多い地域の付近に設置することで、大規模送電設備が不要となり、最大で年間17万tのCO2排出の削減が実現されるという。

SunFabのパネル生産能力は年間80MW。これは、需要ピーク時で3万5,000世帯を賄うだけの電力であり、こうした工場は、2,500名以上の雇用創出を実現し、対象地域に年間4~5億ドルの経済効果をもたらすという試算を同社ではしている。

なお、同社では同モデルが米国各地域にもたらす効果をエネルギー状況、経済、環境に応じて試算することができるWebサイトを開設している。