Test Pilot is a platform aimed at collecting structured user feedback from Firefox and other Mozilla Labs experiments.

Mozilla Labsは12日(米国時間)、Firefox開発における試験フェーズを広げる取り組みMozilla Labs Test Pilotを開始した。Test PilotはさまざまなスキルレベルのユーザがFirefoxの試験フェーズに参加できるようにする取り組み。すでにFirefox 3.5向けのアドオンが提供されており、インストールすることでTest Pilotの取り組みに参加できる。

Test Pilot Add-on for Firefox 3.5をインストールすると、ステータスバーにTest Pilotのアイコンが表示される。ユーザに通知する内容があるときは、このアイコンが点滅する仕組みになっている。インストールした最初はアンケートの提出が通知として報告されてくる。Test Pilotを通じて最新の機能や新しいUIをいちはやくキャッチアップして試すことができるようになるほか、自分の意見がどのように開発に反映されるかを体験できるというおもしろさもある。

Test Pilotプラットフォームに送信されるデータはユーザがすべてチェックできるようになっており、許可した場合にのみ提出される仕組みになっている。データは匿名の扱いになるため個人が特定されることはなく、データは誰でもアクセスできる形でサーバに集約されることになる。Test Pilotでは求められるすべての試験をする必要も、実施した試験データを報告する必要もなく、あくまでもユーザが試験を実施したい場合にのみ許可して作業できる仕組みになっている。Test Pilotを止めたければアドオンをアンインストールすればいい。

SafariやChromeのように開発母体となる企業があるブラウザと違って、Firefoxはオープンソースソフトウェアとして開発が進められている。ファウンデーションによる組織的な取り組みはあるが、営利企業ベースの開発に比べると投資できる資金には限界がある。Test Pilotはコア開発者やテスター以外の多くのボランティアユーザを試験に参加できるようにし、Firefoxの開発を加速させる取り組みとして興味深い。