ノーテルネットワークスは17日、グリーンITに関する同社の取り組みを紹介する説明会を開催した。説明会は、同社のユニファイド・コミュニケーション・サービスによって構築されたネットワーク環境下で東京都品川区にある日本オフィスとシンガポールのNortel Asiaオフィスをつないで実施。Nortel AsiaでCIOを務めるエリック・ローゾン(Eric Lauzon)氏がテレビ会議形式で登場した。

Nortel Asia、CIOのエリック・ローゾン氏

ローゾン氏は、まず同社の現状について説明した。氏は、Nortelが、59カ国、240の拠点で3万1,400人の従業員を抱え、サーバー2,100台、デスクトップPC3万2,000台、スイッチ/ルーター5,100台を所有。11のデータセンターで485テラバイトのデータを保有し、カーボンフットプリントは31万4,105トンに上ることを明かした。

同社では、このような巨大なICT環境をグリーン化する方法を模索。「集中化と標準化」「ロケーションの透明化」「優れた運用法の確立」の3つを基本戦略に据え、「11あるデータセンターを2つ(うち1つはバックアップ用)に集約」「サーバ統合/仮想化により物理サーバ台数を削減」「全社視点でアプリケーションを整理」「責任範囲や予算を全組織的に調整」など、さまざまな施策を実施しているという。

Nortelのデータセンターに対する基本戦略

特に仮想化には力を入れており、「スタッフには、ハードウェアを増やす前に、まずは仮想化で対処できないか検討するよう徹底している。その結果、かつては18~20%だったサーバ使用率がすでに60~80%にまで上昇し、ハードウェアコストを57万2,000ドル、エネルギーコストを年間8万5,000ドル削減できた」(ローゾン氏)と、大きな効果をあげていることを強調した。

加えて、同社が提供しているユニファイド・コミュニケーション技術を駆使し、テレビ会議などを総合的に利用できる環境を整備。在宅勤務者を増やしたうえ、出張回数の抑制を実現した。その結果、移動に伴うCO2排出量が削減されたうえ、出張費/通信費で年間1,000万ドル、不動産で年間2,200万ドルのコスト削減を達成。「投資費用もわずか10カ月で回収した」(ローゾン氏)という。

ユニファイド・コミュニケーションによりトータルで年間1,200万ドルの経費削減に成功。不動産も合わせると3,400万ドルにも上る

さらに、同社では、コピー/プリンタ環境の整備、両面印刷のデフォルト化、ディスプレイをCRTからLCDに変更、退社時にPC電源の切断励行、公共交通機関や相乗り車を利用する通勤者に対して奨励金を出す、などの細かい対策も積み重ねているという。こうした努力は外部からも認められており、「Dow Jones Sustainability Indexes」に4年連続で名を連ねるなど、社会的責任投資(SRI)やグリーンITの分野で数多くの賞を獲得してきた。Nortelでは、こうした取り組みを同社ソリューション最大規模の事例としてアピールしており、ローゾン氏は、消費電力が他社製品に比べて40%低いことPoE対応スイッチや、電力消費量やCO2排出量などの数値を見える化できる「Nortel Energy Efficiency Calculator」なども成果の下支えになっていることを紹介した。

ノーテルネットワークス 代表取締役社長 レイ・テスク氏

このようなグリーン化の活動は国内でも進められている。在宅勤務を支援しているほか、承認プロセスをオンライン化してペーパーレス化を図るなど、さまざまな面から対策を実施しているという。

「日本の場合、欧米のように車通勤する従業員はそれほど多くないので同様の奨励金プログラムを実施することはできないが、ユニファイド・コミュニケーション環境を構築し、在宅勤務を増やしたり、出張回数を削減したりして、CO2排出量削減を図っている。これらはもちろん、コスト削減にもつながるほか、社員が仕事しやすい環境を作るうえでも役立っている」(ノーテルネットワークス 代表取締役社長 レイ・テスク氏)

Nortelでは今後、こうした事例を携え、グリーンITとビジネスの成功が両立することをアピールし、同社ソリューションを展開していく構えだ。