NECエレクトロニクスは22日、現行のアナログテレビでも地上デジタル放送(地デジ)の受信を可能とするSTB(Set Top Box:簡易なチューナー)向けシステムLSIを開発したことを発表した。

同製品は、総務省とデジタル放送推進協議会(Dpa)が地デジ完全移行に向けて策定した「簡易なチューナー」の仕様ガイドラインに準拠したもので、これを用いることにより、アナログテレビでも地デジの受信が可能となる。

これまで別々の半導体製品で構成されていた「フルセグOFDMチャネルデコーダ回路」と画像圧縮・伸張などを行なう「画像処理回路」を1チップ上に集積したほか、映像/音声用D/Aコンバータやスマートカード・インタフェースなど、地デジ放送受信機を実現するために必要な周辺回路の集積化を図ったこと、ユニファイドメモリアーキテクチャ(UMA)によるメモリの統合、などにより、簡易なチューナーのコスト低減が可能になるとしている。

なお、同社では、今後、同製品の特性および性能評価などを行った後、STBの開発・生産を計画するメーカーなどに対し、2008年秋からサンプル出荷を行う計画としている。