Internet Explorer 8

Microsoft, General Manager of Internet Explorer, Dean Hachamovitch氏はIE8と信頼できるブラウジングについてIE8 and Trustworthy Browsingにおいてその概要をまとめている。IE8の踏み込んだ実装の話はないが、そもそもどういった内容を「信頼できるブラウジング」と捉えているのか知るうえで興味深いドキュメントだ。

同氏は信頼できるブラウジングをセキュリティ、プライバシ、信頼性、商慣行にわけて説明している。それぞれをどう捉えるかをまとめると次のようになる。

  • セキュリティ - ブラウジングの最中はユーザが実行を許可したコードだけがマシンで動作するようする、またそのように制御できる
  • プライバシ - ブラウジングの最中にユーザが公開を許可した情報だけをウェブに公開できる、またそのように制御できる
  • 信頼性 - ブラウジングの最中は正しくレンダリングし、予期せずに終了したりしない
  • 商慣行 - ユーザの選択を重視する

極論すれば信頼できるブラウジングとはユーザに制御権を与えユーザの決定を尊重するように動作することということになる。IE8でこうした取り組みをどのように進めているかは、今後同ブログで発表するとされている。

先にリリースされたFirefox 3ではフィッシングやマルウェアを提供しているサイトの報告システムが組み込まれており、危険と判断されるWebサイトにアクセスするとFirefox 3からその旨を通知される。すでに同機能にお世話になったユーザも少なくないだろう。Webアプリケーションの重要度の比重が高まっている現状では、ブラウザがどういったセキュリティ機能を提供していくのかは高い感心事だ。最大シェアを誇るIEなだけに、その対応も気になるところだ。

具体的にこれまでどういった技術が取り組まれてきたかや、プライバシにおけるクッキーはひとつの側面に過ぎないことなどがIE8 and Trustworthy Browsingにまとまっている。IEを活用しているユーザや開発者は同文書をチェックしてみてほしい。