ルネサス テクノロジは30日、32ビットCPUコア「R32C/100」を搭載したマイコン「R32C/100シリーズ」に、車載機器向けに車載ネットワーク「CAN」対応機能を強化したフラッシュメモリ内蔵マイコン「R32C/145グループ」を製品化した。サンプル価格は1,800円からで、2008年10月からのサンプル出荷を予定している。

「R32C/145グループ」のパッケージ外観

同グループは、6チャネルのCANコントローラと、最大6チャネルのCANネットワーク間でのデータ中継が可能なCANゲートウェイを搭載している。このため、CANコントローラでのデータ受信後、中継要否の判定から中継先CANチャネルへのデータ振り分けの処理までを20μsで実行することが可能だ。また、受信処理機能をハードウェア回路として搭載しており、ソフトウェアだけの処理であった従来品に比べ、CPU負荷を約7割低減できる見込みとしている。

さらに、CANコントローラやCANゲートウェイに加え、車載制御を行う上で有用な機能として、2チャネルのLINインタフェースや、複数の周辺ICと接続できるシリアルバスインタフェース、三相モータ制御が可能な高機能タイマ、ウォッチドッグタイマ、インテリジェントI/O、A/Dコンバータ、DMAコントローラなどを搭載しているほか、オンチップオシレータの選択によるクロック供給や、低消費電力機構を使用することにより、低消費電力での動作を実現している。