NECは、半導体デバイスメーカーが品質保証を行った汎用パッケージを用いて、自由にPoP(Package on Package)を開発、製造することができる高密度実装工法技術を開発した。BGAパッケージのDDR2-SDRAMを用い、2段積層メモリモジュールを試作、動作を確認した。また、FPCの設計を工夫すれば、バンド幅の増大も見込めることを確認した。

同技術は、ベアチップをリアルチップサイズで薄型パッケージ化し、そのパッケージ同士を3次元実装するSiP(System in Package)である「FFCSP」技術を応用している。

フレキシブル基板(FPC)をインターポーザ基板に用い、FPCをパッケージと接続後、折り曲げてパッケージの側面と上面に接着させることで、パッケージの上下両面に外部端子を持つ構造を実現している。また、FPCを使用することで、デバイスメーカーやパッケージごとの外形などの仕様の違いに依存せず、汎用のパッケージを組み合わせることが可能なため、機器組み立てメーカーでも製造が可能だ。さらに、パッケージのはんだボールとFPCの隙間には、補強材料を用いない構造を採用しつつも最外部のはんだボールに圧力が加わらないようにFPCを折り曲げる組み立て技術を適用することにより、パッケージ外部端子面の平坦性0.1mm以下を確保している。

なお、同社では、東北日本電気において、同技術を用いた小型/薄型の3次元実装型モジュールを2008年度上期に製品化する予定であり、次世代電子機器の小型/薄型化、軽量化のみならず、多機能化や高性能化も実現できるシステムソリューションを提供していくとしている。