GoogleおよびIBMは8日(米国時間)、大規模分散処理に対応したソフトウェア開発メソッドを推進するためのイニシアチブを発表した。インターネットの発展やマルチプロセッサの普及に伴い、今後はインターネットを経由してスケールするアプリケーションへの取り組みが加速するとみられるが、同イニシアチブは同研究に関与する学生や研究者に対するサポートを提供することを目的としている。新しく登場しつつある大規模分散コンピューティングを活用できるように計算機科学学生の並列計算の知識を改善していく狙いがある。

GoogleとIBMの両社は協力して、大学の研究領域を拡大し、同時にカリキュラムを増やすためにハードウェア、ソフトウェア、サービスを提供するとしている。両社が共同で資源を提供することで、この新しいコンピューティングモデルの探求を実施する学術団体が資金面や運搬上の障壁を避け、研究に従事することを望んでいるようだ。

同イニシアチブには、まずワシントン大学が参加している。今後は、カーネギーメロン大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレイ校、メリーランド大学など、米国の有名6大学が参加する。将来的にはほかの研究者、教育者、科学者も参加することになるとみられる。

回路の微細化や高ヘルツ化によるプロセッサの処理速度向上には限界が見えてきているため、性能の向上を保持しつづけるためにマルチコアやマルチプロセッサへとプロセッサやコンピュータのアーキテクチャはその構造を変更しつつある。またその変更でもプロセッサあたりの性能向上には限界が見えてきている。さらにネットワークキャパシティの向上が進んでいること、PCのみならず多様なガジェットが計算プラットフォームとして潜在的な価値を持っていることから、分散した大規模な並列計算という手法がコンピュータ科学において新しい計算アプローチとして注目されている。

具体的に両社は研究プラットフォームとして数百のGoogleマシンとIBM BladeCenter/System xサーバで構成された大規模クラスタを提供するとしている。最終的には1,600プロセッサを越えるプラットフォームになる見通しだ。OSプラットフォームはXEN、Linux、Apache Hadoop(MapReduce、Google File System)、OSS版Googleコンピューティングインフラストラクチャ、IBM Tivoliシステムモニタリングソフトウェアなどで構成される。学生はインターネットを通じて同クラスタへアクセスでき、並列プログラミングの試験に利用できるとされている。