組み込み機器でも導入され始めたデータベース

IT業界で働くエンジニアの方ならば、『データベース』という言葉を聞いたことがないとか、イメージが浮かばない、という方はいないと思います。たいていのエンジニアは『データベースというと、○○○社の△△△という製品』というように、具体的な会社名や製品名を思い浮かべることでしょう。

ここで、今、思い浮かべた製品(データベース)が動いている環境をイメージしてみてください。多くの方は、大型のサーバ機器やラックマウント型のサーバ機器で動いている様子をイメージしたかと思います。しかし最近では、大規模なサーバだけではなく、携帯電話やカーナビゲーションシステムなど、皆さんの身近にある小さな組み込み機器でもデータベースが採用されつつあります。

組み込み機器のような小規模でローエンドなシステムでデータベースが動くのかと驚く人もいるかと思います。しかし、最近ではあちこちのベンダから組み込みデータベース製品が発表されており、カーナビゲーションシステムなどではすでに導入が始まっています。

本稿では、今、なぜ組み込み機器で動作するようなデータベースが必要になってきたのか、そのデータベースはどのような環境で動くのか、そして、どのような機能を持っていて、何ができるのかについて、述べていきます。