職人さんが握った寿司は平気で食べられるのに、他人のお母さんが握ったおにぎりってなんか食べにくいですよね。まずりんです。酢の問題ですかね。まあいいや。さて、「デザイナー哀の劇場」、第5回はクライアントからの待機指示に関するエトセトラです。

マンガの中ではWEB案件を例に挙げましたが、制作作業中にクライアントからストップがかかるというのはよくあります。クライアント内部で意見が割れている時や、最終決定権を持つ人の確認が取れていない時などですね。クライアントの内部事情が原因の待機指示がほとんどですが、結局最終の修正を反映させるのは制作サイドの仕事ですから、当然その結果を待たなくてはなりません。「もうそろそろ帰れる~♪」と思った矢先にこの連絡が入るとガックリきます。

特に、年俸制などで残業代が出ない会社の場合(私がそうでした)、ムダな待機は本当にイヤなものでした…。仕方ないから翌日の作業をしたり、データをROM焼きしたり…。夕飯も外に出てゆっくり食べる訳には行かないので、コンビニで買って来てデスクで食べたり…。

このように、待機指示はたびたびあるものですが、ひどいものも中にはあります。金曜の夜になってもクライアントからGOサインが出ず、その代わりに代理店から出た指示が、「土日、もしかしたら修正が入るかもしれないから待機しといて。修正入らないかもしれないけど」というもの。よくよく聞いてみると、クライアントと全く連絡が取れず、クライアントが土日出社するかはわからないけど、とにかく待機しておいてほしいというお話で、さすがに当時のディレクターがお断りを入れました。

もちろんご連絡を待つのもデザイナーの仕事ではありますが、ムダな待機は制作サイドの心を著しく荒ませるのでご注意くださいませ…。

まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。2014年3月下旬には「独身OLのすべて」が単行本として発売される予定。

※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。