OKIエンジニアリング(OEG)は、組込システムを搭載したプリント基板の故障箇所を非破壊で24時間以内に特定するサービス「組込システム搭載基板向け故障診断サービス」を10月13日より提供開始すると発表した。

BGA端子部クラックによる接続不良例

近年、高度な機能をもったIoT家電や産業機器、車載機器などのプリント基板には、複雑な処理が可能なLSIを実装した組込システムが搭載されている。中でも、CPUやFPGAなどのLSIは、接続端子数が1000ピンを超えるものが多く、さらにBGAパッケージなどで基板に実装すると接続端子部を直接目視できない場合が多いため、基板との接続不良や端子間短絡が発生した際、1端子ごとの故障確認が必要で、故障個所の特定に多くの時間を要することが課題となっていた。

今回同社は、CPUやFPGAの搭載基板の検査ツールとして使用されるJTAGに注目し、基板とLSIとの接続不良端子および短絡端子を、非破壊かつ短時間に特定できる手法を確立した。これにより、特定された端子情報を基に、ロックイン赤外線発熱解析、X線CT解析などを組み合わせて、さらに詳しく故障内容を解析することが可能になるという。

なお、同サービスの価格は個別見積もりとなっており、販売目標は年間3,000万円としている。