日本NCRは9月7日に新製品発表会を開催し、セルフペイメント端末「NCR Fastlane SelfServ Checkout Release 6J NCRフレックスセルフ」と、POSレジ端末「NCR RealPOS XR7J」、ショッピングソリューション「NCR Fastlane モバイルショッパー」の3製品を発表した。
「NCR Fastlane SelfServ Checkout Release 6J NCRフレックスセルフ」は店舗の状況に応じてセルフレジ、支払いセルフレジ、電子マネーチャージャーと多目的利用が可能なセルフペイメント端末。高感度でタッチ位置の調整が不要なタッチパネルを搭載しており、スマートフォンのような感覚で操作できる。
また、設置面積を縮小化したほか、つり銭排出のスピードの向上を実現。主婦や車いすの人でも操作しやすいようなユニバーサルデザインになっている点も、設計のポイントだという。
「NCR RealPOS XR7J」はタブレット端末が持つデザイン・操作性に加え、堅牢性とUSBポートやシリアルポートといったPOSレジ端末に必要とされる拡張性を備えた次世代POSレジ端末。無線LANアダプタ、無停電電源供給装置(UPS)、POSプリンターを一体化し、設置場所を選ばないコンパクトなデザインを実現した。
無停電電源供給装置は、停電時でも処理中の取引が正常に終了させ、レシートの印字まで行うことができるようになっている。
「NCR Fastlane モバイルショッパー」は同社の提唱するストア・トランスフォーメーションを実現するショッピングソリューション。消費者は自身のスマートフォンまたは店舗設置の専用スキャナーを使って、商品を棚から取り出したタイミングで自身で商品登録(スキャニング)を行い、レジを利用せずにそのままオンラインで決済するか、店舗設置のレジ/セルフレジで決済するか、どちらかの方法で支払い処理を行うことが可能。
販売員による商品登録(スキャニング)が必要なくなることで、レジカゴからの詰め替え時間を削減できるうえに、消費者の趣味・嗜好に合わせたプロモーション情報を送信することや、商品登録時にショッピングリストや商品情報を参照することが可能になるため、消費者に新たなショッピング体験を提供することができるという。
NCRコーポレーション バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー ストアトランスフォーメーション ソリューションズのダスティ・ラッツ氏は「競争が激しくなっている小売業界では、消費者に選ばれる店舗になるための戦略を構築する必要がある。われわれは一般消費者のショッピングの体験向上に加え、ストア側のコスト最適化の提案を行っており、特に支払い部分でのトランスフォーメーションによって効率的な店舗サービスの提供を可能にする。チェックアウトの変革を実行することで、顧客のレジ待ち時間を短縮させるとともに、レジ対応を行っていた店員をほかの付加価値を生む作業に割り当てることができるようになるだろう」とチェックアウトの変革による効果を述べるとともに、「将来的には、店舗に入店した時点で来店客を特定し、商品棚からアイテムを取り出すだけで商品が仮想カゴに追加され、スマホで金額を確認し、そのまま店舗を出れば登録済みのカードによって支払いが行われるということが可能になるはずだ」と、同社が考えるトランスフォーメーションのストーリーを語った。
なお、それぞれのサービス開始は2018年春を予定している。