NTTドコモとフォーティーズは24日、子どもがいる共働き世帯のコミュニケーションギャップを解消できるサービス/デバイスとして、ホームコミュニケーションデバイス「Petoco」(ペトコ)を発表した。2017年夏にフォーティーズから販売される予定。価格や利用料金などの詳細は未定で、決まり次第フォーティーズの公式サイトで案内されるという。

Petoco

「petoco」は円錐形をした白いボディに、木製の足が2本ついているデバイスで、Android 5.1ベースで動作している。本体前面にはカメラやマイクを、本体下部にはスピーカーを搭載し、最大7人までの顔識別や音声認識が可能。また、内部にプロジェクターを内蔵することで、リアプロジェクション方式でボディの内側からケースに映像を映し出せる。これを利用して顔などを表示したり、ビデオ通話時には通話相手の顔を映し出すこともできる。

Petocoの表情はリアプロジェクション方式で投影されており、変化する

本体背面

通信はWi-Fi(IEEE802.11b/n/g)および、Bluetooth 4.0。インターネットとの接続はWi-Fiを、スマートフォンと接続して音楽を再生する際にはBluetoothを利用する。なお、LTE/3Gなどのセルラー機能には対応していない。操作は基本的に音声で行うほか、スマートフォン向けのAndroid/iOSアプリから設定などが行える。

利用シーンとしては、自宅に置いておき、子供へのメッセージなどをアプリから登録しておくほか、リアルタイムのビデオ通話も行える。この場合、アプリ側は音声だけでなくテキストで会話を見たり、投稿することもできるため、電車の中などでpetocoからの連絡を受けたときにも対応できる。また、天気や星座占い、ニュースのヘッドラインといった情報を音声で呼び出すこともできるため、「Google Home」や「Amazon Echo」のような音声アシスタント機能付きのスマートスピーカーの一種ということもできるだろう。

製品の販売はフォーティーズだが、音声や画像認識、メッセージングなどの技術に、NTTドコモのデバイスプラットフォームが採用されている。本体サイズは約16×13×13cm、重量は約355g。

ドコモが関連するコミュニケーション能力を持ったデバイスというと、2016年に発表された、イワヤの「ここくま」やタカラトミーの「OHaNAS」、シャープの「RoBoHoN」などがあるが、「petoco」もまた、こうした製品の仲間だともいえる。ただし自分自身をコミュニケーションの相手とするのではなく、あくまで人と人のコミュニケーションの仲立ちに特化している点はわかりやすい。家族での会話のきっかけとしても面白いのではないだろうか。