テクシオ・テクノロジーは、EMCの簡易テストプログラムを搭載したスペクトラムアナライザ「GSP-9330」と、垂直および水平の測定値間の差を低減するように設計されたEMI近傍界プローブセット「GKT-008」を組み合わせることでEMCの簡易テストを可能としたEMCプリテストセットの販売を開始したと発表した。

電気機器のEMC対策を行う場合、「サイト試験の測定データとの相関が取れない」、「近磁界プローブで放射源を探すのに時間がかかる」、「測定の再現性がない」、「測定物が大きく簡単に測定できない」、「対策が有効かどうかの判断が難しい」などの課題があるが、同EMCプリテストセットを用いると、プローブの向きを回転させることなく電磁波を測定できるため、放射信号源の特定が容易化され、EMC事前テストやデバッグのための測定にかかる時間を節約することが可能になると同社では説明している。

また、測定方法もEMCボタンを押すだけで、デバイスや機器の放射ノイズ、部品や基板の放射ノイズ、ケーブルおよびワイヤの放射ノイズ、シールド効果の確認、電源の伝導ノイズ、感受性テストといったノイズ測定が可能だという。

なお価格は、EMI放射ノイズ測定プリテストセット(放射ノイズ測定の基本セット)が79万6000円(税別)、EMCプリテストセット(トラッキングジェネレータで簡易EMSテストも可能なセット)が97万6000円(同)となっているほか、オプションとしてトランジェントリミッタ「GPL-5010」が6万8000円(同)、DCブロック「ADB-008」が8000円(同)でそれぞれ提供されている。

上段左が3.25GHzスペクトラムアナライザ「GSP-9330」、上段右がEMI近傍界プローブセット「GKT-008」。下段が計測波形